物心ついたときに母からよく言われていた言葉です。
「あなたはお兄ちゃんと比べて、とても手のかからない子で助かるわ。オシメもすぐ取れたし、夜泣きもしない。夜はぐっすり寝てくれた。」
というのも、兄は、知的障害を伴う自閉症のグレーゾーン。夜尿症は7才くらいまで出ていましたし、言葉の遅れ、知能の遅れがはっきりあり、それが原因でずっと母は兄にかかりっきりでした。
当時は今ほど精密な検査があったのかどうかわかりませんが、同年代の子供と比べて明らかに全てが遅れていました。ただ、その時の診断は「グレーゾーン」。支援級に入れるか通常級に入れるかは親次第でした。
母の選択はもちろん通常級。厳しい躾と家での教育で、他の子供と同じようにできるようになる!!と非常に頑固でした。周りは支援級を進めていたようですが、聞く耳持たず。兄の障害を受け入れられなかったんでしょうね。
ここで母についてひとつ。母は非常に劣等感の強い人間です。個人的な意見ですが、劣等感の強い人間は、頑固で思い込みが激しく、親になると非常に厄介になる気がします。子供のありのままを受け入れられず、子供に自分の劣等感を押し付けて、厳しく育てる。それを疑問に思わない。
あくまで兄を普通の子供として育てたかった母は、「兄を他の子供と同じ事ができるレベルまで引きあげる!その為には厳しい躾と学習が必要。もちろん家族全員でサポートするよね!?家族だから全員一丸になって努力するの、当たりまえだよね!?」と言う盲信により、兄は厳しく躾られ、兄の学習に妹の私も駆り出される子供時代を過ごしました。
結論から言うと、大失敗でした。その子のあるがままを受け入れず、適した道を歩かせない。成長していくにつれ、本人も地獄だし、兄弟も地獄を味わいます。トラブルも大きくなって行くし、気づいた頃にはもう手遅れです。
なんども、周りの人が「この子に合った教育と環境を用意した方がいいのでは?」とアドバイスし、一番身近で兄を見ていた父と私も「普通の学校は無理だ」と言っていたにも関わらず、聞き入れず、あくまで「普通の子」として育てようとした母。
兄が成人して、「この子は普通の子と違う。障害があるんだ」と母がやっと受け入れた時には、すでに手遅れ。取り返しのつかないトラブルを起こすようになっていたのでした。
そして「手のかからない子供」と思われていた私にも異変が・・・。それはもう少し先のこと。また書きます。
