【ストーリー内容】
ジェシーは10年ぶりとなる高校のクラス会を控えていました。そこへ、電話がかかってきます。それは、ジェシーが当時付き合っていた初恋相手のキャリーからで、いかにもジェシーとの復縁を期待するような雰囲気でした。レベッカを婚約者に持ちながらも心が揺れるジェシー。急遽レベッカに同行をお願いするも、レベッカはDJ・キミーを社会科見学としてテレビ局に案内する約束をしていたため断られてしまうのでした。
クラス会では、ジェシーは友人たちと再会。一気に学生時代のノリとなり、ジェシーを筆頭のバンドで会場は盛り上がります。
その時、キャリーを見つけて音楽を中断するジェシー。キャリーは案の定、とても綺麗な女性になっていました。当時から公認の関係だった2人は、周囲に冷やかされながら一緒に踊る事に。少しいいムードになった所で我に返ったジェシーは婚約した事を告げるも、キャリーははぐらかします。
ジェシーは当時の事を思い出します。その当時、キャリーはモデルになるためにジェシーと離れ離れになったのです。あくまでも「再会した頃にもう一度考えよう」という事できちんと別れたわけではありませんでした。
「約束は破らないで」というキャリーと「もう10年も前の話だろう」と言うジェシー。
動揺を隠し切れないジェシーはクラス会を抜け出し、帰ってくるなりダニーに自分の気持ちを吐き出します。もしも同窓会が10年後ではなく、レベッカと出会う前だったとしたら……と。ダニーは、「自分の気持ちを整理する事が大事」「自分の気持ちがあやふやなままでの結婚は避けるべき」と助言します。
その時、キャリーが家を訪ねてきて……。

【小ネタ】

・冒頭ではステファニーがコメットのバースデーケーキとしてミートローフにチーズのデコレーションを作る。
・そのケーキをミシェルにつまみ食いされる。
・タナー家ではコメットの誕生日パーティーが行われ、よその犬たちも呼ばれる。
・パーティー後、ゲストの犬のうち一匹(スパーキー)だけ行方不明となりみんなで探し回る。
・スパーキーの件の犯人はミシェル。コメットが自分よりも大きくなってしまったために小さい犬が欲しくなったのが動機であった。

 

【見どころ・テーマ】

・過去の恋愛の清算
・ジェシーの過去の恋愛模様の回想シーン

・今の婚約者との向き合い方

 

【感想】

●たぬき「率直に思ったのは、レベッカも美しい女性だが、この元カノのキャリーも美しい女性だと。なんていうか、色気が半端ない」

 

〇さぬき「そうだね。そして、どちらとも釣り合うジェシーは相当な色男であると……」

 

●たぬき「ただ、ジェシーはこの話を通して根が一途で決してプレイボーイという気質ではないという事が分かるんだよな」

 

〇さぬき「そうなのかな…でもさ、一途どころかめちゃくちゃ揺れてなかった?元カノの事をスッパリ切れずに、キスまでしちゃってたし……」

 

●たぬき「ああ、まぁな。ただ、あの状況だと、本来は二股とまではいかずとも、キャリーとは曖昧な態度を取って繋ぎ止めておく事も出来たはずなんだ。でも、ジェシーの中では『どちらかとしか一緒になってはいけない』という前提があって」

 

〇さぬき「たしかにね……しかも、ジェシーの中ではもう『どちらか』もなにも、ほぼレベッカの方に向いているしね。ただ、レベッカとは婚約という所まで来ていて、それはまた恋愛とは感覚が違うんだろうね……。覚悟とか責任とか、そういう事もあったりして」

 

●たぬき「それはそうだな。一途というか、身を固める責任みたいな部分が大きいのか」

 

〇さぬき「だからこそ、スッパリ切ってほしかったのはある。あの元カノも、ジェシーに婚約者がいると分かってからも家まで押しかけてきて、なんかしつこかったんだけどさ。キスまでする必要あったかなぁ?」

 

●たぬき「まぁ、これはレベッカも後で発狂するぐらいに激怒していたわけで、もちろん理解されるのは難しい話なんだけどさ。ジェシーにとってはあれが本当にスッパリ切るための『けじめ』ではあったんだよな。むしろ、変に未練を残したままの方が後に響きやすい。結婚はあくまでもスタートでしかないしな……」

 

〇さぬき「なるほどね……。いっそレベッカも同行していればこんな事にはならなかっただろうに……とも思ったんだけど、確かにそういう物理的な状況で引き離したところで根本的な気持ちの部分が清算出来ていなかったら意味ないもんね。あれはあれで良かったのか」

 

●たぬき「とはいえ、レベッカからすれば決して『良いこと』ではないのは確かだがな。そんなもん、本当にさぬきが言うように、相手としてはそんなものスパっと断ち切ってくれるのが望ましいというか当たり前であってほしいというか。だけど、恋心はそこまで上手くは切り替えがきかないんだよな」

 

〇さぬき「ジェシーも『レベッカの事しか考えられない』という事を訴えて、レベッカもやっと自尊心を取り戻したような感じだもんね」

 

●たぬき「なんとなく恨み節を残して終わってるけどな。だから、レベッカ側の立場としては、一応は『許す』ものの本音はまた複雑であると」