悪夢を見た。あまり見ないものの、月に一度くらいはある。

 

設定は多分海外の高校だった。同級生にいじめられ、暴力が振るわれた。あまり記憶に残っていないが、とにかく殴り放題みたいに、僕を「モノ」として扱ってた同級生を思い出す。先生に助けを求めても、先生は僕のことを無視し、僕が何かに興味を持とうとすると望みを拒み、いじめっ子の同級生と「グル」だった。テレビのアナウンサーがいじめ問題について話していた時(夢は偶然だらけだとつくづく実感する)、彼らすら自分を馬鹿にしていたように感じた。親も、自分の努力が足りないとさげすまし、僕をもっと惨めにした。

 

海外(イギリス)の高校はもちろんそこまでいじめはなかった。しかし、なかったわけではない。それはあくまでも「それまで」なかったということだ。

 

暴力は幸いなかったが、自分を幸運だと全く感じさせない他のいじめがあった。双子の兄と常に比較され、馬鹿にされ、笑われた。先生も、自分の目の前で起きていることを見えなくて(見えないふりだったかもしれないが)僕に支えの言葉を与えず、自分を「学年」や「クラス」という特別集団に導入しようとしなかった。

 

数学(僕の一番苦手な科目だ)の授業では、僕の隣に座っている同級生は僕の数学の低い能力を兄の才能に比べ、僕なんかの隣に座りたくないと言い追い払った。僕が席を移動するたび、僕が隣に座ってほしくない、と、敢えて自分の不満を表現し、僕をまた追い出した。挙句ほとんどだれも座らない一番前の席に座ることになった。しかし、毎週何回かあったあの数学の授業を恐ろしく思い始めた。考えるだけで気分が悪くなった。「あいつらみんな一発殴りたい」。そう思ったのは決して少なくなかった。今でも、あの嫌悪感が湧いてくる数学の授業をサボればよかった、そう思う。

 

僕は数々なものでいじめられた。

 

もしかして、相手は「いじめ」と認識していなかったのかもしれない。

 

もしかして、僕のことを毎日馬鹿にし、兄と比べ、見下し、笑い、それをいじめだと思わなかったのかもしれない。

 

もしかて、僕が頑張って走っているスポーツのイベントで、「お前の兄はもうとっくにここを通ったんだよ」、と、汗を流している僕に言ったのは、意味が深くない、青春っぽい発言だったのかもしれない。

 

もしかして、学校帰りのバスで、僕の目の前に自分と兄の誰がもっとハンサムなのかを議論し、僕の前で圧倒的に兄が勝利する、と言ってたのは、普通なのかもしれない。

 

しかし、そうであれば、彼らはとても愚かだったのだろう。「そりゃ青春なんだよ」と誰にも言わせない。そんなもんが青春なら、青春なんて糞食らえだ。

 

僕にそんなことを言った人たちに抵抗できなかった自分を恥ずかしく思う。

 

本当に、一発殴ってやれなかったのは数多い一生の後悔なのかもしれない。まだ十九なのに。

 

あのクソみたいな人間のおかげで、僕は自分は自信を無くし、自嘲が癖になってしまった。周りの人にも自信を無くし、みんなクソ野郎だと思い、結局は学校で信頼できる友達を一人も作れなかった。

 

 

結構書いた。自分のトラウマについて書くと、結構気分が良くなるんだな。

 

僕の体には嫌悪感に満ちた石があるのかもしれない。

 

受験でストレスがたまり、石が強化されたのかもしれない。それて僕は悪夢をみたのかもしれない。

 

僕は、いつかその石が砕けることを願う。