いつも大変お世話になります。
顧客台帳コンサルタントの田中潮です。
先日は、マーケティングの基本である「誰に・何を・どのように」の組み立てについて、戸越銀座商店街の魚慶というお刺身バイキングの戦略を通じて紹介しました。
今回は、「ペルソナ」を設定し、そのペルソナが(売りたい製品を)どのように消費するかという「利用シーン」を明らかにし訴求することで、低迷していた商品の売上を120%に伸ばした事例を紹介します。
おさらいになりますが、
1.売り先であるターゲット顧客は誰か?
2.提供するサービスは何か?(有形・無形、提供する価値)
3.それをどのように展開するのか?(店舗・店員・配布物)
マーケティングとは、この順番でストーリーをつくることです。
そこで、今回紹介するのは、誰でも知っている「クノールカップスープ」の事例です。
と言ってもこの製品の誕生秘話などではなく、伸び悩んでいた売上げを、ある発想から一気に120%まで向上させたと言う事例です。
クノールカップスープは1973年に味の素から日本初の即席スープとして発売され、おそらくブランド認知率は、ほぼ100%でしょう。
しかし、ロングセラーのこの商品にも幾度となく売上げ低迷の時期がありました。
とろみを付けたり、ドリンクにしたり・・・と商品力向上に努めてはいたのですが、それでも低迷していったのです。
そこで、当時のマーケティングチームは「スープ」の利用シーンに着目し調査してみました。
すると・・・
・朝食で消費されることが多い。
・朝食では、ご飯よりパン食が多い。
・パンを食べる人がスープを飲んでいる確率は10%程度。
・一方、スープを飲んでいる人がパンを食べている確率は70%程度。
この様な特徴があることが判明しました。
上記から分かることは、スープを売ろうとするよりも、むしろパンとの結びつきを強くした方がスープが売れるということですね。
そこで、パンとスープをセットにした「食べ方」を売る戦略を展開します。
記憶にある方も多いと思いますが、「つけパン」「ひたパン」というキャッチコピーと共にCMで「あなたはどっち派?」と呼びかけるキャンペーンを展開していきました。
結果、売上げが前年比120%まで向上したという事例です。
この場合、
・「誰に」 = 朝食でパンを食べている人へ
・「何を」 = パンとスープの“食べ方”を
・「どのように」 = 「つけパン」派?「ひたパン」派?キャンペーンで売る。
という流れでストーリー展開されています。
いかがでしょうか?
・カメラを売るのではなく、思い出創りを売る。
・食べ物を売るのではなく、食べ方を売る。
どちらも同じですね。
「モノ」ではなく、思い出創りや食べ方など「コト」による売り方です。
でも、思い出創りも食べ方も、まずは「誰」を設定しないとストーリーを創ることができません。
「誰に」を設定することで、その対象者の利用シーンが明確になります。
利用シーンが明確になれば、売り方が「モノ」から「コト」に進化します。
皆様の店舗の「誰に」は明確でしょうか?
次回も、この「利用シーン」に着目した成功事例について考えて見たいと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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