🔶 特に有効なヨガポーズ(アーサナ)

禅病・魔境のようにエネルギーが上半身に偏っているときは、「下半身を安定させ、グラウンディングを促す」ポーズが有効です。また「安心感を生む姿勢」や「呼吸を整える姿勢」も重要です。

✅ 1. ターダーサナ(山のポーズ)

効果:全身のアライメントを整え、地に足をつける感覚を取り戻す。
ポイント:足裏の感覚に集中し、安定した重心を意識することで「現実感」を取り戻す。

◎静かに立ち、足の裏全体を感じながら背骨をまっすぐに伸ばす。「私はここにいる」と心の中で唱えるのも効果的。


✅ 2. ヴィーラバッドラーサナ(英雄のポーズ1・2)

効果:下半身強化と丹田活性、内なる安定と力強さの回復。
ポイント:しっかりと地面を踏みしめることで、内面の「揺れ」や「恐怖心」を下に降ろしていく。

◎「自分の軸がしっかりしてくる」「戦っている自分ではなく、支えている自分」を感じさせるポーズです。


✅ 3. マールジャリ・ビティラーサナ(猫と牛のポーズ)

効果:背骨を柔らかく動かして呼吸を整える。中枢神経系への穏やかな刺激。
ポイント:背骨を丸めたり反らせたりすることで、心身の緊張をリリースできる。

◎混乱していた気の流れが滑らかになり、「自律神経の乱れ」が落ち着く助けになります。


✅ 4. パスチモッターナーサナ(前屈のポーズ)

効果:内省・鎮静・精神の集中。上昇した気を下げて「内側」に収める効果。
ポイント:腹部(丹田)に意識を向けながら、ゆっくり前屈する。

◎のぼせ、頭の熱感、幻覚的な感覚に対して効果があるとされます。


✅ 5. シャヴァーサナ(屍のポーズ)

効果:神経系を完全にリセットする「最強の安定ポーズ」
ポイント:ただ横たわり、体の重みを大地に委ねる感覚を味わう。

◎魔境で「自分がどこにいるのかわからない」「感覚が浮いている」ような時には、このポーズで五感をリセット。

🔶 補助的におすすめのプラクティス

  • ナーディショーダナ(片鼻呼吸法):左右の鼻を交互に呼吸することで、脳の左右のバランスを整え、不安を緩和。

  • ブラーマリー呼吸法(蜂の羽音の呼吸):深く長くハミングすることで副交感神経を刺激し、心を静める。

  • グラウンディング・ヨガニドラ:足裏や下半身に意識を向けるボディスキャンによって現実感を取り戻す。


🔶 注意点

  • ポーズの完成度ではなく「安心感・呼吸・内観」を重視してください。

  • 1人で実践が不安な場合は、経験あるヨガ講師や治療家と一緒に行うことをおすすめします。

  • 禅病が重度の場合(精神症状が強い・現実との境界があいまいなど)は、医療機関と並行して取り組むことが大切です。