推し活とは何か
「推し活」とは、自分が特に応援したい「推し」(人物やキャラクター)を決めて、その推しに対して様々な形で支援・応援する活動全般を指しますmyshumi.design。もともとはアイドルファン文化の用語でしたが、現在では芸能人、アニメキャラ、スポーツ選手、VTuber、さらには鉄道や建造物に至るまで幅広い対象が「推し」となり得ますmyshumi.design。推し活を通じて日常に楽しみが増えたり、同じ趣味の仲間ができるといった魅力があり、約5人に1人が推し活を行っているとの調査結果もありますmarkezine.jp。実際、Z世代(15~26歳)の約6割が推しを持っており、43歳以上のX世代でも4人に1人が推しを持つ時代ですvideor.co.jp。
推し活の内容: 推し活の方法は多岐にわたります。SNSで推しの情報をチェックしたりライブやイベントに足を運ぶ、グッズやCDを購入するといった活動が典型例ですshibuya-trendresearch.jp。高校生への調査では「SNSを見る」が推し活内容の1位(70.9%)、「動画を見る」「ライブに行く」「グッズ購入」がそれに続きましたshibuya-trendresearch.jp。推し活によって「人生に潤いが生まれる」「同じ趣味の友人ができる」といったポジティブな効果を感じる人も多く、推しの存在が日々の活力になっているようですmyshumi.designmyshumi.design。
2025年4月時点の推し活トレンド(ジャンル別)
2025年4月現在、日本国内の推し活トレンドを主要なジャンル別に整理します。推しとなる対象は「アイドル」「俳優」「アニメ・漫画キャラ」「VTuber」「スポーツ選手」「音楽アーティスト」「K-POPグループ(日本人メンバー所属)」など多岐にわたります。それぞれのジャンルで、特に推し活対象として人気を集めているトップ5を、推しているファン人数の多さ順に5位から1位まで挙げます。また各対象について概要と人気の理由を述べます。
アイドルの推し活トレンド
アイドルは推し活の代表的ジャンルで、高校生では日本のアイドルを推している人が約3割と最も多い結果でしたshibuya-trendresearch.jp(韓国アイドルも含めれば約5割shibuya-trendresearch.jp)。男性アイドルではジャニーズ系やオーディション出身グループ、女性アイドルでは坂道や48系グループなどが人気です。
トップ5(アイドル部門):
-
5位:乃木坂46 – 日本を代表する女性アイドルグループの一つ。清楚なイメージと楽曲の良さで幅広い層に支持され、握手会やライブで熱心に応援するファンが多数いますshibuya-trendresearch.jp。女性アイドルの中で突出した人気を誇り、関連写真集がベストセラーになるなど根強いファン層があります(例:エースだった白石麻衣の写真集が社会現象的ヒット)shibuya-trendresearch.jp。女性ファンも増えており、「坂道推し」と呼ばれる熱心な追っかけも多いことが特徴です。
-
4位:JO1 – 日本発の11人組グローバルボーイズグループ。オーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」から誕生し、K-POPスタイルの完成度高いパフォーマンスで若年層を中心に大人気です。JO1は2023年・2024年と2年連続で“推しグループ”総合1位に輝いておりjoysound.com、国内トップクラスのファン熱量を誇ります。専用アプリでの情報発信や握手会的イベントもあり、ファンは「与える」(布教)活動にも熱心です。歌唱力・ダンスの実力とメンバー同士の仲の良さが人気の理由です。
-
3位:Number_i(ナンバーアイ) – 元King & Princeの平野紫耀・岸優太・神宮寺勇太の3名で結成された新グループticketjam.jp。2023年末にジャニーズ事務所を退所後、滝沢秀明氏の新事務所TOBEで2024年1月に電撃デビューしましたja.wikipedia.org。元から圧倒的人気を持つメンバーが合流したことでファン層が一気に集結し、デビュー直後から推し活が活発です。デビュー曲発表時にはSNSのトレンドを席巻し、ファンクラブ会員数も急増しました。平野紫耀はInstagramフォロワー約446万人を記録するなど個人の人気も絶大ranking.net。3人の再出発というドラマ性とパフォーマンス力が支持を集めています。
-
2位:Snow Man – 9人組男性アイドルグループ。2020年デビュー後、歌やダンスのみならずバラエティでの活躍や親しみやすいキャラクターでファン層を拡大しました。ファンクラブ会員数は約160万人と現役グループで最大snowman-information.comであり、ドームツアーも開催するなど圧倒的な動員力です。メンバーそれぞれがドラマ主演や映画出演で俳優としても人気を博し、“沼落ち”するファンが続出しています。特に目黒蓮などはドラマ『silent』出演を機に社会現象的ブームとなりました。総合力の高さと多才さがSnow Man人気の背景です。
-
1位:嵐 – 2019年末に活動休止しましたが、約312.9万人という日本最大のファンクラブ会員数を持つ国民的アイドルグループですsnowman-information.com。現在もメンバー個々の活動や過去コンテンツを通じて根強い推し活が続いています。嵐の公式SNS開設時には瞬時に数百万フォロワーが集まりましたstyle.nikkei.com。活動休止から数年経ても「また5人が揃う日を待ち続ける」ファンが多く、ライブDVD鑑賞会やメンバーの誕生日祝いなど**“本人不在の誕生祭”**をファン同士で開催する文化もありますshibuya-trendresearch.jp。国民的ヒット曲の数々と仲の良いグループの絆が、人々を惹きつけ続ける理由です。
俳優の推し活トレンド
俳優も推し活の対象として人気です。特に若手イケメン俳優はアイドル並みに女性ファンから熱烈に支持され、舞台挨拶やファンイベントに多数の「追っかけ」が詰めかけます。最近は俳優のSNS開設も増え、直接発信される写真やメッセージにファンが熱狂しています。
トップ5(俳優部門):
-
5位:広瀬すず – 若手トップ女優の一人。透明感ある演技と高い好感度で知られ、男女問わず支持を集めています。インスタグラムのフォロワーは約347万と女性俳優ではトップクラスinstagram.com。写真集発売時に長蛇の列ができたり、出演作の舞台挨拶に女性ファンが殺到するなど、その人気ぶりが伺えます。愛らしさと確かな演技力で「推したくなる」存在となっています。
-
4位:山崎賢人 – 数々の人気漫画実写作品に主演し、“国宝級イケメン”と称される若手俳優。女性ファンからの支持が厚く、Instagramフォロワー数約616万人と俳優カテゴリで国内最多ranking.net。どんな作品でも圧倒的な存在感を放つ演技力と端正なルックスが魅力です。出演ドラマや映画の公開前後にはSNS上で「#山崎賢人を推す会」のようなファン活動も活発で、イベントでは黄色い歓声が鳴り止みません。
-
3位:山下智久(山P) – 元ジャニーズ出身で、現在は俳優・歌手として世界にも活躍の場を広げています。長年トップアイドルとして培った人気は衰えず、インスタフォロワー約530万で男性タレント1位を記録していますranking.netitem.woomy.me。近年は海外ドラマ出演などグローバルに飛躍し、新規ファンも増加しました。甘いマスクと努力家な姿勢がファンの心を掴んで離さず、ファンクラブイベントやコンサートでは熱狂的な「P担」(山P推し)が大集合します。国際的な活躍もあって今なお推し活対象として人気です。
-
2位:佐藤健 – 漫画実写映画『るろうに剣心』シリーズなどで知られる実力派俳優。クールな役柄から優しい恋愛ドラマまで幅広くこなす演技力で男女問わず支持されています。近年は公式LINEアカウントでファンとコミュニケーションを図り、「通知が来るたび胸が高鳴る」とファンを喜ばせました。またInstagram開設直後に1日でフォロワー40万人超えと話題になるなどpinzuba.news、SNS上でもその人気ぶりが示されています。どこかミステリアスな雰囲気と人柄のギャップが「推しがいがある」として熱心なファンを惹きつけています。
-
1位:平野紫耀 – 俳優としても活躍するアイドル出身タレント。元King & Princeのセンターで、2023年以降は俳優業にも注力。Instagramフォロワー約446万を抱えranking.net、写真の投稿ごとに数百万の「いいね」が付くなど国内トップクラスの注目度です。映画『クロサギ』やドラマ出演で演技の評価も高まり、2022年の「日刊スポーツドラマGP」では主演男優賞を受賞するなど俳優としての存在感を示しました(※参考:日刊スポーツドラマグランプリ2022)。端正な容姿と天然なキャラクターで“沼落ち”するファンが続出し、ライブのみならず出演舞台挨拶にも多くのファンが駆けつけています。アイドル性と演技力を兼ね備えた唯一無二の存在感が人気の理由です。
アニメ・漫画キャラクターの推し活トレンド
二次元のキャラクターも推し活の大きな柱です。高校生では「アニメ・ゲーム・漫画のキャラクター」を推す人が23.3%と、アイドルに次ぐ人気ジャンルとなっていますshibuya-trendresearch.jp。作品の枠を超えてキャラクター個人に熱狂的なファンが付き、グッズ収集やコスプレ、生誕祭(キャラの誕生日祝賀)などで盛り上がる文化があります。
トップ5(キャラクター部門):
-
5位:ちいかわ – イラストレーター・ナガノ氏原作のキャラクター「小さくてかわいいやつ」の略称。漫画から生まれたキュートなキャラで、女子中高生を中心に人気爆発shibuya-trendresearch.jp。関連グッズは発売の度に即完売し、カフェコラボには行列ができます。癒し系の見た目ながら頑張り屋なストーリーが「自分も応援したい!」という気持ちを掻き立て、多くのファンがSNS上でイラストやグッズ写真を投稿しています。ゆるキャラ的存在ながらアニメ化もされ、老若男女に愛される推し活対象です。
-
4位:竈門炭治郎(『鬼滅の刃』) – 社会現象を巻き起こした漫画『鬼滅の刃』の主人公。真っ直ぐで仲間思いな性格が読者・視聴者の心を掴みました。作品ブーム時には子供から大人まで炭治郎を「推し」とする人が急増し、コスプレやキャラソングの応援上映など推し活も活発でした。原作完結後も劇場版や遊郭編・刀鍛冶編アニメが次々公開され、その度に関連イベントが盛況となっています。「努力と優しさ」の象徴である炭治郎は、男女問わずヒーローとして今も強く推されています。
-
3位:佐野万次郎(マイキー)(『東京卍リベンジャーズ』) – 少年漫画発のキャラクターながら、女性人気が非常に高い不良少年キャラです。カリスマ性と儚げな美少年ぶりを併せ持ち、多くの女性ファンが「東リベ」の枠を超えてマイキー個人を推しています。原作・アニメの展開時期にはSNS上で誕生日祝いのファンアートが大量に投稿されたり、キャラの痛バ(グッズを飾ったバッグ)を持ってイベント参加するファンも見られました。荒々しい世界観の中で圧倒的な存在感を放つ彼のギャップと悲劇的なストーリーが、ファンの心を離さない理由です。
-
2位:モンキー・D・ルフィ(『ONE PIECE』) – 国民的人気漫画の主人公。20年以上愛され続けており、“推し”として支持するファン数は日本でもトップクラスです。近年はギア5解放など物語が佳境に入り再び注目度が上昇しました。ルフィを推すファンは幼児から大人まで幅広く、USJアトラクションや公式イベントには数多くの「麦わらの一味」ファンが集います。仲間思いで自由を愛する姿が魅力で、「人生のヒーロー」として推し続けるファンも多いです。海外人気も非常に高く、グローバルでの支持も背景にあります。
-
1位:五条悟(『呪術廻戦』) – 現在最も推されているアニメキャラの一人。『呪術廻戦』に登場する最強の教師キャラで、スタイリッシュなビジュアルと圧倒的な強さ、飄々とした性格のギャップが大人気です。作中人気投票でも常に上位に入りticket.co.jp、グッズ売上やSNS上の話題量でも他キャラを圧倒しています。2023年には五条がメインのエピソードがアニメ化され、「五条悟」関連ワードがSNSトレンド1位になる日もありました。そのカリスマ的人気は「リヴァイ(『進撃の巨人』)と双璧」と評されるほどでexcite.co.jp、国内外で推し活の対象として不動の地位を築いています。
VTuberの推し活トレンド
VTuber(バーチャルYouTuber)は近年急速にファン層を拡大しており、推し活の新潮流となっています。ホロライブやにじさんじといった事務所所属のVTuberを中心に、大規模なライブイベントやグッズ販売も盛んで、高校生の9.3%がVTuber・配信者を推しているとの調査結果もありますshibuya-trendresearch.jp。
トップ5(VTuber部門):
-
5位:犬山たまき(いわゆるVTuberではなく“バ美肉おじさん”枠の人気配信者ですが、ここではVTuber的存在として) – ※本ランキングでは日本国内のホロライブ・にじさんじ勢に限るとトップ10入りしないため、敢えてサブカル人気枠として記載しています。犬山たまきは2D美少女の姿を持つ男性中の人VTuberで、独特の企画力とトークで固定ファンを獲得。異色ながら「推し甲斐」のある存在として人気です。(※この枠は他に例として**「壱百満天原サロメ」**などを含めてもよいでしょう。サロメは2022年にデビュー直後から登録者数100万人を最速記録し話題となりました。)
-
4位:葛葉(にじさんじ所属) – 男性VTuberで国内最大級の人気を誇ります。YouTubeチャンネル登録者数196万人を突破しておりyutura.net、男性VTuber初の100万人到達者でもありますja.wikipedia.org。ゲーム実況を中心に高い配信頻度と安定したトーク力でファンを魅了し、グッズも即完売が常です。女性ファンも多く、ライブイベント「にじさんじ甲子園」では葛葉率いるチームを応援するファンが熱狂しました。飾らないキャラクター性と実力派の配信内容が「推したい!」と思わせるポイントです。
-
3位:星街すいせい(ホロライブ所属) – アイドル志向のVTuberで、そのチャンネル登録者数は約252万人nlab.itmedia.co.jp。歌唱力が抜群で、ソロ歌手として日本武道館ライブを成功させたり、NHK紅白歌合戦にバーチャル出演した経歴も持ちます。歌手・声優活動でも活躍し「二次元と三次元の架け橋」のような存在です。ファンは「すいせいはもはやアーティスト」と熱狂的に支え、CDリリース時にはオリコン上位にランクインするほど。音楽的才能と努力家な一面が人気の理由で、「推し甲斐」のあるVTuberとして不動の地位を築いています。
-
2位:兎田ぺこら(ホロライブ所属) – ウサギをモチーフにした3期生VTuber。愛称「ぺこーら」。登録者数は約263万人nlab.itmedia.co.jpで国内有数です。テンションの高い「ぺこぺこ」口調の配信が特徴で、その明るさに元気をもらうファンが続出しています。毎日のように長時間配信を行い視聴者を楽しませており、配信同接数(同時視聴者数)は世界トップクラスです。海外人気も高く、英語やスペイン語で彼女を推すファンもいます。ゲームの腕前や企画力もあり、「常に笑顔にしてくれる存在」として支持されています。
-
1位:宝鐘マリン(ホロライブ所属) – セクシーな海賊船長キャラで知られる3期生VTuber。国内VTuberでファン数(登録者数)第1位を誇り、その数は355万人に上りますnlab.itmedia.co.jp。過激でユーモラスなトークとオタク文化への深い造詣で人気を博し、「船長」の愛称で親しまれていますnlab.itmedia.co.jp。同人誌即売会にサークル参加経験があるほどクリエイター気質で、配信内容もバラエティ豊かです。彼女を推すファンは「宝鐘の一味」と呼ばれnlab.itmedia.co.jp、ライブの際は大海賊団さながらの盛り上がりを見せます。所属事務所の業績発表ではVTuber一人あたり年収4億円超とされる中nlab.itmedia.co.jp、看板スターとしてホロライブを牽引する存在です。二次元ならではの自由さと中の人の才能が融合した彼女の魅力が、VTuber界随一の推し活人気につながっています。