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Officina Tamiの日常

鼓動が大好きからのお流れです。

婆さんは750CC である。名前はまだない。
イタリア生まれの見当は付いている。
トタン屋根の薄暗い物置でブイブイいってることは記憶にある。
ここで初めて見た主人は目的の為には手段を択ばない人間の中で一番獰悪な種族であるそうだ。

 

 

 

アンバサダーのを手に入れたカミングアウトしたら、何だか各方面から、お前が乗っているのはイメージに合わないとご指摘をいただきました。
自分のイメージって何だろう。

毎日朝早くから起きて会社に行き、夜遅く帰ってくる生活を何十年もして来た。
真面目に会社に勤めるおりこうさんなはずですけど。

小学生のころからエンジンを回して、何時かはエンジンの開発をするんだと思いながらカブのエンジンを載せたカートを走らせた中学二年生。
バイクに乗るようになってカワサキ2サイクル3気筒のエンジンには人の心を心地よくする特性を持つことに気が付いた高校三年生。
エンジン開発は個人では出来ないので自動車会社で人の金を使ってやるしかないと思い目的のディーゼルエンジンを扱う自動車会社に入り、始めて本気で勉強してエンジン開発の仕事に就いた社会人一年生。
自分のやりたいエンジンの事に携わっているので何十年も朝から晩まで仕事してもへっちゃら。
何をしてても物事に集中すると周りが見えなくなり、だから人の話も聞こえてこない。
おかーちゃんにも良く叱られる。
ありがたいことに長期間海外でエンジンの勉強までさせてもらってお金までくれて言うことない。
自分の目的の為なら何かを我慢することなど気にも留めない。
結局いつもそのせいで女の子には逃げられた。

そんなですから忖度を含めた人との微妙な機微など全くをもって配慮できず、目的の為なら熟慮はするが、手段を択ばず、無遠慮な、いけすかない野郎でしかない。

それを真面目な会社員と言ってよいのか。
やっぱりちょっと違うし、なんだかとっても申し訳ない感じもする。
当然バイク仲間には見透かされているのですかねぇ。

そんなナイフの様に尖っていた自分もすっかり丸くなって重いフライホイールでドバドバする時代になったということですなぁ。
あれぇ、ちょっと待ってよ。ループに乗ってる他の奴らがそんなに真っ当には思えないんだけど。
奴らより立ち悪いってこと?ほんとかよ、気が付かなんだ。

倉庫に鎮座したアンバサダーは既に着ているものを引っ剥がされて体の中をまさぐり弄られています。

身に着けるものを変えられ引き取られてきた姿とは少し変わっています。
更にどんなふうに変わっていくのか楽しみですね。


大井埠頭に着いたアンバサダーの引き取りをバリトノさんに手伝ってもらいました。バッテリーつないでガソリン入れたら何の問題もなくエンジン掛かっています。
調子は悪くないと出荷先は言っていましたが、キャブ調もずれているし、進角特性もおかしな感じでガバナースプリングが伸びてしまっているようです。
音聞いただけで何が悪いかが分かるようになりました。これでやっと大人です。

やることはまだまだいっぱいありますが、先ずは並行輸入の事前審査がありますので、すべての書類を集めて陸運局に出かけましたが、アンバサダーが750ccというのがどう関連付けられるのかという書類の不備を指摘されました。
おいおいそこかよって思いましたが、じたばたしても仕方ないので引き下がって資料をかき集めました。

改めて申請を出してから車検です。そうそう仕事も休めないのでのんびりと行きますかね。


プラグの話
オットーサイクル機関を使っている限りは切っても切れない点火プラグの話。
これも正しい姿が理解されておらずメーカーの受け売りで、まことしやかな話がまかり通るお粗末な状況です。
だからこそか、賢明な方から疑問を持って聞かれることがあります。
可動部分はないので基本的には機械工学と金属材料の話なのですが使われ方から来る厳しさの幅が広いので評価する際の条件が他の部品とは異な感じですかね。
安全率を高く設定しているというのか、ひどい使われ方にも対応しているといえばよいのか過剰品質だろうといえばそれまでです。

使用条件 温度500℃から900℃
繰り返し回数 5*10^8回/5000km交換として
圧力 50MPa
材質 ニッケル合金 プラチナ合金 イリジウム(白金系)合金 
組成 混合材の焼結

正常な使用範囲では、こんな条件ですからどうということはない条件です。
やはりメーカ推奨基準の十倍の距離を使ってもなんら問題ないでしょう。

鋳鉄の排気管などに比べれば温度は同じでも高温耐熱の耐力が雲泥の差ですから組織の面芯立法構造が崩れることもないのでクリープの発生も起きません。

金属疲労のS-N線図の考え方そのもので良くて線図の範囲内であれば半永久的に問題発生が起きません。
メーカーがカバーする統計でいうところの90パーセンタイル以下の使用条件であれば延々と使用してもプラグ性能に変化が起きないということです。

何が厳しい条件になるかというと火花の発生電圧が通常より高い条件や異常燃焼での温度上昇などです。
そうなると電極の表層のダメージが極端に増し寿命(表層の消失)は二字曲線的に下がってきます。
ベアリングの面圧増加によるピッチングなどと寿命形態が似ています。

すべてのエンジンが理想的な空燃比が確保されているわけではないのでアフターマーケットの点火系を設置することなど頻繁に起こるので条件の許容値をそれらをカバーするところまで見ています。
市場の使われ方の中央値に製品の寿命を置けば、本人は全然思っていない厳しい使い方する人に、なんだこれ!すぐ電極がなくなるっちと言われてあっという間に総スカンを食ってしまい企業イメージ駄々下がりで立ち直れません。


そのような市場の厳しい条件を模した試験条件でも大丈夫な寿命を謳っているため、ある意味大きなマージンを取っているわけです。
しかしメーカーの交換基準は厳しい使われ方をした場合を前提で設定しています。
それはそうですよね、企業の評判が落ちない様に寿命のマージンは持っているけどプラグ交換をしてくれなければ儲かりませんから。


特に日本人は決められたことを自分の判断で破ることにとっても抵抗があり、自己責任で物事を判断するより他者責任にゆだねたいとの性質が根強いことはよく知られていますので謳っておけばその通りに交換してくれますから、うしっし。


それらを正確に判断する思考を持たない消費者を相手にメーカーも自己防衛のためにはそうせざるを得ないのです。
本当は自分の走行条件に合った一度も交換することが必要のない最低限の安いプラグを選べるようにメーカーに要求するのが理想的です。
しかしそのためには消費者がもっと勉強する必要があります。

ちょっと極端ですがエンジン屋は良く言うのですが、ガソリン機関は空燃比だけだよなと。

ガソリンエンジンの様な点火機関は混合気に火花で点火をするわけですがストイキ~出力空燃比周辺では火花を強くしても性能には変化は見られません。ですから正しいセットがなされている燃料系に過剰な火花は無駄に点火プラグとACGの寿命を下げるのでメーカーも必要最低限の電圧供給する物しか設置していません。もちろんコスト面でも。
コイルの抵抗は5オームで充分です。

問題なのは混合気が正常でない状態では総合的に火花の貫通力が下がってしまい、その条件で点火させるには通常レベルとは異なる電圧まで必要となります。

旧車にはよくあるケースですが、そんな条件は燃焼が悪くなるので直ぐに電極がカーボンブロック
されてしまいます。薄くても要注意。
更に制御性が劣る旧車で考慮するとすれば過渡条件でしょうか。しかしこれも可能な範囲の燃料制御の問題です。
ですから、まずやることは様々な条件下での混合気の適正化と言い続けている理由です。
ただの燃費マニアなわけありません。
プラグに期待しなければいけないのは本質的にエンジンに問題があるとも見て取れますし、メーカーの寿命程度でプラグが劣化するのは火花発生電圧が通常より上がっている証拠です。

バナジウムプラグが何で出来上がったかなんかを知ったらだれも使わないでしょうね。

詳しく書くにはスペースが足りませんがこれらの理解の為に自分の車やバイクを使って色々実験をしてきています。

◎左右の気筒でプラグ仕様を定期的に変え、正常運転下での火花発生電圧変化を確認し新品と比較(ニッケル、プラチナ、バナジウム)
◎8万km走行品(E500)と新品の火花発生電圧の比較(ニッケル、バナジウム)
◎A-B-Aテストの実施 
A-B-Aテストとは西洋の自動車エンジニアが通常使う言葉で上の様な各要素を必ず再確認して差異を見極めることです。
差異を感じても、感じなくても最低一度は元に戻して差異を再確認するということ。
彼らは人間の特性を理解しているので感覚的な差をできるだけ排除することを心がけています。

火花発生電圧は工房の四種の神器の一つの火花電圧測定器での確認結果です。
カンジニアリングが大嫌いなので高額ですが測定器を手に入れ正確に特性を把握しています。
こんなメーカーがやるようなことを簡易的に確認ています。

能書きをたれられるのを嫌う人がいますが、まあ我慢して人の経験を上手に取り込み勉強するですね。
そうしないと進歩はないし賢い消費者には程遠いもの。正しく取り込まないと意味もないけど。

 

ギャップの話
ずいぶん前に黒いGAPのジャンバーを買い重宝していますが、TXのフレームの黒塗装の時に大量に塗料をジャケットにかけてしまい、未だに取れませんが、同じ黒だからどうでもいいやと普通に着ています。
安くて素材もチープだけど冒険心に富んでいて好きなメーカーですね。って洋服の話じゃない。

最近何人かの方にバルブギャップの話を聞かれました。
本を見れば詳しく解説してあるのですが、なかなか先にそれらでお勉強する方は少ないようですので、超基本的な事を書いておけばよいですよね。ほんとはブログなのだけど。

簡単に言うとバルブギャップはエンジンがチンチンになっているときにほんの少し、0.1mmもあれば十分な物で基準値内であれば神経を使って常に合わせなければいけないような性質のものではありません。

エンジンが回転する状況でカムの本格的なリフトの前に設置されているランプ部と呼ばれる、なだらかに設定したリフトカーブの途中でロッカーアームをカムに低衝撃に接触させるためにバルブギャップの上限の値が設定され、下限はベースダイヤと呼ばれるリフトが無い領域でバルブが開かない様に双方充分なマージンを取って設定されています。

緑ちゃんの製作の時にグッチの設計人の意図は把握しました。

問題が起きることが多いケースはバルブシート摩耗でギャップが少なくなり負荷を上げた時に各部の熱膨張でバルブが開いてしまうことで、冷間時は問題なく高負荷運転後のアイドリングが安定しない時などはこれを疑う必要があります。
グッチの場合、運転中にタペット音が小さい時は動的なギャップが詰まっている可能性が高いので要注意です。
但しノーマルセットの場合にバルブシート摩耗の進行は非常に遅く、数万kmで0.1mmいけば多いほうですので頻繁な調整は不要です。(但しカムリフトを上げているときはかなり早く進行します)
シート以外の部分が摩耗するときはギャップが広がります。

話のネタとして、エンジンの材料の構成によって加熱後のバルブギャップの変化が起こりますが、これは単純に使っている材料と温度に線膨張係数を掛ければ出てきますから、カムを起点にプッシュロッド、ロッカーアームまでとバルブ軸端からヘッド、ボディ、カムまでの足し引きをすれば運転中の必要バルブギャップが算出できます。
そうはいっても正確に各部の温度を推定するのは難しいですけど。
ですからエンジンの構成や運転条件によって動的なバルブギャップの変化量は異なります。

スチールヘッドとアルミヘッドでは熱膨張の差が大きいのでエンジンによっては運転中ギャップが広がるものもあれば、狭まるものもあります。
もちろんこれらは上下限の基準値に入っています。

自分の過熱時のギャップ変化を知ることはエンジニヤリングへの道の第一歩ですかね。大袈裟か。

基本的にはバルブギャップが上下限の範囲内であればエンジンの基本性能を変化させることはありません。
“”だってギャップが大きくなればリフトが少なくなるから性能は下がるでしょっ“”て考える方がいると思うのですがあまりに短絡的です。
通常の走行性能に影響の大きな中速の中負荷時のギャップ上下限での同一燃料流量時の性能変化は全くありません。厳密にいうと性能測定には1~3%程度の誤差が許容されているので、完全にその範囲に入ってしまいます。

これはバルブの流路設計をするとわかるのですが、全流時の吸入空気の量に影響が大きいのはバルブ径が支配的でリフトの感度は低いからです。リフトが1%下がっても吸気量が1%下がることはありません。
もちろんレース領域のピストンスピードとなると空気の慣性質量の影響がありオーバーラップ増やしてでもリフトを稼ぐことは有効な手段ですが、あくまで特殊な超高回転限定の話ですし、それでも1%の差の判別はまず無理です。

気筒当たりの排気量が大きなエンジンではギャップの大きさによってアイドルのフィーリングが変化する事がありますが、これはオットーサイクルの特性で吸気を極限まで絞った条件で成立しているアイドリング状態にバルブギャップの変化が有れば起こるのは当然ですがアイドル領域だけの話です。
アクセル開けたとたん問題なくなりますので、回転が下がるようなときはアイドルスクリューで吸気の絞りを開放すればよいだけです。

でもギャップ調整やるとなんかやった感が感じられますよね。実質はどうあれ楽しんでいるんだからいいんだよ、夢を壊すなと、またそうちょに叱られる。
ボーッと生きてんじゃね~よ~。ポー!

結局のところアメーバに流れてきたわけですが、記事を書かなければ意味もないですね。
過去の遺物に縛られていても仕方ないし、今読み返すと自分の無知さ加減が恥ずかしくもあります。
そういう意味では常に進化はしているなとも感じます。

世の中には保守的という言葉で踏み出すことを躊躇する人が多いけど、挑戦しなければ進化もない。
中学生の終わりごろに感じ入った野球漫画に書いてあった言葉がずっと響いています。
  挑戦する勇気無き者は去れ
それからしばらくして気になった言葉が。
  Training today for the challenge of tomorrow.
確か、空軍のパイロットの言葉だったような。
やっぱり常に挑戦ですね。

自分への挑戦は様々ありますが、バイクに関しては還暦を迎えて今年は何かを引っ張りたいと
宣言していましたので有言実行したいですね。
気になるバイクは様々あれど、前々から気にしていたのはループグッチです。
特に750㏄クランクはグッチの最適解なので、そのオリジナルな状態を確認してみたかったです。

ずいぶん前からループに関する情報をサイクルガーデンのスキンヘッドのMoeさんから貰っていたのですがどうにもUSでは綺麗にレストアして高額な物が多く、自分の感覚には合わなくてスルーしていました。

ずっと頭にあったループのイメージは
●走行距離が嵩んだオリジナル状態
●色は黒
●タコメーター付きのシビリアン
●オリジナルのパニア付き
●オリジナルポリスシート(皮)付き
●手頃なお値段

まさにそんなのが有るよと教えてもらったので、どうかなと思いながらも情報をもらうことにしました。
まともに走るしタイヤも新品だよん。ってんで写真を送ってもらったら、まさに自分のイメージにぴったり。
まるてん号を凌駕するヤレヤレ度合いで歴史を感じさせてくれます。部分的にピカピカ部品が入っているのはブレーキ関連部品はリンク品に交換して安全確保をしているためのようです。

ヨーロッパのサイトにも多数のループが安価で存在しますが、搬送費がかなり高くなるので勝手知ったる北米ルートになってしまいます。
それに今回サイクルガーデンに相談したらバイク屋仲間を紹介してくれて、彼らが使っているコンテナ混載ルートに載せてもらえることになったので、これまたラッキーです。
なんと通関業務付き搬送費用が大分節約することができました。

実はそのバイク屋仲間とはLAのガレージカンパニーのYoshiさんでなんとまぁトスカの元のオーナーでした。
もちろん彼の事は知っていましたが、これまでコンタクトをしたことが無く、今回を契機にトスカの事も聞いてみました。
トスカが日本に来た経緯やそれまでの生い立ち、各部品の素性なども分かり超スッキリしました。
もともとオリジナルで載っていたエンジンもLAに有るとの事でしたがOHしてナンバーなしのフレームに載せたいとの事で入手が叶わないのは残念でしたが致し方ありませんね。

またしても不思議なつながりを振りまくトスカですが、これからも快調を維持してあげましょう。

話は戻ってループに関しては搬送に当たってオリジナルの二人乗りシートも付けてくれるとの事で、車検は二人乗りで取れそうなので助かりました。
サイクルガーデンのMoeさんはとても親切に対応してくださり助かります。
ただ搬送に関してはノータッチなのでそれなりの対応が必要なところが気を付けなければいけない点でしょうか。

本来は個人で受け付けてくれない混載の日本の窓口の矢吹海運も非常に親切に対応してくださり、
こんなに何にもしなくてよいのだろうかと思うような至れり尽くせりで面喰います。

 

 

 

事前に並行輸入の手続きについて陸運局に出向いたりしています。

何時公道デビューできますかね。お楽しみ。

 

お引越しをどうしましょうか思案中。