周辺エリアの楽しみ方

伊勢神宮を参拝した後は、周辺エリアの観光やグルメも存分に楽しみましょう。古くから伊勢神宮を中心に門前町や名所が発展しており、参拝客をもてなす文化が育まれてきました。ここでは伊勢ならではの食事観光スポット特産品・お土産、そして宿泊情報について紹介します。

伊勢名物の食事とグルメスポット

伊勢には参拝客の胃袋を満たしてきた数々の名物料理があります。中でも以下のグルメは「伊勢に来たら外せない」と言われる定番です。

  • 伊勢うどん: 極太でやわらかい麺に真っ黒い濃厚なたれを絡めて食べる独特のうどんです。見た目ほど味は濃くなく、優しい出汁醤油の風味が特徴。噛まずにちゅるんと喉を通る柔らかさで、旅の疲れた胃にも優しい一品です。おかげ横丁内の「ふくすけ」など老舗のお店で頂けます。

  • てこね寿司: 醤油漬けにしたカツオなどの魚を酢飯に豪快に混ぜ込んだ伊勢志摩の郷土寿司です​

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    。漁師料理がルーツとされ、甘辛いタレが染みた魚と酢飯の相性が抜群。おかげ横丁の人気店「すし久」では桶に盛られたてこね寿司を味わえます​

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    。新鮮な魚介の宝庫・伊勢志摩ならではの名物です。
  • 松阪牛コロッケ&串カツ: 三重県が誇る松阪牛を使ったグルメも楽しめます。おはらい町通りにある精肉店「豚捨(ぶたすて)」ではコロッケや串カツがテイクアウト可能で、平日でも行列ができる人気ぶり​

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    。ホクホクのじゃがいもに松阪牛の旨味が染みたコロッケは絶品で、食べ歩きにぴったりです。
  • 赤福餅(あかふくもち): 言わずと知れた伊勢土産の代表ですが、その場で出来立てをいただくのも格別です。内宮門前にある赤福本店では、風情ある座敷で濃茶とともに赤福餅をいただけます​

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    。赤福餅は1707年創業の老舗和菓子で、こし餡で餅を包んだシンプルなお菓子ながら300年以上愛され続けています​

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    。毎月1日限定の「朔日餅(ついたちもち)」という季節の餅菓子も人気で、早朝から行列ができるほどです​

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  • その他の食べ歩き: おかげ横丁・おはらい町にはこの他にも、伊勢醤油ソフトクリーム地ビール(伊勢角屋麦酒)煎茶団子招き猫まんじゅう磯部の塩ソフトなどバラエティ豊かな食べ歩きグルメがあります​

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    。夏なら搾りたてみかんジュースやかき氷、冬なら伊勢甘酒やぜんざいもおすすめです​

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    。小腹と相談しながら、少しずつ色々試して伊勢の味覚を堪能してください。

 

伊勢の門前町グルメいろいろ(上段左:てこね寿司、上段右:伊勢うどん、中央左:赤福餅、中央右:おかげ犬サブレなど縁起物土産、下段左:招き猫の置物、下段右:太閤出世餅)。伊勢神宮参拝後は、これら名物を味わえるおかげ横丁で食べ歩きを楽しもう​

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観光スポット(おかげ横丁や二見興玉神社など)

おはらい町・おかげ横丁: 内宮の宇治橋前から伸びる門前町通りが「おはらい町」です。その中ほどに再現された江戸~明治の町並みがおかげ横丁で、約50軒もの飲食店・土産物屋が軒を連ねます​

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。参拝後にここを散策しながら伊勢グルメを満喫するのが定番コースで、常に多くの人で賑わっています​

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。古民家風の建物が立ち並ぶ街並み自体がタイムスリップしたようで楽しく、所々に昔の遊び道具や資料館などもあります。大道芸が披露されていることもあり、歩いているだけでも飽きません。看板猫の「福ちゃん」が迎えてくれることも。食事処やカフェも充実しているので、歩き疲れたら甘味処で一服するのも良いでしょう​

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二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ): 伊勢市二見町にある神社で、夫婦岩で有名なスポットです。伊勢市街から車やバスで20分ほどの海岸にあり、沖合いに男岩・女岩の二つの岩が大注連縄で結ばれています​

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。古来、お伊勢参りは二見からと言われ、伊勢神宮参拝の前にこの二見浦の海水で禊をして心身を清める風習がありました​

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。二見興玉神社は猿田彦大神を祀り、夫婦岩の先の沖合700mに鎮まる興玉神石(おきたましんせき)を遥拝する神社です​

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。夫婦円満や開運のご利益があるとされ、境内には無数の蛙の置物(猿田彦大神のお使い)が迎えてくれます。また夫婦岩の間から昇る朝日は特に神秘的で、5月~7月の早朝には多くの参拝者やカメラマンが日の出を拝みに訪れます​

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。逆に11月~1月には岩の間から満月が昇る光景も見られ、ロマンチックです​

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。夕暮れや夜間にライトアップされた夫婦岩も幻想的でおすすめです​

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。伊勢市駅や外宮前から路線バス(CANバス)でもアクセスできるので、時間に余裕があれば是非立ち寄ってみてください。

 

海に立つ二つの岩が注連縄で結ばれた夫婦岩(めおといわ)。日の大神(天照大神)の化身たる太陽を拝する鳥居の役割を果たしており、5~7月の朝には岩の間から昇る朝日を見ることができます​

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。古来、伊勢参りの前にここ二見浦で身を清める「浜参宮」の風習がありました​

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猿田彦神社: 内宮から徒歩10分ほどの所にある小さな神社ですが、道開きの神様・猿田彦大神を祀ることから縁起が良いとされています​

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。旅行安全や物事の始まりに御利益があるとされ、伊勢参拝の後に立ち寄る人も多いです。境内社の佐瑠女神社(さるめじんじゃ)は芸能の神を祀り、こちらも人気スポットです。

月讀宮(つきよみのみや): 内宮から2kmほど離れた別宮で、月讀命(つきよみのみこと)など月にゆかりの神々を祀ります​

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。四つのお宮が森の中に並ぶ静謐な空間で、観光客も少なく穴場です。満月の夜などは神秘的な雰囲気に包まれ、隠れたパワースポットとしても知られます。

おかげ横丁周辺の文化施設: おかげ横丁内には「神恩館」という伊勢路の文化や歴史を紹介する資料館や、昭和レトロな「赤福本店別館(※赤福の歴史展示や休憩処)」などもあります。また少し歩けば「伊勢古市参宮街道資料館」など伊勢参りに関する史跡も点在しています。時間が許せばそうした史跡巡りをするのも、旅の理解が深まりおすすめです。

特産品・お土産

伊勢志摩地域は海の幸・山の幸に恵まれ、多彩な特産品があります。参拝の記念や旅の思い出に、お土産もぜひ手に入れましょう。

  • 赤福餅: やはり外せないのが赤福餅です。消費期限が短いため遠方だと持ち帰りが難しいこともありますが、伊勢土産の代名詞として人気​

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    。本店や駅売店で購入できます。季節限定の朔日餅はその月ごとに味が変わるので、タイミングが合えばぜひ。
  • 真珠製品: 伊勢志摩は世界で初めて真珠の養殖に成功した地で、特に鳥羽市のミキモト真珠島が有名です​

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    。伊勢市内やおかげ横丁でも真珠のアクセサリーを扱うお店があります​

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    。上品なパールのピアスやネックレスは、自分用にも贈り物にも最適です。
  • 伊勢醤油や塩: 伊勢の老舗醤油店が造る甘みのある濃口醤油(伊勢うどんのたれにも使用)や、二見浦で採れた塩を使った調味料も人気です。伊勢醤油はお土産用に小瓶が売っており、料理にコクを出せると喜ばれます。

  • おかげ犬グッズ: 江戸期に主人の代わりに伊勢参りをしたとされる「おかげ犬」にちなみ、犬の置物やお守りが売られています。特におかげ横丁には可愛らしい招き猫やおかげ犬の土人形など縁起物が並び、見ているだけでも楽しいです。

  • 地酒・地ビール: 三重の地酒や伊勢の地ビールもお土産に人気です。伊勢市内の地ビール「伊勢角屋麦酒」は種類も豊富で、ペールエールからスタウトまで揃っています。地酒なら伊勢地方の銘柄「宮の雪」や「半蔵」などがあります。お酒好きの方への贈り物にどうぞ。

  • 工芸品: 伊勢春慶(漆器)や伊勢型紙、伊勢木綿といった伝統工芸品もあります。実用的なものだと伊勢木綿のハンカチや手ぬぐい、伊勢志摩サミットでも配られた真珠箸などが洒落ています。

宿泊情報(宿や温泉)

伊勢を訪れるなら、ぜひ一泊して朝夕の神宮や周辺観光も楽しみたいところです。伊勢市内および近郊には旅館からホテルまで様々な宿泊施設があります。

伊勢市内の宿: 内宮周辺には風情ある旅館が点在しています。中でも人気なのが**いにしえの宿 伊久(いきゅう)**です。内宮から徒歩圏(おかげ横丁を抜けて約20分)にあり、広い大浴場と4つの貸切風呂で自家源泉の温泉を楽しめます​

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。檜造りの湯や岩風呂など趣向の異なるお風呂があり、宿泊者は無料で何度でも利用可能。伊勢神宮への参拝客に最適な宿として評判です​

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外宮近くでは、伊勢外宮参道 伊勢神泉というホテルが人気です。こちらは伊勢市駅そば、外宮まで徒歩5分という好立地で、全室に露天風呂が付いた和モダンな宿です​

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。神宮御鎮座地で唯一の天然温泉を引いており、部屋でゆっくり温泉を楽しめる贅沢が魅力です​

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。格式と快適さを兼ね備えた宿としてカップルや夫婦旅に選ばれています。

二見・鳥羽エリアの宿: 海の景色や温泉を楽しみたいなら、二見浦や鳥羽方面の宿も候補です。二見ならホテル二見や老舗旅館海洋楼、夫婦岩が見える旅荘 海の蝶などがあり、海沿いの露天風呂や新鮮な海鮮料理が楽しめます​

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。鳥羽まで足を延ばせば、大規模旅館の戸田家(20種以上の湯めぐりができる)、鳥羽グランドホテル、高級リゾートの志摩観光ホテルなど選択肢が広がります​

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。ただし伊勢神宮からは車で30分前後離れるため、参拝をメインにするなら伊勢市内に泊まるほうが便利です。

温泉について: 伊勢そのものは有名温泉地ではありませんが、前述のように各宿が引いている温泉があります。伊勢市内では新美里温泉や榊原温泉からの湯を利用している宿もあります。また、車で少し行けば南伊勢町の神嘗温泉や、鳥羽石鏡(いじか)温泉などもあります。温泉好きの方は、宿選びの際に「温泉あり」の宿を選ぶと旅の疲れも癒やされるでしょう​

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予約と季節: 伊勢志摩は年間を通じて観光客が多いですが、特に春秋の行楽シーズンや連休は宿が埋まりやすいです。早めの予約がおすすめです。平日であれば直前でも空いていることがあります。なお、毎月1日の朔日参りや、10月の神嘗祭(かんなめさい)の時期など神宮行事に合わせて来訪する人も多いので、その前後も混雑が予想されます。

宿泊すれば、早朝の神宮参拝や夜の伊勢町歩きなど日帰りでは味わえない体験ができます。朝一番の清らかな神宮や、宿でのんびり味わう伊勢の旬の料理など、ぜひ泊まりがけで伊勢の旅を満喫してください。


以上、伊勢神宮とその周辺について歴史から参拝作法、観光まで詳しくご紹介しました。日本人の「心のふるさと」とも称される伊勢神宮は、訪れる人に古からの歴史と温かな感動を与えてくれる特別な場所です​

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。正しい作法でお参りし、豊かな自然と伝統に触れ、美味しいものを味わい、ゆったりと流れる時間を楽しめば、きっと心身ともにリフレッシュできることでしょう。伊勢の地で皆様が素晴らしいご縁と体験を得られますように。​

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