俺が中学生の時、日本のボクシング界は、まさに畑山隆則の時代だった。打ち合いも強くて、足を使って距離を取って戦ってもうまい。野生の本能と、緻密に練り上げられた戦術を持って戦う、極めて万能型のボクサーファイターで当時俺は、ほぼ毎日ビデオでテープが擦り切れるくらいに見てた。よく畑山のベストバウトはと聞かれたらほとんどの人が、坂本博之とのあの壮絶な打ち合いをあげるかもしれないが、俺はあえて、その一つ前の二階級制覇を果たした試合の、ヒルベルト セラノ戦を推したいと思う。この試合、畑山は一年ぶりの試合が即世界戦、しかも一階級上げての試合という、大バクチにうってでた。もちろん俺はこの試合、リアルタイムで観ていて当日の事は、はっきりと覚えている。この日は確か日曜日で朝11時頃からテレビ東京でやってたモーニング娘。の番組を観て、(当時学校の男子はほぼ全員観てた。)確か午後4時頃からTBSで試合が放送されたんじゃなかったのかなぁ。チャンピオンのセラノは左のパンチのキレがハンパなくて、坂本戦では、1ラウンドに2度もダウンしながら、得意の左ジャブ、左アッパーで坂本の両目を切り裂き、大逆転のTKO勝ちを収めている。しかし、このセラノ、とんでもなく打たれ弱い。おまけにスタミナもなさそうだ。試合は、畑山のセラノに対する左対策が鍵を握っていた。畑山は、得意のパーリング、ヘッドスリップなどでセラノの左を見事に外していて、5ラウンドに右のショートアッパーでダウンを奪ってからは後は完全なワンサイド。怒涛の連打でその後もダウンを奪い8ラウンドKO勝ち!試合が終わった瞬間、畑山が笑みを浮かべ小さくガッツポーズをした瞬間は、今でも鮮明に覚えている。この瞬間、俺の目にはぐっとこみ上げてくるものがあった。あれから15年…。あの時の純粋無垢のような気持ち、今後の人生でまた味わえるのかな...。時が経つのは早いねぇ~。ボクシングネタ今後も入れて行きたいと思います。