映画大好きごりぞうこと 
田中 彰です!
いゃ〜久しぶりに書いたな。この出だし。
映画とラーメンは似ている
映画「激怒」を観た感想です。なんのこっちゃ?ですよね。
この作品は、家系ラーメンのような、コッテリ感があって「ダメな人にはトコトンダメ」多分、触りの部分から「この匂いでダメぇ!」ってタイプ。つまるところ、「ハマったらリピートする」ような映画です。
不安しかなかった初回上映会


初めて「舞台挨拶付」なるものに参加!!


9月7日、ディノスシネマズ旭川での「最後の舞台挨拶付き上映会」があって、たまたま休日だったこともあり、「人生初の舞台挨拶」に参加することに。




キャッチコピーが

俺は、おまえらを殺す。

いや、怖いですよ。

企画・監督・脚本の高橋ヨシキさんは、あの「冷たい熱帯魚」の脚本を書いた方。

これは、スマホの電源切っておかないと絶対ヤられるやつや!!って思って、スイッチオフ!!

(まぁ、いつもの事なんで、私のスマホの電源が入ってませんは90%が映画か演劇鑑賞中です)


で、映画終わって、写真撮って良いですよ〜!ってなって慌てて電源入れてピント合わせられないという。笑い泣き (左が川瀬陽太さん、右がバディ役の奥野瑛太さん)


主演の川瀬陽太さん、映画と違って(いや当たり前なんだけど)映画愛に溢れていて、ディノスシネマズ旭川の閉館の話をしながら男泣き。
刑事役の川瀬さんが着てるシャツはディックの「流れよ我が涙、と警官は言った」(センス最高じゃん!って思った。)で、舞台挨拶で涙するってフラグ回収。
映画の見どころや、いろいろな製作エピソードなど聴けてとても良かった。


パンフにサインしてもらったのに…スレてしまうという。


ステキなステッカーは北海道限定。


安心・安全のための狂信

監督の高橋ヨシキさんの、子供の頃の体験から生まれたというストーリー。「安心・安全」を狂信した結果、見事なディストピアになっていく社会。清濁の清だけ救いとるために、濁りかけた水は全て捨てましょうという。「安心・安全」なはずなのに落ち着いてトイレもできないような。「公衆のトイレを汚しましたね!」とか言われてボコボコにされるような世界。

そんな世界の異常にブチ切れて「俺は、おまえらを殺す」と激怒する元暴力刑事。

「正義を盾にした暴力」と「感情に突き動かされる暴力」の激突。

 しかも、怒りのパワーを最大限にするために、海外で「アンガーマネジメント」の施設に入れられて、薬で抑えこむという前振りつき。


例のコピーは、クライマックスのようでいて、実は言語化できている段階で“激怒”じゃなかったり。私が感じたクライマックスは、

憤怒ーーーー!!ムキー

ってシーン。たぶん、激怒って言葉にならない激情なんだと思う。


綺麗言を喋るヴィラン

 いつも、映画を観るときに、何となくヴィランに注目してしまうのだけれど。今回のヴィランは、町内会長の桃山氏。登場シーンから、嫌なヤツ。ミソジニー全開で、小さな悪をウジや病原菌に例える漢。そして、話口調は丁寧。というか、慇懃。生理的に嫌いになれるタイプ。

 この素晴らしいヴィランが登場することで、暴力クズ刑事だと思ってた主人公が、ヒーローに見えてくる。

 バットマンのジョーカーだと、カッコよさもあるんだけど、この桃山氏にはそんなモノはない。完全無欠のヴィラン。

 しかも、意外な殺され方で、それも良し。


ラストには、驚きの伏線回収が!!

本当にラストには「えぇっ⁉︎」って声が出そうになった。もう、やられた!って感じ。もっかい見せて!ってなる作品でした。