僕と廃墟とメランコリー|実験台モルモット コエ担当 谷琢磨の日記 -304ページ目

『人形劇』

人形劇

『人形劇』


頼んでもいないのに、大きなプレゼントが届いた。
父親?って苗字の人と母親?って名前の人から。
蓋を開けてみると、この上なく好みに合わない人形。
誰誰あなたいったい誰?

いらない必要ないそれ以前にまったくの不良品。
日頃後ろしか見ないのに、何故か眼球は前に2つ。
世間と食い違うと涙が零れたり等々、その他使えない機能多数。

すぐさま元通り箱に詰めて悪意ある送り主に処分すると言ったら、
「1つしかないものだから」とか、
「粗末にしたら悲しい」とか。
なんだそれ。

糸吊って操って、でも思い通りに動かせない!
絡まって空回って また首が回らない!
そもそもなんでどうして説明書が付属していないの!
期待して見直しても、思ってたのと違う、私のお人形。


100譲って自分がいけないんだと思い込むことにして、
今度は心を取り出して滑りが無くなるまで良く洗い、
「広く一般的なものに交換希望」と遺書を添えて、
箱に詰めてあの世に返品。

あれからどれくらい経ったのかしら。
私すら居なくなってしまったこの部屋で、
待てど暮らせどあの世からは連絡も交換品も届かなかった。
しょうがないや。

命一杯着飾って、継ぎ目が見えないように厚化粧。
はなから期待などされぬよう、駄目な自分を演じてるの。
セルロイドの身体。たまに歯車が噛み合って、
引き攣った顔で愛想笑い。どう?綺麗?嫌い?私のお人形。


どっかの大学教授によって、その実、あの世なんて無いことが証明された。
命は交換できない。治るなんて嘘。問い合わせ先は架空の住所。
混乱する人形たち。

糸吊って操って、今も絡まったまま動かしてる。
手首とか後悔とか些細な糸を切ってみたり。
あーだこーだやってるうちに、また涙が止まんなくなって、
自分を信じられなくなってゆく繰り返し。

頭上から垂れる糸。すべての人形には役割りがあって、
心はゼンマイ仕掛けの台詞、人形劇は今日も続く。
無くしたなんて今更言えない。開け放たれた背中のファスナー。
必死に瞬目。生きてるふりをする私はお人形。





『人形劇』

作詞:谷 琢磨
作曲:谷 琢磨
編曲:多ヶ谷 樹

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100万回死んだぼく 歌詞付き音源


YouTubeにて、
『100万回死んだぼく』の歌詞付き音源が
フルサイズで聴けるようになりましたよ♪

CDをまだ持っていなくて歌詞が聴き取れない方や、
お友達にお勧めしていただけるという方、
この動画を便利に使っていただければと思います♪

久しぶりに改めて自分の音源を客観的に聴いて、
本当に僕は酷く曝け出した言葉を書き殴っているなあと感じました。
ちょっと泣いちゃったよ。
なんでいつも自分はこうなんだろうって。
痛くて耳を塞ぎたくなります。
でも、音と言葉の中だけは、飾らない自分でありたい。

これからも感じたままを描いてゆけたらと思います。


ドラム有吉拓 脱退について

有吉 拓

急なお話で御免なさい。

先ほどメルマガでも書きましたが、
6月3日の公演をもちまして、
ドラム、有吉拓が実験台モルモットを
脱退することになりました。

オフィシャルの報告はこちら

会って、電話で、メールで。
たくさん話しました。

と言うより、有吉氏の思いをずっとずっと
うなずいて聞いていた。

バンドという言葉の中には演奏者だけでなく
ファンの皆さまや関係者のみんなも含まれていて
その規模がどんどん大きくなっていけばいくほど
たくさんの人に影響を与えてしまう。

有吉氏はそれを理解した上で悩んで悩んで悩んで、
ファンの方や関係者、そしてメンバーに本当に
申し訳ない気持ちでいっぱいの中、それでも
思い描いた世界があっての決断なんだって事が解かったから、
谷は引き止めなかったよ。

有吉 拓

こんなことお前が言うなって思われるかもしれないけど、
谷は、実験台モルモットのメンバーって
本当にすごい人達の集まりだと思っています。
それはファンの方よりも誰よりも、谷が一番感じていること。
なんでそんなことできるの?って
いつも歌っててびっくりさせられる。
ライブでは谷の歌の微妙な変化にコンピューターみたいに
素早く臨機応変に対応し、音で歌を支えてくれる。
みんな魔法を持ってる。
魔法を持ってない谷なんかがここで歌っていて良いのかと
プレッシャーを感じるほどみんなを尊敬しているし、
だからこそここまで切磋琢磨できたんです。

有吉氏もそんなメンバーの一人。
尊敬しているし、仲良しだし、大好き。

でも6月からバンドでは離れ離れになったとしても、
他の現場で一緒にお仕事するだろうし、
心の繋がりに変化はないので、寂しくはないです。

いつも後ろ向きな谷がこんなこと言うのも変だけれど、
今回のことが有吉氏にとっても実験台モルモットにとっても、
次への世界へ昇華するための最善の選択だったと自負しています。

思い返せば前回のメンバー脱退後、
神懸かり的な鍵盤弾き、あいあいが加入したように、
今回の悲しいお知らせと同じくらいの素敵な発表を
今後できたら良いなと思っています。

・・・と長々と書いてしまったけれど、
現メンバーでの公演はまだあと4回残っています。
今までずっと実験台モルモットを応援してくれていた方々、
ちょっと恐くてライブハウスへ行けないと感じている方々、
実験台モルモットに触れたすべての方へ。
ぜひ、公演会場へ足を運んで頂けたら嬉しいです☆
CDやパソコンのモニターからなんかじゃ伝えきれないよ。
現状の僕らが出来るすべてで、魂を音へと具現化いたします。




・・・
最後に一つだけ書いても良いでしょうか。
ぜったい他のメンバーと被りそうだけど・・・

有吉氏も『あっちゃん』なので、
AKB48のあっちゃん卒業繋がりで。


「実験台モルモットを嫌いになっても、
有吉拓のことは嫌いにならないで下さい!(y-y*)」