昨日は青色申告会へ記帳の相談
日曜日だし激混みかと思って、前日に文教堂で文庫を物色
最近お気に入りの作家先生
垣谷美雨さんの『夫の墓には入りません』を即買い
準備万端で申告会へ
行ってみるとこの前ほど混んでなく。
小説に引き込まれながら小一時間ほどで呼ばれる。
今回は大丈夫そうでした。
サクッと終わって、続きを読む。
(ネタバレも含みます)
内容は夫に先立たれた未亡人が、
亡き夫の両親から介護や墓守といったことを
独り身になった後も押し付けられそうになり、
逃れようとする話。
相変わらず文体が痛快で面白い、スラスラと1日で読みきりました。
『老後の資金がありません』もだけど、
夫婦、親戚のもめ事ややっかいな事を書かせたら右にでるものなし。
ただ、今作は最後のほうに多少もんやりとした感じが残った
亡くなった主人は若い頃に起こした事故のことで揺すられていて、
その事を隠すため冷たい夫を演じ通した。
よって妻は夫を亡くしたが清々するほどの関係だった。
その辺りの展開が最後に凝縮されているけど、
すこし短くまとめすぎな気がした。
裏を返せば、夫が冷たくする理由も突き止めないまま
亡くなった後に夫の両親や親戚の世話はしたくない。
いっそ故郷の東京に帰ればいいが、
長崎が気に入ってしまい離れたくない。
こうして文章にすると冷たい女である
とはいえ、長崎に残りたくなる食べ物などや景色の描写もあり
楽しめる一冊です。