先月19日、「A-studio」に出演しました。
まぁ、うちの妹たちの毒舌！
ふたりとも、鶴瓶さんとお目にかかれて楽しかったようでしたが、
私は、ヒヤヒヤしてしまいました。

さて、番組の中で西城秀樹さんについてのお話が出ました。
秀樹さんのファンの方々からインスタにも色々とメッセージをいただきました。
ありがとうございます！

番組でできなかったお話をちょっと。
三年前、秀樹さんのコンサートを神戸で拝見した後、なんと帰りの新幹線が同じ列車だったのです。

記憶が曖昧なのですが、神戸の劇場からタクシーで新大阪駅へ。ホームに着くと、とても混んでいました。「なんだろう？」と思っていたら、西城秀樹さんがいらしたのです！

ホームに人が溢れていたのは、お見送りの方々が沢山いらしたからでした。

中には10代の頃から、ファンでお見送りをなさっていた方もいらっしゃったのかもしれません。

皆さん祈るようにして、西城さんを見守っていました。

ご病気の身でありながら、活動を続けられている西城さんに対する尊敬、応援する気持ち。

誰の手も借りずに、お一人で慎重に電車に乗られていた西城さんは、態度には示さなくとも、皆さんのそのお気持ちを全て受け止めているように見えました。

私が座っていたところから3列くらい離れたところに西城さんは座られていたのだけれど、車内でもお一人でいらしたようでした。

そこには、病を抱えながらも妥協せずにお仕事に望まれている姿勢が現れているようで、本当に「すごいなぁ」と思いました。

途中、女性が二人訪ねて来ました。英語で話をしていたので、海外からのファンの方だったのだと思います。

それにもビックリ！

コンサートでの感動、ホームでのお姿を思い出しながら、車中では3列前にいらっしゃる西城秀樹さんに思いを馳せながら東京まで戻ってきました。

それ以来、あのコンサートでの感動はなんだったんだろう？と考えることがよくあります。

テレビで何度も放送されていましたが、西城さんのリハビリは本当に凄まじいものだったのだと思います。そのお姿から、秀樹さんにとって「歌う」という行為は、すごく高いところにあったのだろう、ということを感じました。

私は、踊りの世界で様々なプロフェッショナルの姿を観てきましたが、この年になって秀樹さんの若い頃の映像を拝見すると、本当に真摯に歌を通して表現することに取り組んでいらしていたことが、よくわかります。

秀樹さんが若かりし頃は、日本のエンタテインメント業界も発展途上。
エンタテインメントという言葉さえ使われていなかった時代だったのかもしれません。

若い頃のコンサートのDVDを観ても、秀樹さんご自身だけでなく、振付家、演出家をはじめ、創作に関わっている皆さんが、海外のショーに追いつけ、追い越せ、という気概を持って取り組んでいらしたのだということが伝わってきます。

劇団四季にも出演したことがあったようで、浅利慶太、阿久悠、三木たかし、という稀代のクリエーターが西城さんのために作品を創って上演をしたようです。

西城さんのドラマティックな表現は、このような経験によってさらに磨かれ、それが土台になっていったのだと思いました。

若い頃のライブ盤のレコードの選曲を見ても、本当にいろいろなジャンルの名曲選んで歌っていらっしゃるし、子供の頃から始められたドラムの腕前も素晴らしい。

他にも、野外のコンサートや、さまざまな取り組をなさっていらしたようですが、日本では、これだけの経験をして歌手としての土台を創ってきた人はなかなかいらっしゃらないのではないでしょうか。

海外でも通用するほどのスターとなった裏付けは、こういうことろにあったのだろうとつくづく思いました。

歌手として、スターとして、本当に選ばれた人にしかできない経験を沢山されて、ご病気をされてからの取り組みはその上にあるのですから本当に凄いことです。

歌の真髄を求めて、やりきった人生。

正に、レジェンドたる人生。

秀樹さんがいなくなったことによって、多くの人が心を揺さぶられました。

私もその一人。

コンサートでの感動は、一生心に留めておかなければならないと思うほど、私にとって大きなものです。

この先も、ずっと大事にしていきたいと思っています。

A-Studio