【想定するモデル飲食店(個人事業主)】


項目
内容
店名 京町家キッチン「菜なな」
所在地 京都市中京区堺町通蛸薬師上ル菊屋町xxx番地
代表 田村 菜月(たむら なつき)35歳
設立 2019年4月1日(開業6年目)
従業員 パート2名(30代女性、60代女性)
主力商品 日替わり京野菜ランチ(1200円)、抹茶スイーツ
年間売上高 2,400万円
売上構成 ランチ75%、カフェタイム25%
現在の課題 客単価低迷、若年層来店率の低さ、競合増加
補助事業テーマ 地元京野菜を活用したテイクアウト強化とECサイト開設
申請区分 賃金引上げ特例(時給50円引上げ予定)
将来ビジョン 地域に根ざした京野菜カフェとしてブランド確立

 


【京町家キッチン「菜なな」 経営計画・補助事業計画書】


【経営計画】

1.企業概要

概要・沿革
「京町家キッチン 菜なな」は、京都市中京区に2019年4月に開業した、地元食材にこだわったランチ・カフェ店です。
「地域の恵みを次世代へ」を基本理念とし、京都の伝統野菜や無農薬野菜を中心とした、体に優しい料理を提供しています。

代表の田村菜月は、大学卒業後、京都の老舗旅館で和食調理を学び、その後イタリアンレストランでの勤務経験を経て独立。料理だけでなく、接客・店舗運営のノウハウも現場で培ってきました。現在、後継者候補として妹(田村萌、30歳)が製菓専門学校で修行中であり、将来的には姉妹での共同経営を視野に入れています。

基本情報
 

項目 内容
営業時間 11:00~18:00(ランチ11:00~14:00)
定休日 火曜日
従業員体制 代表本人1名+パートスタッフ2名
店舗形態 築90年の京町家を改装(席数20席)
立地 地下鉄「烏丸御池駅」徒歩5分、観光地へのアクセス良好

 

商品構成・売上

商品カテゴリ 売上構成比 価格帯 主要商品
日替わり京野菜ランチ 60% 1,200円 季節の野菜プレート+汁物+ご飯+デザート
抹茶スイーツカフェタイム 25% 800~1,200円 抹茶ティラミス、ほうじ茶パフェなど
飲み物・ドリンク 15% 400~700円 有機コーヒー、京都産煎茶、手作りジンジャーエール

 

利益構成

商品カテゴリ 利益率 コメント
日替わり京野菜ランチ 40% 原価率高めだが主力商品
抹茶スイーツカフェタイム 55% デザートは比較的利益率が高く、成長性あり
飲み物・ドリンク 65% 原価率が低く、回転率を上げれば収益力向上が可能

2.顧客ニーズと市場の動向

顧客ニーズ

  • 健康志向・オーガニック志向の高まり

  • インスタ映えする料理・店内空間へのニーズ

  • テイクアウト需要の拡大(特に若年層・観光客層)

市場の動向

  • 京都市中京区では年間観光客数が前年比4%増加(RESAS 2023データより)

  • 30~40代の女性層を中心に「食×ヘルスケア」志向が強まっている

  • 競合カフェ・飲食店も増加傾向(特にテイクアウト対応強化型)


3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み

自社の強み

  • 地元京都産の伝統野菜をふんだんに使ったヘルシー料理

  • 築90年の本格京町家という「京都らしい」空間演出

  • 代表自らが手作りする無添加スイーツと丁寧な接客

顧客の評価

  • Googleレビュー評価4.6(2025年4月時点、レビュー数135件)

  • 「京野菜たっぷりで体に優しい」「インスタ映えする」「スタッフが親切」と高評価

  • 京都観光ガイド『るるぶ2024』にも小さく掲載され話題に(カフェ特集)


4.経営方針・目標と今後のプラン

経営方針
「地域資源×ヘルシー食×観光需要」を軸に、健康志向の都市型ライフスタイルにマッチした飲食体験を提供し、ファンを増やしていく。

具体的数値目標(2027年度末まで)

  • 月間来店客数:現在1,000人 → 1,300人(+30%)

  • 客単価:現在1,200円 → 1,400円

  • 年間売上:現在2,400万円 → 4年後に3,500万円


【補助事業計画】

1.補助事業で行う事業名

「京野菜を活かしたテイクアウト新展開とECサイト開設事業」


2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容

事業概要

  • 新たに「京野菜おばんざい弁当(1,200円)」を開発し、テイクアウト販売を本格開始

  • 保温性とデザイン性を兼ね備えた専用容器を導入

  • 自社初の公式ECサイト開設。冷凍弁当・スイーツギフトを全国販売

これまでの取組との違い

  • これまでは店内飲食中心だったが、持ち帰り・全国通販チャネルを新たに開拓

  • 競合との差別化ポイントは「京町家カフェが手がける本格ヘルシー弁当」

創意工夫した点・特徴

  • 野菜本来の色味・風味を活かすため冷凍耐性を考慮した独自レシピ開発

  • 容器・パッケージに地元アーティストとのコラボデザインを採用

事業の具体的な進め方

スケジュール 内容
2025年9月~11月 レシピ開発・試作/容器選定・仕入れ
2025年12月 ECサイト制作(外注)
2026年1月 テイクアウト・EC販売同時スタート
2026年3月 SNS広告・ポスティングによる販促開始

3.業務効率化(生産性向上)の取組内容【任意】

  • 真空包装機と急速冷凍機を導入し、食材ロス削減

  • 仕込み時間短縮により、スタッフ労働時間を週3時間削減予定


4.補助事業の効果

売上等への効果

  • テイクアウト売上:年間300万円新規獲得

  • EC売上:初年度100万円、2年目以降200万円を目指す

  • 総売上:前年比20%以上増加

取引先への波及効果

  • 京野菜農家との取引量が年10%増加見込み

  • 地元パッケージ会社との取引新規発生

地域社会への波及効果

  • 京町家再活用事例として注目

  • 地元食材のPR効果向上

 

5.補助対象経費と資金購済方法

項目 要約額(円) 内容
機械装置等購入費 600,000 真空包装機+急速冷凍機
広報費 300,000 チラシ(ポスティング用)+SNS宣伝
ウェブサイト開発費 300,000 外済(ECサイト制作)
新商品開発費 300,000 レシピ開発・パッケージ設計

合計:1,500,000円

【資金購済方法】:

  • 補助金      1,000,000円(2/3)

  • 自己財源  500,000円(1/3)