忘れられないあの日々


 ロンドンの駐在員になって1年目。待望の赤んちゃんができて・・・・。


思えば大昔になるけれど、 今日、授業が終わってBSをつけたら、


ウィンブルドンでのテニスの試合の様子が中継されていた。


クルム伊達さんが健闘なさっていらして、6-3で第1試合を


終えたところで部屋に入って、パソコンをあけた。


 息子を出産した場所はウィンブルドンの丘の上の小さなプライベート


のマタニティーホスピタルだった。 修道院が併設されていて、


シスターの姿も。 雨の多いロンドンだけれど、その年のこの時期は


とてもお天気が続いて・・・。


 折しも、ウィンブルドンの町はテニスの試合が開催され、


ウィンブルドンコモンの森は静かで、緑の多いところだが、


テニス開催時の街中はとても賑わっていたように思う。



 住んでいたのは、南の郊外で、ウォータールー駅から汽車に


乗って、ウィンブルドンを過ぎて、もう少し行ったSURBITONという


町であった。


ウィンブルドンには、その当時、日本食を売っている店が


あって、お給料がでると、その店に買い物に車をとばして


行ったものだ。 なにせ、即席ラーメンが、大きなビープステーキ


を買うよりも高かったのに、どうしても食べたくてその店に


6年の駐在期間中に何度も通った。


 ウィンブルドンのテニスの試合の時期になると、


滞在していた頃の事を、そこで子供を産み、育てていた頃の


若かりし頃の事が、昨日のように鮮明に思い出され、


懐かしく想う。


S. Y