『" 淡交会の大事な保管資料を どの様に 維持して行くか? "』


1990年代より OA化が 叫ばれていまして、約25年ほどが 経過しております。

大企業で ペーパーレス化が進んでいまして、設計から 製品開発の全てが

コンピューターシステムで 行われています。

雑誌社、新聞社でも 印刷用の 版下作成の ソフトを含めて 競争と改善が進んで

数十年前とは 全く 別世界のようです。


淡交会の 事務所でも 資料室委員会の方々の ご努力によって 保管方法、整理方法、

検索方法の 改善が進んでおります。

検索閲覧頻度の少ない 保管資料も 大切ですが、 皆様方に 直結した 古い資料も

大変重要で 後輩に 後世に 残したい資料が 多くあります。


当面 気になる資料としましては、 旧の会報、 学友会誌、 三高教室、両高教室

等の 資料があります。   100周年記念の資料や 110周年の資料は

CD保管されていますので、 永続して保管が 可能です。


現在は 学友会誌の 目次部分、 淡交会会報の 第1号~第30号、の WEB閲覧

資料が 出来ています。  近々にも 第31号~第40 までの WEB公開は可能で、
事務局からも 承認を 頂いております。   女性の方々の 写真と 掲載部分の

氏名表記を 如何に するかが 問題ですが、 充分に 配慮したいと 思います。


皆様方へ お願いしたい事がありまして、 「是非とも ご協力頂ける 方々を 募集し

たい」、  これが 今後の 大きな 課題です。


大きな作業工数が 掛かり、 誌面を スキャンコピーしてからの 修正もあります。

これらの作業方法に関しましては、 スカイプ などで、 詳細に 説明したい、と

思います。  是非 ご参加頂ける方々を お待ちしております。



淡交会会報の 第31号~第40号 の WEB開示版は 作成中です。

スキャンした 画像は 濃くコピーしていまして、 砂を撒いたように 黒く 汚れています。

この画像の背景を白く、 文字を鮮明にし、 画像部分は 原紙に近づけ、 鮮明な

状態に 修正して行きます。


1. 裏面の黒く濃い部分の 影が出ないように 裏面に 黒い下敷きを置いて コピーします。

2. ガラス面からコピー誌面が浮いて、文字が 不鮮明に成らないように、 紙面の上に

   重い 厚い本を置いて、 撮影範囲を 指定して コピーします。

3. 写真部分は、 別に 800dpi の画素数で 明るく コピーして、 文字の濃い 画像誌面に

   貼り込み合成して 行きます。

4. 画像の加工修正ソフトは 全て無料ソフトで、「PictBear」、「Pixia」、「Jtrim」 などで、

   「Jtrim」 ソフトは 大変に 便利で 高機能なので 助かっています。


  『 http://tankoukai.net/kaihou/top/index.htm  』  


  『 http://tankoukai.xsrv.jp/kaihou/mokuji/img/index-mokuji.htm  』   


  ご覧になって下さい。

  

戦前・戦後の一時期まで 古い、画数の多い 難しい字体を 使用していました。

活版印刷の時代ですので、インゴットの文字ブロック (棒) を探し出す
植字工も 大変だった と 思います。


古い字体の貴重な資料を ネット上に 作成して 公開する際に、コピー版で

表示させれば、と 単純に 考えられる方々も多いと 思います。


版下作成の ”見た目” や ”体裁" を気にしない方々ばかりでしたら 何も 問題

ありません。

でも プロ意識や 見た目を気にする方々も 多く 半分以上の方々は 「こんなに

稚拙な 資料作りをしているのを公開する必要な無い。」

多分 このように 考える方々が多いのも 事実です。


従って 新たに 印刷用の版下を作成するように 新規に 誌面作りをした方が

簡単に感じます。

切り貼りの紙版下作成の時代には 各貼り込んだ紙が 微妙に傾いていて

見た目でも 不自然に感じる誌面が多く、 無料ソフトの 「 Jtrim 」 などで、

各ブロック毎に 0.2度~0.8度 と 傾きを 修正して して作成します。

コピー時の 滲みや 文字の"かすれ" を如何に修正するかが 大きな問題です。


旧字体は 専用のページを探して 文字を 見つけ出す作業が 必要になります。

次の参考紙面は その一例です。 複数の 参照ページが在りますので、
WORD誌面で作成したり、直接 ホームページ形式で 作成したり、様々な方法があります。

この方法で 公開できる資料作りが 出来ます。


     Wiktionary:表外漢字字体表の漢字一覧

淡交会 事務局の 貴重な資料の 画像化保存にも 大変 興味を抱いていまして、


手始めに 学友会誌の ホームページ言語による デジタル(文字) 化を 行いました。

殆ど全てが HTML言語と Javascript 言語で 作成されています。

170ページもの 資料ですが、2MBほどの 軽い保存容量です。


一方 淡交会会報も ディジタル化したいのですが、 印刷用の 広幅文字が パソコンや スマホの

中には ありません。   TrueType フォント でも良いのですが、 全ての文字を 入力して

新規に 印刷された紙面を 再現する事は 版下作りと 同様になり、 作成工数が 500時間を

軽く 超えそうで 不可能に近いことです。

対象は 先ず、昭和32年当時の 会報の 第1号 ~ 昭和61年当時の 第30号 まで です。  
440 ページ 在ります。


そこで、 発刊済みの 簡易印刷紙面 より スキャンコピーする事を 予定していました。

でも 初版の 印刷原本は 存在しないようです。    止む無く 昭和61年 (1986年) 発刊の

コピー版の 「復刻合本」 を 頂きました。 

複写機も 大分進歩改善されていますが、 写真の部分は 暗く つぶれて 不鮮明に成っています。


この復刻版から 更にコピーして 裏側の文字や 黒いイラスト部分が 複写画像に 出て来ないように

コントラストや 画像の明るさを 調整して 複写しています。

更に 文字も 画像も 不鮮明に成りますが、 必然的な 宿命 です。

文字は 何とか 見られるように 濃度補正を 行って 複写していますが、 原本に相当する
初版印刷資料とは 比較に成らない事は 明白です。


この為に 関係者を 通じて 古い 会報の 第1号 ~ 第30号 の 初版印刷資料を 探す事に

成りそうです。  鮮明な画像として 写真部分も 残す事が 出来れば、 いつでも 鮮明な

印刷が可能となります。


第1 号の 会報は 約60年も 以前のものですので、 多分 公開の許可が 出そうですので、

閲覧が可能と 成ろうかと 思います。    先人・先達の 方々の ご苦労と 意気込みが

”ひしひし” と 伝わって来て 感動的です。   如何に 会報発行に係る 資金を 調達して
いるかが 手に取るように 分かります。   
何処の 同窓会組織でも 会報の 作成費用の 調達に 大変苦労しているようです。 


会員 皆様方の ご支援と ご協力が 全ての 支えですので、 宜しく お願い 致します。

電子図書館などが 大変便利で 利用させて頂いています。
当然ながら、バックアップの サーバーも在りますので、故障が起きても、
火災で 焼失しても 忠実に 復刻版の作製も可能です。


資料室委員会などで 真剣に 検討されていますが、画像処理に詳しい方々が
居られれず、 専門家の 協力も 得にくい状態ですので、余り進展していません。
この為に、 事務局の 賛同を得て、調査を 行っています。

結論は早すぎますが、 充分に可能です。


費用は 電気代と ボランティアの方々の 作業工数のみです。
印刷業者へ依頼しますと、作業工数(時間) x 約3000円 の費用が 掛かりますので、
大事な資料のディジタル保管だけでも 1000 万円を超える費用が 掛かります。
ボランティアの方々の 作業工数だけが 頼りで、頼みの綱です。
1頁あたり、スキャナーと画像の 一部修正だけですと、10分~20分

WORD文書まで変換して、誤変換も 修正して、すぐにでも PDF紙面へ 変換出来る
ようにしますと、1頁あたり、1時間~2時間も掛かります。
当面は スキャナー画像で進める事に成ります。


400ページ x 20分 としますと、130時間ほど 掛かります。
4時間/日 で 1週間20時間としますと、20週間となり、 5ヶ月掛かります。
大変な 作業拘束期間で、 誰も 口に出して 言わない筈です。


 書籍の紙面をスキャナーで撮影した JPG 画像から WORD 紙面へ 読み取り変換する
事が 可能です。  可なり良い精度で 読み取れます。


WORD の紙面上では 縦書きのテキストボックスで 枠線無しで 表示されます。
この文章を 枠一杯に拡張します。 行間を px で指定し、文字間隔を px で指定して
書籍の 文字配列に 近づけます。

スキャナー画像の状態では、 復刻版は 作成出来ません。  WORD紙面にすれば、
版下作成ソフトの中で、詳細に 調整ができます。


古い貴重な 資料を ディジタル保管する方法は 先ず 細密な画像にして、イラストや
写真が 印刷された紙面の 画像に近い状態でコピーします。


次に 文字情報の部分は 画素数を減らして 保存メモリー容量を 圧縮します。
この紙面で 写真画像は そのまま 張り込みます。

この状態まで 編集して 保存します。


仮に 高精密の画像のままで 保管しますと、 4MB 以上/1頁 の 重い大きな画像となり、
保管資料の 容量が 10倍ほど 大きくなりますので、10TB ~ 20TB の サーバーが
必要になります。
圧縮して 軽量化すれば 1TB(1000GB) の 保存容量で ほぼ 全ての 書籍、書類が
画像保管できます。


素人からしても、興味のある 記載情報がありまして、 淡交会誌 第1号の 10ページに
「杉山寧画伯の芸術院賞受賞」を祝う記述が ありますが、後輩としても 誇らしく
思います。   参考に 画像添付しました。


      『" 01号 - 10ページ "』