雷は夏の定番、と思ってきたけど冬でも「ゴロ、ピカリ」とくる。
 
 その雷も、我が家周辺は良く到来する。かれこれ10年あまり前に送電線が引かれて増えたような気がする。一度は落雷の影響でテレビとファクスがやられたことがある。送電線はまっすぐ引けばもっと南に引けるのに、なぜか我が家の方にわざわざ寄って引かれている。そう、馬蹄形っていうかUの字のようにわざわざ迂回するように。ま、あの電気会社だもの、何でもありだよな。
イメージ 1 だ か ら。 毎年正月、熊谷市上之に鎮座する雷電神社の雷除のお札をいただいてきておまつりしている。
 
 
 
 
 
 
 あ、雷のことだった。
 昔、武甲山山頂近くがまだ採掘される前。クライマーには人気の「幕岩」にいた。ちょうど、8月中頃だったかな。昼過ぎ、遠くに聞こえていた雷鳴が近づいてきた。と思う間に「バリバリー....」という感じのものすごい音がほぼ同じ高さ。
 標高は1000mの位置だったかな、雷はちょっと下で大暴れ、雷鳴と一緒に閃光が横走る。間近も間近、オーバーハングの壁下で、いわゆる「ウンチング」スタイルで縮こまってひたすら雷公の通過を待った。
 自然と「遠くの桑原、遠くの桑原。マンゼェロク、マンゼェロク....」とおまじないの呪文が出た。
 子どもの頃、雷が近づくと母が線香をたき、このまじないを言っていた。
 「マンゼェロク」とは「萬歳楽」のことで、地震の時の呪文らしいが、我が家ではもっぱら雷の時に言っていた記憶がある。
 
 幕岩のハングの下で、ひたすら雷公が通り過ぎるのを一緒に待っていたYさん、Iさんともに今は亡き人になった。
 
 駆け出し時代。上尾市で落雷に打たれた人が亡くなった、ということで現場へ真っ先に行かされた事がある。周辺で話を聞くなどしたけど、亡くなった人はものすごい雷雨を避けようと大木の下にいたらしい。「死の雨宿り」
です。
 話を聞いて「ぞっ」としたのが実感。
 山を始めてすぐに言われたのが「雷がきたら木の下はもってのほか。尾根から下がって低いところで身を低くして縮こまってろ」だった。
 
 樹木は雷が落ちやすく、木そのものが高い電流の通り道になる。人体は樹木よりさらに電流を通しやすいと言われます。亡くなった人は雷の通り道に隣り合わせにいたことになるんですね。
 
 これから雷シーズン。山で雷に遭ったら、どうしよう。
 雷は電気を通しやすいものに落ちるといい、もちろん高い位置が一番の目標といえる。樹木なんかが一番の目標。だから、木からは4mは離れなくては、といいます。もちろん、枝なんかからも。
 そして身を低くして、というより、俺は和式便所に座ったようなかっこでひたすら縮こまっている。いわゆる体育館座りだけど、ぺたっと座るとお尻が濡れてしまう。でも、命あっての物種だからがまん、がまん。あ、傘を差すなんてことは絶対駄目!
 山小屋なんかの建物に避難が一番だけど、壁や柱のそばは駄目。高い電流が通るから、感電する恐れがあると言います。
 
 雷到来の前兆はラジオ(一昔前の携帯ラジオかな)が一番。AMだと、バリバリっというような空電が入る。これが聞こえたら「お、くるぞ」。
 
 雷が怖かったのは何度かある。龍あにいと栗ムシ君と奥秩父縦走中、雁坂峠を通って水晶山にさしかかったら突然の雷公。とっさにUターン、雁坂小屋に逃げ込んだことがある。栗ムシ君はねんざして歩行も大変だったけど山賊二人は置いて逃げてしまった。悪い先輩です。ごめんね、栗ちゃん。そういえば、水晶山はその縦走の何年か前に女性二人が亡くなっていた。あのときも捜索活動に参加して、和名倉山に登ったなぁ。
 
 雷のことは、俺の生半可な説明より、こっちの方が説得力があります。
 
安全登山で楽しい山行を!