1. 近年の大規模地震の発生頻度と規模の傾向(有史以来の分析)

2025年3月28日、ミャンマー中部サガイン管区でマグニチュード7.7の大地震が発生しました​

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。震源は都市マンダレー近郊で、この地震によりミャンマーで少なくとも3,750人、隣国タイで26人が犠牲となり、4,600人以上が負傷する大惨事となりました​

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。この地震はミャンマーでは1912年以来最も強い震災であり、1930年のバゴー地震に次いで2番目に死者の多い地震災害となりました​

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。また世界的にも、直前の大きな震災である2023年トルコ・シリア地震(M7.8、死者約5万)以来の規模の被害を伴う地震でした​

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。近年は他にも2010年ハイチ地震(M7.0、死者約22万)、2011年東日本大震災(M9.1、死者約1.9万)、2015年ネパール地震(M7.8、死者約9千)など各地で甚大な被害をもたらす大地震が相次ぎ、こうした状況から「大規模地震が増えているのではないか」との声も聞かれます。しかし、世界規模で見た地震発生の頻度や規模に長期的な増加傾向があるかどうかは、慎重に歴史データを検証する必要があります。

歴史的(有史以降)な地震観測の統計によれば、全球的な大地震の発生頻度に顕著な増加傾向は認められていません。アメリカ地質調査所(USGS)は、1900年以降の長期記録に基づき「マグニチュード7以上の地震(一般に『major earthquake(大地震)』と分類される)は年間平均16回程度発生する」と報告しています​

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。イギリス地質調査所(BGS)も「概ね年間15回程度のM7以上の地震が発生しており、年によるばらつきはあるものの全体として劇的な変動はない」と指摘しています​

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。実際、過去数十年のデータではM7クラスの地震は年によって多少の増減が見られ、例えば2010年にはM7以上が23回と平均を上回りましたが、1989年には6回と平均を下回りました

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。このように大地震の発生数は年ごとの変動(クラスターや静穏期)はあるものの、長期的にはおおよそ平均値付近に収まっており、増加・減少の明確なトレンドは確認されていません

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一方、観測技術の発達により検知される地震総数自体は増えています。USGSの地震カタログによれば、現代では全球で年間約2万回もの地震が検出されていますが、これは地震計ネットワークの拡充によって 微小地震まで記録できるようになったためであり、地震活動そのものが急激に活発化したわけではありません

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。特にM5以下の小さな地震は観測網の密度に影響されやすく、100年前には記録されなかった地域の地震も現在は把握できています。ただしM6以上の規模になると古い時代でも人々が感じ記録に残していることが多く、20世紀初頭以降の大地震の記録は概ね信頼できる水準と考えられます。そのM6.0以上の地震について見ると、世界全体で年間100回以上発生しており(例えば1990年~2021年の平均は約140回/年)、こちらも年による変動幅はあるものの長期的な増加傾向は特に認められません​

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以上のように、統計データに基づけば「近年、大規模地震が世界的に増加している」という主張を裏付ける明確な証拠はありません。むしろ人々の注目度が高まったこと(人口増加で被災者が増え報道が増加)や、大地震がたまたま短期間に連続したことが「地震が増えた」印象を与えている可能性があります​

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。実際、人口密集地を大地震が立て続けに襲えば人々の記憶に残りやすく、静穏期との対比で増加と感じられるでしょう。総じて、プレートの運動という地球規模の現象が人類の時間尺度で急激に変化することは考えにくく、観測される大地震頻度も統計的な範囲に収まっています​

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2. 地震発生データの統計と視覚化による傾向分析

上記で述べたような地震発生頻度の傾向を、もう少し詳しくデータで見てみます。図表や統計を用いることで、地震活動の規模や件数の推移が直感的に理解しやすくなります。

まずマグニチュード7以上の地震回数について、直近数十年間の具体的な数字を確認します。USGSの統計によれば、1990年代(1990~1999年)にはM7.0~7.9の地震が年平均約15回発生し、8.0以上は10年間で計6回発生しました

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。一方、2000年から2021年まで(約22年間)ではM7.0~7.9は年平均14.2回、8.0以上は年平均0.9回程度となっており、平均値は20世紀末と大きく変化していません​

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。例えばM7.0~7.9の年別発生数は1990年代が最少11回・最多18回、2000年以降は最少6回(2017年)・最多23回(2010年)という範囲で推移しており​

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いずれの期間も「平均15回前後、年によって±数件の変動」という範囲に収まっています

マグニチュード6以上(M6.0~6.9の中規模地震とM7以上の大地震を合算)の発生数についても同様に分析できます。1990年代は年間約120~180回の範囲で推移し、2000年以降もおおむね年間100~180回程度で推移しています​

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。特に顕著な年として、前述のように1995年(阪神淡路大震災の年)や2011年(東日本大震災の年)はM6以上が180~200回超と多めでしたが、一方で2017年は約110回と比較的少なくなっています​

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。このばらつきは単年規模の揺らぎ(確率的な変動や大地震の余震活動の有無など)によるものであり、長期的な増加トレンドとは言えません​

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。実際に数十年スパンで見た場合、M6以上の総発生数の移動平均をとればほぼ水平に近いラインとなり、100年前と現在で大地震の頻度に大差はないことが確認できます​

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このようにデータを視覚化することで、感覚的な印象ではなく実証的な傾向を把握できます。地震は発生がランダムな現象であるため年によるばらつきは避けられませんが、統計的な長期平均から大きく乖離する年があってもそれは一時的な偏りである場合が多いことがわかります​

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。過去の大地震の記録(例えば20世紀前半の陸域での巨大地震:1923年関東大震災、1927年中国古浪地震など)を見る限り、現代だけが特別に大地震が頻発しているわけではなく、有史を通じて大地震は世界各地で断続的に発生し続けてきました。したがって、「地震活動が近年になって地球規模で活発化している」という主張には慎重な検証が必要であり、現状の科学的データはそれを支持していないと言えます​

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3. 「地球(ガイア)が人類の負のエネルギーを振るい落とす」という思想の背景

一部の思想や哲学では、地震などの天変地異は「地球が人類の放つ負のエネルギーを浄化(振り落とし)するため」に起こるという解釈がなされています。この考え方の背景には、地球をひとつの生命体あるいは意思を持つ存在とみなす視点や、人間の精神的・道徳的状態が自然界に影響を及ぼすというスピリチュアルな発想があります。ここでは、このような思想を支える関連学説や信念体系として、ガイア理論、ニューエイジ思想、環境倫理などの観点から整理します。

ガイア理論(Gaia hypothesis)は、1970年代に科学者ジェームズ・ラブロックによって提唱された仮説で、地球の生物圏と非生物圏が相互作用することで地球環境(大気組成や気候など)が生命にとって快適な状態に自己調節されているという考えです​

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。ラブロックは「地球はひとつの生命体のように振る舞う」と述べ、実際に大気中の酸素濃度や海洋の塩分濃度が長期安定していることなどを例に、生命と地球環境のフィードバックによる恒常性を指摘しました​

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。このガイア理論自体はあくまで生態学的・地球科学的な仮説であり、地球に意識があるとか意図的に人類へ報復する、といった主張を直接含むものではありません。しかし、その「地球を統一的なひとつのシステム(有機体)とみなす」という大胆な視点は大きな反響を呼び、科学のみならず哲学や環境運動にも影響を与えました。

ガイア理論はニューエイジやスピリチュアルな文脈ではしばしば拡張解釈され、地球=ひとつの生きた存在というイメージで捉えられます。ニューエイジ思想では、人類を含むあらゆるものがエネルギー的につながった宇宙観が語られることが多く、地球(母なる Gaia)が人類の行為に対し何らかのフィードバックを返すという考え方もその一部として見られます​

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。例えばスピリチュアルなコミュニティの中には「新型コロナウイルスの蔓延は、人間が自然(動物)を搾取したことへの地球の反動である」というような主張もありました​

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。これは、地球規模の災厄を**人類のネガティブな行いに対する『浄化作用』**とみなす極端な例と言えます。同様に、大地震や気候災害を「地球がバランスを取るために起こしている」「人類の精神性の低下に対する警鐘」と捉えるニューエイジ的解釈も存在します。これらは科学的検証のしようがない主観的な信念ですが、ガイア理論の概念(地球が自己調節するという考え)に影響を受けた思想として社会に浸透しています。

実際、ガイア理論の提唱者ラブロック自身も近年では人類と地球システムの関係について警鐘を鳴らしています。彼は2021年の寄稿で「人類が地球と共生する術を学ばなければ、ガイアの一部である他の生物たちが無意識のうちに地球環境を人間に不都合な新たな状態へと移行させてしまうだろう」と述べました​

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。ラブロックはこの中で、新型コロナウイルスによるパンデミックを「ガイアから人類へのひとつのネガティブフィードバック(警告)」に喩え、「次はさらに手痛いしっぺ返しが来るかもしれない」とさえ言及しています​

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。ここでいう「ガイア」は意識的に罰を与える存在というより、生物圏の総体としての地球が人間の活動に応じて結果的に環境を変化させ、人類の生存環境にも影響を及ぼすという趣旨ですが、ニュアンスとしては**「地球が人類を守るために防衛反応を示す」**かのようにも読み取れる表現になっています​

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。このようにガイア理論は本来科学理論ですが、ラブロック自身の発言も相まって「地球が意思を持ち人類に報復する」といった物語的な解釈を生みやすい側面があります。

また、環境倫理学やエコフィロソフィーの分野でも、ガイア的な視点やニューエイジ的世界観に通じる主張が見られます。例えば深層生態学(ディープエコロジー)では、人間を万物の支配者ではなく生態系の一部分として位置づけ、人間中心主義を批判します。これは「地球(自然)に対する畏敬と謙虚さ」を説く思想であり、地球を単なる資源ではなく価値ある存在(時に権利の主体)とみなす環境倫理に繋がります。ガイア理論はその科学的妥当性とは別に、環境運動において地球全体を見るホリスティック(全体論的)な考え方を後押しし、地球をひとつのコミュニティとして守るべきだという倫理観を育むのに寄与しました​

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。一部の環境哲学者は、ガイア的視座に立てば人類は地球の「管理者」ではなく「協調者」であり、環境破壊は地球という生命体の自己治癒作用(=災害)を招く可能性があると論じています。これは比喩的な表現ではありますが、「人類と地球の関係性を見直し、謙虚に共生すべきだ」という倫理的メッセージとして受け止められています。

まとめると、「地球が人類の負のエネルギーを振り落とすために天変地異が起こる」という思想は、純粋な科学理論というよりはガイア理論などに影響を受けたスピリチュアル・哲学的な世界観から生じたものです。ガイア理論自体は科学的枠組みですが、それを発展(あるいは極端化)させて地球を擬人化し、道徳的な因果応報を見出すのは人間側の思想的投影と言えます​

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。とはいえ、その背景には現代文明への批判や環境への危機感があり、環境倫理の領域では人類の生き方を省みるきっかけとなっています。

4. 科学技術の発展・自然との繋がりの喪失と地球環境・地震活動の関係

人類は産業革命以降めざましい科学技術の発展を遂げ、便利で豊かな生活を手に入れました。その一方で、急速な技術進歩と経済成長の過程で自然との繋がりを徐々に喪失しつつあるとも言われます。自然を畏れ敬う伝統的な価値観が薄れ、地球環境を単なる利用可能な資源とみなす風潮が広がった結果、環境破壊や気候変動など深刻な問題が顕在化しています。このような人間と自然の乖離が、地球環境や地震活動にどのような影響を及ぼすのか、思想的側面と実証的側面の両面から考察します。

思想的・哲学的観点から見ると、前節で述べたようなガイア的世界観や環境倫理の文脈で「人類が自然(地球)から乖離し利己的に振る舞えば、そのツケがいずれ人類自身に返ってくる」という警鐘が鳴らされています​

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。例えばラブロックは、人類が自然との「パートナーシップ」を拒み搾取を続けるならば、地球システムが人類を歓迎しない状態に移行しかねないと述べました​

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。これは比喩的な表現ではありますが、背景には科学技術に慢心した現代文明への批判があります。高度な技術によって人間は自然を制御できると考える傲慢さが、環境問題を招いたという反省です。実際、20世紀後半から顕在化した地球規模の環境問題(オゾン層破壊や温暖化、生物多様性の損失など)は、人間の技術活動が地球全体に影響を及ぼしうることを示しました。哲学者や倫理学者の中には、科学技術の発達による「人新世(Anthropocene)」的状況を省みて、人間中心主義から脱却し自然との調和を取り戻す必要性を説く者もいます。要するに、思想の面では「人類が自然との繋がりを取り戻し、謙虚に振る舞わなければ、地球は(意図するしないに関わらず)人類にとって過酷な姿を現すだろう」というメッセージが発せられていると言えるでしょう。

一方で、実証的・科学的観点からは、人間の活動が直接的・間接的に地震活動に影響を及ぼすケースがいくつか知られています。ただし、それは「人類の悪業に対する天罰」ではなく、物理的メカニズムによるものです。代表的な例の一つが**人工的に誘発された地震(誘発地震)**です。地下深部への大量の水や油の注入・採取、大規模な採掘やダム建設などは地殻応力場を変化させ、時に中小規模の地震を誘発します。アメリカ中部オクラホマ州では、石油採掘に伴う廃水の地下圧入処理が盛んに行われた結果、2010年代にM3以上の有感地震が激増し、2014年には年585回とカリフォルニア州を上回る地震多発地帯となりました​

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。これは技術的な人為作用が明確に地震活動を増加させた例であり、科学的にも原因と結果が突き止められています。もっとも、こうした誘発地震はせいぜいM5程度までで、プレート境界で起こるようなM7以上の巨大地震を人間が直接引き起こすことは現時点では考えにくいとされています(核爆発など人為的エネルギーでは断層全域を動かすには桁違いに不足するため)。

気候変動を介した間接的な影響も指摘されています。人間の活動がもたらした地球温暖化により、極地の氷河が融解し海水面が上昇したり、極端な豪雨・干ばつが発生しやすくなったりしていますが、これらが地殻応力に影響を与えて地震や火山の活動タイミングを変化させる可能性が研究されています。具体的には、大気圧や水圧の変動によるトリガー効果です。台湾では台風通過時の気圧低下によって地殻にかかる荷重が減少し、それが引き金となって小規模な地震が増加する現象が報告されています​

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。この研究では、台風が断層にかかる圧力を一時的に緩めることで「バネでいえば指一本分の力」で断層が滑りやすくなり、溜まっていた歪みが小出しに解放される可能性が示されています​

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。さらに、台風やハリケーンによる豪雨で山崩れが起きると地表の荷重が減り、それが大地震の引き金になった可能性も指摘されています。2010年に22万もの死者を出したハイチ地震(M7.0)は発生前に異常な豪雨に見舞われており、土砂崩れによる急激な荷重変化が断層破壊を促した一因ではないかという仮説が提起されています​

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。また、インド・ヒマラヤ地域ではモンスーンの時期と乾季で地殻への水荷重が周期的に増減し、それに対応して地震活動も季節変動することが知られています​

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。夏に大量の雨水が大地を押し下げると断層の動きが抑えられ、乾季になると再び動き出すという現象です。このように気候・水文現象と地震の関連が各所で観測されており、気候変動が将来的に地震活動パターンに影響を及ぼす可能性は十分考えられます。

さらに近年の研究では、氷河の消失が活断層の活動を活発化させうることが示されました。例えば米コロラド州の研究では、最後の氷期に山岳氷河が退縮した際にそれまで氷の重みで抑えられていた断層が滑りやすくなり、地震活動が増加した証拠が見つかっています​

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。現在進行しているグリーンランドやアラスカの氷河融解、また高山帯の氷河消失は、周辺の地殻応力バランスを変化させ将来的に地震や火山の活動性に影響を与える可能性があります​

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。研究者は「気候変動による氷や水の急激な質量再分配が、活断層にとってはストレス条件の急変となり、地震発生間隔やタイミングを変える可能性がある」と警告しています​

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以上のような実証例から明らかなように、人間の経済活動・技術活動は地球環境システムに影響を及ぼし、その結果として間接的に地震活動や災害の発生に関与しうることがわかります。しかし重要なのは、これらはあくまで物理的因果関係によるものであり、「人間が自然から離れた報いとして地球が怒り大地震を起こす」といった擬人的な解釈とは区別すべきだという点です。大規模地震そのものはプレート運動という巨大なエネルギー現象によって起こり、人間の力で増減させられるものではありません​

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。人類がどれだけ科学技術を発達させても、地球内部のマントル対流やプレートの沈み込みという壮大な営みを止めたり促進したりすることはできないでしょう​

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。したがって、「人間が傲慢になったせいで巨大地震が増える」という直接的な因果は科学的には成立しません。

とはいえ、人類の活動が環境に負荷を与え、そのしわ寄せとして災害リスクが高まることは事実です。技術の発展に倫理的・賢明な指針が伴わなければ、結果的に自らの首を絞めることになるという教訓とも言えます。森を過剰に伐採すれば土砂災害で痛手を被り、温室効果ガスを過剰に排出すれば異常気象や海面上昇で脅かされ、地下資源を乱用すれば思わぬ地殻変動に見舞われるかもしれません。つまり、現代の科学技術文明と自然との向き合い方が地球環境の安定性に影響を及ぼし、その帰結として災害の形で我々に返ってくる可能性は否定できないのです。そうした意味で、「自然との繋がりを取り戻し、地球と調和して生きること」が人類の長期的繁栄に不可欠だという思想的主張には、一理あると言えるでしょう。

5. 地球を健やかで住みやすい星にするために個人ができるアクション

地球規模の環境問題や災害リスクに対しては、政府や企業による大きな取り組みが重要ですが、私たち一人ひとりが日常生活でとれる行動も積み重ねれば大きな力となります。個人が地球環境のためにできる具体的なアクションをいくつか挙げます。

  • エネルギーの節約と効率化: 家庭で使う電力や熱エネルギーを節約しましょう。冷暖房の設定温度を見直し、照明は省エネ型のLEDに替えるなどして省エネに努めます​

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    。また契約している電力が再生可能エネルギー由来か確認し、可能であれば再生可能エネルギー電力に切り替えることも効果的です​

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    。エネルギー源をクリーンなものに転換することで、地球温暖化の原因となる温室効果ガス排出を削減できます。
  • 移動手段の工夫: 自家用車や航空機への過度な依存を減らしましょう。近距離の移動は徒歩や自転車を利用し、遠距離はできるだけ鉄道やバスなど公共交通機関を選びます​

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    。車が必要な場合も相乗りや電気自動車の活用を検討します​

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    。飛行機は特にCO₂排出量が大きいため、出張や旅行の頻度を見直したりオンライン会議で代替できるものは代替するなどして長距離移動を削減することが望まれます​

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  • 持続可能な食生活: 食事において環境への負荷を意識します。肉や乳製品の過剰な消費を控え、その分季節の野菜や果物、豆類や穀物など植物性食品を多くとるようにします。研究によれば、肉中心の食事から野菜中心の食事に切り替えると食料生産に伴う環境負荷を大幅に減らせます​

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    。植物由来の食品は一般に温室効果ガス排出量や必要資源(水・土地)が少なくて済むため、菜食の割合を増やすことが地球への優しい食習慣となります​

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  • 廃棄物の削減(リデュース・リユース・リサイクル): 日常生活で出るゴミを減らす努力をしましょう。製品を購入する際は本当に必要なものだけを買い、使い捨てではなく繰り返し使えるものを選びます。壊れた家電や衣服は可能な限り修理して使い続け、使い終わったものはリサイクルに回します​

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    。また食品ロスを減らすことも重要です。食材は計画的に購入・消費して残さず使い切り、生ゴミは堆肥化するなどしてゴミ埋立地でメタンガスを発生させない工夫をします​

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    4R(リデュース・リユース・リペア・リサイクル)を実践することで、資源採掘や廃棄物処理に伴う環境負荷を大幅に減らせます。
  • 環境に配慮した製品・サービスを選ぶ: 買い物や消費行動の一つひとつが地球環境に影響を与えています。消費者として環境に優しい選択を心がけましょう。具体的には、地元で採れた旬の食品を選ぶ、森林や海に負荷をかけていない認証製品(MSC認証の海産物やFSC認証の木材製品など)を購入する、製造過程での排出削減に熱心な企業の製品を支持する、といった行動です​

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    。また衣類や日用品でも、長く使える良質なものを選ぶことや中古品の活用も有効です。消費者の選択が企業の方針を変える力となり、ひいては持続可能な社会づくりに繋がります​

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  • 自然との触れ合い・環境活動への参加: 日頃から自然に親しみ、地球の状況に関心を持ち続けましょう。週末に公園や森林へ出かけたり、地域の清掃活動や植樹イベントにボランティア参加することは、自然との繋がりを実感し守りたいという意識を高めてくれます。環境保全団体や市民グループの活動に加わり、身近な生態系の保護に貢献するのも良いでしょう。例えばビーチクリーン(海岸清掃)に参加すれば海洋ごみ問題の深刻さを実感できますし、森林ボランティアで苗木を植えれば森の再生に直接寄与できます。自ら行動して自然に働きかけることで、地球を大切にする気持ちが一層深まります

  • 声を上げ、周囲に働きかける: 個人の行動をさらに波及させるには、周囲への発信や協力が欠かせません。家族や友人、職場の同僚と環境問題について話し合い、できる範囲の取り組みを共有しましょう。SNSや地域のイベントで環境保全のアイデアを発信したり、環境団体の署名やキャンペーンに参加して意思表示することも大切です​

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    。また政治や行政に対しても、環境に優しい政策を支持する声を届けましょう​

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    。選挙で環境重視の候補者を支援したり、意見書を提出するなど、市民の声が大きくなれば社会全体の変革を後押しできます。一人ひとりの「声」と「行動」が集まれば、地球規模の問題にも対処しうる大きな力となるのです​

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以上のような日常アクションを積み重ねることで、私たち個人も地球をより健やかで住みやすい星にする取り組みに貢献できます。鍵となるのは、「自分一人の行動など微々たるもの」と諦めないことです。確かに一回の節電や一人がゴミを減らす量は小さいかもしれませんが、世界中で何億もの人が実践すれば巨大なインパクトとなります。地球規模の課題に対して無力感を覚えるのではなく、足元の暮らしから持続可能な選択を始めることが、未来の地球への最善のアプローチです。その積み重ねが、人類と地球の健全な関係を取り戻し、次世代に美しい惑星を引き継ぐことに繋がっていくでしょう。

参考資料・出典:

  1. 【3】2025年ミャンマー地震 – Wikipedia​

    en.wikipedia.org

    en.wikipedia.org

    en.wikipedia.org

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  2. 【5】“Why are we having so many earthquakes? Has naturally occurring earthquake activity been increasing?” – U.S. Geological Survey​

    usgs.gov

    usgs.gov

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  3. 【11】【12】“Worldwide Earthquakes 1990–2021” – U.S. Geological Survey, Earthquake Statistics​

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  4. 【22】“Is Earthquake Activity Increasing?” – British Geological Survey​

    earthquakes.bgs.ac.uk

    earthquakes.bgs.ac.uk

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  5. 【28】James Lovelock, “Beware: Gaia may destroy humans before we destroy the Earth” – The Guardian (2021)​

    theguardian.com

  6. 【50】「スピリチュアル思想史、ニューエイジ思想史を体系的にまとめる」– 耽溺電網 (ブログ)​

    theseagull.blog.fc2.com

  7. 【29】“Earthquake Facts & Earthquake Fantasy” – U.S. Geological Survey​

    usgs.gov

  8. 【34】Robin McKie, “How climate change triggers earthquakes and volcanoes” – The Guardian (2016)​

    theguardian.com

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  9. 【35】Manjori Borkotoky, “Glacial Retreat and Earthquake Frequency” – Climate Fact Checks (2024)​

    climatefactchecks.org

  10. 【46】【47】「個人でできる10の行動」– 国連広報センター​

    unic.or.jp

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  11. 【42】「環境保全のために普段の暮らしの中でできること」– WWFジャパン​

    wwf.or.jp

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