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8/27の15時に私の書斎のすぐ近くにある、館山市大神宮の集会場で行われた「阿波と関東の忌部の集い」に参加しました。

徳島から来られた古代史研究家の林博章氏による「阿波と関東における忌部交流時代の幕開け」の講演があり、夕刻からは「いこいの村たてやま」で忌部交流会が行われました。

講演の様子
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阿波忌部族による麻・穀等の技術と文化の伝播
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忌部氏は穢れ(けがれ)を忌み清める集団で、古代から大和王権の祭祀を中臣氏(後の藤原氏)と担当していたとのことです。

阿波忌部族の祖神は天日鷲命で、各地の和紙の産地に祀られていることから、阿波から製紙技術が日本国内に伝わっていった様子が分かるということです。

粟の文化の伝播
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雑穀の粟も阿波から東国に伝わったということです。
2枚の図は林先生の講演資料から転載させていただきました。

いずれもクリックで図を拡大できます。

阿波忌部族の東国への移動は3-4世紀といわれ、拠点とした房総半島の先端部はその後上総から独立して安房国になりました。

麻は古来祭祀に必須のもので、天皇が即位する大嘗祭では麻織物「アラタエ」が、阿波忌部の子孫が育てた麻から作られて献上されています。

この集いでは、栃木県の麻の栽培農家大森氏が持参した麻を挽き、繊維束にする作業を参加者全員が経験しました。

発酵させた麻挽きの原料 
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板の上で二つ割の竹の胴を使って繊維を押し広げる
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出来上がった麻の繊維束
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正月に飾りを取り付けるのに、私は必ず麻を使っています。

麻挽きの後に懇親会が行われましたが、徳島から関東一円まで忌部氏に縁のある人たち、あるいは古代史、麻などに関心のある人たちが集まって盛況でした。

安房生まれの私はこの古代のロマンに強く興味を持つ一人で、多くの人と交流ができて大変よかったと思っています。

多忙のために上辺だけの記事になっており、分かりにくいと思いますが、ご容赦下さい。

今は余裕時間があまりに少なく、また些末な記事は載せたくないので、9月中旬までは週に2回程度の更新を何とか維持したいと考えています。