・ナダル

今年の社台外国産馬枠の1頭でロベルト系クリスエスの直系なのはシンボリクリスエス→エピファネイア&ルヴァンスレーヴと同じ。GⅠはアーカンソーダービーの1勝のみですが4戦4勝というパーフェクトな成績で良くも悪くも底が見えない馬です。

父のブレイムは僅か10頭しかいない中央出走馬からスイートピーSのランドネ、伏竜Sのリゾネーターを出していて日本への相性は良いほうだとは思います。しかし本馬は母父がプルビットなこともあり父をよりダート向きにした感じになりそうです。

ちなみにさらに遡ると祖父アーチの姪に重賞2勝アルビアーノ、叔母にヤマニンパラダイス(阪神3歳SGⅠ)がいるあたりも踏まえると、牝馬は芝マイルで牡馬がダートになりそうな感じがします。もろちん母父にも影響を受けるとは思いますがエピファしかりモーリスしかりとあまり母系の影響を受けにくい父系なので受けたとしても母父シニスターミニスターからダート馬、みたいな極端なものだと思います(ちなみにこれだとエーピーインディの4×4という結構アリな配合に)日本ダービーを勝つような馬はイメージしにくいです。

 

POGおすすめ

セレジェイラ

 

母カイカヨソウはダート重賞で2着2回の活躍馬で兄弟は地方デビューだったカイカセンゲンを除いて全て中央で勝ち上がっている安定性の高いファミリーで半姉カイカノキセキは函館2歳S2着。早期から活躍できるのがこの血統の良さです。厩舎も決まっているので中央デビューとなりそうですが、ミスプロの多重クロスに父母ともにダート馬だったことを考えるとおそらくダート馬になると思われます。アンモシエラのような活躍を期待しましょう。

 

ヒデノブルースカイ

 

祖母が名牝スリープレスナイトで母はそのスリープレスナイトの唯一の産駒です。「母自体が現役時400㎏あるかないかくらいの小柄な馬だったので大型馬のナダルを付けた」という認識です。いちおう半兄のセラフィナイトが2歳時に勝ち上がりシンザン記念5着、1つ年上の兄アルトゥームは新馬勝ちをしているのでPOG期間内での勝ち上がりは十分見込めると思います。本馬は父が早くから活躍したナダルなので兄たちよりも早くデビューできるのではないかと思っています。

血統面での注目は母父がディープなこととスペシャルの牝馬クロスがあるところでしょうか。兄2頭は2~3歳時の馬体重が450近辺と小さいのでダートより芝向き。NHKマイルCがターゲットになりそうです。

 

・シスキン

アクシデントにより初年度の種付けは僅か20頭。ただし社台やノーザンの良血がこれでもかと並んでいて、アクシデントが無ければおそらくサートゥルに並ぶ今年の注目種牡馬だったでしょう。

父がアンブライドルズソング直仔なので母父ディープがとくに良さそうです。牝系にダンシングブレーヴの血もありますし。

本馬自体も2歳時にGⅠを勝ち3歳時に愛2000ギニーを勝利するといったように早くから走れるので少ない産駒からいきなり大物を出してもおかしくないです。欧州調教馬ですがアメリカ産馬なので欧州活躍馬特有の重さも見られません。

 

POGおすすめ

グロスビーグ

 

 

スカイグルーヴ、デシエルトの半弟で兄弟の多くが中央で複数回勝利している優秀な血です。それもただ勝っているだけではなく、「皐月賞&ダービーに出走したデシエルト」「京成杯2着スカイグルーヴ」「クロッカスS2着レガトゥス」のようにキッチリOPで賞金を稼げる馬たちです。さらに叔父に2冠馬ドゥラメンテ、いとこにスプリングS3着ボーデンにデイリー杯2着のソネットフレーズなどPOG期間内で活躍した馬たちがズラリ。

血統面でもサンデーと相性のいいダンシングブレーヴとアンブライドルズソングの血をダブルで持ち合わせているのでサンデーが入っている牝馬につけるだけでも良い馬を生産できそうです。クラシックも狙えるでしょう。

 

シャンボールフィズの22

半兄が昨日のNZT4着カズミクラーシュで半姉にもスイートピーS3着オレンジフィズがおりPOG向けの血統。伯母アプリコットフィズが重賞2勝馬で伯父クレスコグランドも京都新聞杯を制しています。曾祖母サトルチェンジの牝系にはマンハッタンカフェがいてスケールの大きさもあります。

血統表を見ると綺麗なアウトプリードなのでこの系統の強みがダイレクトに受け継がれるはずです。父系も母系も早い時期から活躍できる血統が詰まっているので非常に楽しみです。

 

以上です。シスキンの初年度は不受胎、流産が重なり僅か7頭しかいない。けど全員中央デビューできそうなのが恐ろしい。