ココのところすごい風が吹き続けていましたが、今日になってやっと落ち着いてきました。
風が強いせいか空がとてもキレイですね。先日飛行機から撮った上空は深い青がキレイでした。
この風で花粉症の方々はかなり大変かと思います。
昨日会った人も、ちょっと外に出ただけなのに。。と目の痒みが止まらないようでお気の毒でした。
 
さて、最近ホームページを改変するべく色々やっているのですが、その時に作業をお願いしているkさんから受けた質問がコレ。
「オリジナルメソッドってなんですか?」
 
聞かれて初めて、そんなこと考えたことなかったことを知りました。
 
そして説明しても何だかうまくいかなくて。。
 
私の携わる技術は1930年代のフランスで初めて公にされたものです。
そのオリジナルの形をとどめたものと単純に考えていたのですが、「何が違うのか」と問われると、わかりやすく説明するのが難しい。。
 
 
今ある、ほとんどのリンパドレナージュは当時のものとは随分と変わってしまっています。
 
何がって、順番、強さ、スピードも。つまり全部です。
だからほぼ別物と言ってもいいくらいなのです。
 
1930年代に発表され、その後しばらくはその効果の凄さに世の中が湧き立つほどでした。
ですがその当時の形を残すものはほとんどないようです。
 
実は15年ほど前に都内のクリニックで、デモンストレーションをやったことがあります。
そのクリニックのドクターは、美容整形の世界では知らない人はいないという有名な方です。
私がその先生に直接お手紙を出したんです。
よくそんなことができたと、我ながら驚きます。
 
そうしましたらその先生から「一度見せてほしい」とご連絡をいただき、デモをすることになったのです。
 
その先生の前で、モデルさんをトリートメントしました時にこう言われました。
 
「数十年前のフランスで見たものがここ日本で見られるとは思っても見なかった。とても驚いた。」と。
もはや本場のフランスではも、見られなくなってしまったのだそうです。
 
いまのフランスでも見られなくなってしまった、それがオリジナルメソッドです。
 
なぜその形が維持されなかったのか。
 
その理由がずっとわからなかったのですが、この技術を人に教えるようになってからやっとわかりました。
 
「ゆっくり軽く」というのが、この技術の特徴です。
もはや、これしかないと言っても過言ではありません。
 
ですが、簡単そうに思えるこの「ゆっくり軽く」が恐ろしく難しいのです。
 
「ゆっくり軽く」するために、コチラは長時間同じ姿勢をブレることなく維持しなくてはならず、それは本当に大変です。
私はそのための筋力を維持したくて身体を鍛えているのです。
重心がブレてしまうと、指先からそれがお客様に伝わってしまい、リラックスの度合いが低くなるからです。
 
ですが、教えてみると皆さんそれができません。
途中で腰が痛い、腕が辛い、などなど。
身体を鍛えていないので当たり前です。
 
だから「ゆっくり」は「速く」、「軽く」は「強く」なってしまいます。
その方が施術するコチラは楽だから。。
 
それがオリジナルの形が崩れてしまった理由ではないかと思うのです。
 
ですが「速く強く」トリートメントされても、お客様は全然リラックスできません。
「速く強く」では全く意味がないのです。
 
なぜならこのドレナージュでは、リラックスの度合いが深ければ深いほど、つまり副交感神経が優位であればあるほど、その効果が大きくなるからです。
 
VODDER博士によってこのリンパドレナージュが世の中に出てから、もうすぐ100年になります。
100年前の技術をそのまま受け継ぐことができるのなら、それはとても素晴らしいことです。
 
簡単なことではないですが、その形を崩すことなく維持できるよう、これからも努力したいなと改めて思いました。
そんなきっかけを、Kさんからいただきました。改めて感謝です。