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今年も東京のK高校を戦争遺跡に案内する日がやって来ました。

東京湾入口を占める南房総は戦略的に重要な場所であり、戦前から戦中に防空・迎撃任務の館山海軍航空隊、陸戦隊他特殊部隊養成の館山海軍砲術学校、軍用機の整備員育成と兵器の改良・開発の洲ノ埼海軍航空隊、「震洋」特攻隊基地などに多くの将兵が動員され、首都の防衛のために終戦直前には、陸軍を含めると7万人もいたのです。

館山市内だけでも多くの戦争遺跡が残っています。これらを保存しながら、生徒たちの平和学習と一般の人たちへの啓蒙に活用するためにNPOが設立され、積極的にこれら戦跡のガイドを行っています。

私も初期からガイドを務めて、多くの中高生に接してきました。K高校は女子高で私は今年で三回目のガイドを務めることになりました。

修学旅行の一年生150名を迎えて、どちらかというと暗いイメージのある戦跡の勉強と沖ノ島でビーチコーミングなどの楽しい遊びとを半々に二日間過ごすのです。
今日戦跡に当たった2クラスは、午前は座学で勉強、午後は我々のガイドで現地を見学しました。

写真は松代大本営と比較される「赤山地下壕」の入口に集まってきた女子高生たちです。
壕の天井・壁で頭を打つことがあるので全員にヘルメットをつけてもらいますが、女子高生の多くは嫌がります。 

以前のことですが、私は次のような短歌を詠んだことがあります。

ヘルメットを厭(いと)ひざわめく女生徒を連れ戦跡の防空壕へ

K高校の生徒たちはそのようなことはなく、ヘルメット着用を楽しんでいる様子でした。

なお南房総の戦争遺跡については、私のHP「和歌蘭茶房」に「安房の戦争遺跡」を写真と短歌で発表しています。 http://www.uzushio.net/wakaran/waka08.htm でご覧下さい。