北九州市の旧5市の市役所所在地でなかなか縁がなかったのが八幡でした。門司港レトロの門司港界隈、住んでいる小倉は言うまでもなく、若戸大橋のある戸畑と若松と、走りや観光ではそれぞれ訪れる機会はありましたが、意外に八幡駅界隈は訪れていなかったのでした。
八幡駅の改札口を出ると、いきなり皿倉山が目に入ります。駅前から延びる広い通りは皿倉山への眺望を遮るものを排除するかのよう。
しばらく歩くと、交差点の角に福岡ひびき信用金庫(通称ひびしん)の本店があります。こちらの意匠も非常にユニーク。さらに進むとラウンドアバウトがあります。今でこそ交差点の渋滞を解消するものとして注目されているラウンドアバウトですが、八幡の都市計画の先進性を象徴する存在だと思います。
このラウンドアバウトのそばに図書館と市民会館があります。実はこの2つと先ほど触れたひびしんの本店は著名な建築家、村野藤吾の作品です。どことなく懐かしさを感じさせる佇まいに、細かいこだわりがちりばめられています。残念なことに、図書館と市民会館はいずれ取り壊されることが決まっています。これまたラウンドアバウトに面した市立八幡病院の敷地として活用されるとのこと。高齢化率が政令指定都市の中でも高いと言われる北九州市で病院の整備は優先順位の高いものと思われ、地理的にも致し方ないのかと考えられますが、何とかこの村野藤吾の作品が醸し出す佇まいは残してもらいたいものです。
所要はこれでした。うまくいっているとよいのですが。










