対象者を追って、とあるマンションに行き着く。
部屋の位置などを確認すべく、当マンションの視察をしたいが、周りは狭くなかなか見回す事が出来ない。
そこで、隣に建っていた古アパートの上からなら何か見えるかと思い、足を踏み入れた。
鉄製階段を、足音を立てないようにそーっと上っていく。
二階に辿り着くと、一階では気付かなかった異様な匂いが一帯に立ち込めている。
人間の体臭?ワキガの様な匂い?
部屋の中からとかではなく、一帯に充満している感じだった。
廊下は外に面しており、鉄製の柵のみで空間が密閉されている訳ではない。
数室の部屋は全て消灯、廊下の電気もなく目を凝らさないとよく見えず、生活音なども何も聴こえてこない。
二階廊下に足を踏み入れる。
奥の部屋の前に、家財道具などが無造作に積み上げられている事はすぐに分かった。
もう少し目が慣れた時に目に飛び込んで来たのは、積み上げられている家財道具の中に紛れ、ぼぉ〜っと外を眺めている男性のシルエット。
わっ❗️人がいた❗️
小声で「あ、すいません!失礼しました。」
と、お詫びの言葉を残し、足早に撤退。
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
❗️(o_o)❗️
もしかしてもしかする?