■お客様が自発的に「ここにいたい」と思うこと

ヤクルトが誕生して７８年が経ちます。
生みの親は医学博士の代田稔さん。

代田さんは、乳酸菌が腸の中の悪い菌を抑える事を知り、１９３０年に胃液に負けない乳酸菌の培養に成功しました。

それがヤクルトの原型です。

で、一気に世の中に広まったのは１９５５年に始めた宅配システムです。
ヤクルトレディが各家庭に配達することで売り上げが安定したのです。

今では、世界で１日平均、約３０００万本が飲まれているそうです。

おそらく代田さんは、健康のために定期的に飲んで欲しいという思いで宅配制度に至ったのだと思いますが、これが功を奏したわけです。

「リピートを仕組化する」

リピートの要因で最も注目されるのは顧客満足度です。
でも、満足度が高くても、人は年がら年中その商品のことを考えているわけじゃないから忘れちゃうんですね。

だから仕組みが必要になる。

先日、弊社で行っている事業モデルを構築する勉強会を主催していますが、先日、参加者によるワークショップの中でリピートに関する面白いアイデアが出ました。

地元でハチミツ店を経営されている方です。

最初は、ハチミツってそのまま舐めるものじゃないから、用途・レシピを教えてあげると良いというアイデアが出ました。

そこがビックバンの起点だった。

それを聞いたある参加者がリピートのアイデアを出しました。
「だったらレシピカードをシリーズ化して、お買い上げ毎に差し上げるってのはどう？」

それを聞いた別の参加者がひらめきました。
「小さなカードにしたらどう？　で、カードを入れるファイルを最初にプレゼントしちゃうのよ！」

最初にファイルがもらえると、その中身を埋めたくなるのが人間というものです。

自分がバージョンアップしていくような快感があります。

功を奏すかどうかはやってみないと分かりませんが、リピートを意図して仕掛けるというのはこういう事です。

囲い込みとは違う、お客様が自発的に「ここにいたい」と思うような魅力を備えた仕組みです。

色んな業種に応用できると思います。

あなたならどうしますか？

さて、今日も楽しみましょう！

「顧客の囲い込み」って駄目だと思います