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45階の窓辺に、彼女の両手をつかせ、
後ろから激しく一心不乱につく。
都会の高層夜景が揺れ動く。
さっき飲んだRAMコークとBGMのボサノバが心地良い。
久しぶり合ったせいか、
今夜は体の火照りが治まらない。
眼下に広がる無数の恒星を見つめながら果てた。
彼女の裸の輪郭が夜行虫のように光を帯び波打つ。
私は飲みかけのRAMコークを一気に飲み干す。
氷は既に溶け、
ボサノバは沈黙のサウダージを奏でていた。
「ねえ、少し泳がない?」
と彼女は言った。
私は彼女の手を引き最上階のプールに向かう。
深夜近くというのにプールには10人以上の宿泊客がいる。
皆黙々と泳ぎ続けていた。
「私、ちょっと体を冷ましたい」
と言いながら、彼女はプールに入っていった。
私はプールサイドのデッキチェアに横になりながら、
引き締まった彼女の水着姿を見送る。
彼女は真剣にクロールをはじめた。
他の宿泊客が水しぶきを上げながら騒がしく泳ぐ中、
彼女はイルカの様に優雅に泳いでいる。
が、それは突如として起こった。
突然、彼女の軌道が左にそれ、プールの端にぶつかった。
彼女は不思議な顔をして
コースに戻り、また泳ぎはじめる。
しかしまたしても左に軌道がそれ、
隣で泳いでいる男にぶつかった。
彼女は何度も自分のコースに戻り泳ぎを繰り返すが、
その度に左に軌道を大きく外し壁に衝突した。
プールで泳いでいた宿泊客は
皆プールサイドに引き揚げ、彼女を黙って見守っていた。
彼女は泳ぎを諦めたのか、
歩いてプールを縦断し、
私の待つデッキチェアに向かいプールの梯を登ってきた。
彼女がプールサイドに片足を上げた瞬間、
私は全てを理解した。
そしてプールにいる人々も
溜め息混じりの歓喜をあげ、その場を立ち去って行った。
彼女の大○唇が水着の右側から
大きくビロ~ンと飛び出していたのだった。
舵か?
(タマ)
後ろから激しく一心不乱につく。
都会の高層夜景が揺れ動く。
さっき飲んだRAMコークとBGMのボサノバが心地良い。
久しぶり合ったせいか、
今夜は体の火照りが治まらない。
眼下に広がる無数の恒星を見つめながら果てた。
彼女の裸の輪郭が夜行虫のように光を帯び波打つ。
私は飲みかけのRAMコークを一気に飲み干す。
氷は既に溶け、
ボサノバは沈黙のサウダージを奏でていた。
「ねえ、少し泳がない?」
と彼女は言った。
私は彼女の手を引き最上階のプールに向かう。
深夜近くというのにプールには10人以上の宿泊客がいる。
皆黙々と泳ぎ続けていた。
「私、ちょっと体を冷ましたい」
と言いながら、彼女はプールに入っていった。
私はプールサイドのデッキチェアに横になりながら、
引き締まった彼女の水着姿を見送る。
彼女は真剣にクロールをはじめた。
他の宿泊客が水しぶきを上げながら騒がしく泳ぐ中、
彼女はイルカの様に優雅に泳いでいる。
が、それは突如として起こった。
突然、彼女の軌道が左にそれ、プールの端にぶつかった。
彼女は不思議な顔をして
コースに戻り、また泳ぎはじめる。
しかしまたしても左に軌道がそれ、
隣で泳いでいる男にぶつかった。
彼女は何度も自分のコースに戻り泳ぎを繰り返すが、
その度に左に軌道を大きく外し壁に衝突した。
プールで泳いでいた宿泊客は
皆プールサイドに引き揚げ、彼女を黙って見守っていた。
彼女は泳ぎを諦めたのか、
歩いてプールを縦断し、
私の待つデッキチェアに向かいプールの梯を登ってきた。
彼女がプールサイドに片足を上げた瞬間、
私は全てを理解した。
そしてプールにいる人々も
溜め息混じりの歓喜をあげ、その場を立ち去って行った。
彼女の大○唇が水着の右側から
大きくビロ~ンと飛び出していたのだった。
舵か?
(タマ)
「俺、はっきりものを言い過ぎて、損ばかりしてるんだよな。特に上司とかに。嫌われてる」(タマ)
「そうだよな。そこが俺からするとお前の格好いいとこなんだけど、たまに『そんなこと言って大丈夫か?』と思うときがある」(トジ)
「だろっ。だから全ての皮肉を婉曲的な表現に変換する事にした。ウィットとエスプリの利いたコトバにちょっとだけ皮肉を込める。あくまでも知的に優雅に!」(タマ)
「ジョン・レノンなんかが、その手の表現上手いと思う。ポールに対する数々の皮肉は知的で優雅だ」(トジ)
「例えば、『すぐ怒るからなぁ』は『沸点が低いっすからね~』と変換される訳だが、更に一歩進めて、『真空で湯を沸かすようなもんすよね~』という知的な婉曲表現を使いたいと思っている」(タマ)
「あー。なるほど。嫌な感じしないよ。確かに」(トジ)
「だろっ。先日嫌な部長が栄転して、仕方なく送別会やったんだ。そこで俺が言いたかった事①と、例の婉曲表現を駆使して、実際に知的に優雅に語った事②をよく比較して、その違いを堪能してもらいたい」(タマ)
「わかったよっ」(トジ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
部長の送別会にて
①言いたかった事
いやぁ部長ホントお世話になりました。
ご栄転おめでとうございます。
お前ごときの送別会に俺様たちが集まって有り難く思えよコラ!
部長は顔は悪いし、バーコードハゲ。
まぁ着痩せするけど、ゴルフ場の風呂で見た裸体は、丸くて黒くて臭かったっすね。
しかも部会では瞬間湯沸し器みたいで、
部長が怒鳴るといつも浮いてましたね。
ホント部長は腹黒くて、金に汚くて、
いつも狡猾で抜け目がない。
そのくせ机上の空論ばかり並びたてて、
なぁ~んにも指示しないし、なぁ~んもやらなかったっすね。
でもでも、ごますり上手で今回の栄転!誠におめでとうございます。
②婉曲表現を駆使して、知的に優雅に
いやぁ部長ホントお世話になりました。
ご栄転おめでとうございます。
本日の送別会にこのようなメンバーが集い、正に部長の「人徳の賜物」ですな。
部長の「顔には夢がある」、「簾に満月」。風流であります。
部長の「脱ぎ太り」する、ゴルフ場の風呂で見たお体は、まさに「正露丸」。健康的であります!
しかも部会では「真空で湯を沸かすような」もの。
部長に叱咤激励されると、「部長以外は沈み」ます。
ホント部長は「背中は白く」て、「金(きん)以外はピカピカ!」銀やら銅やらアルミ何てピッカラピーのピーカピカっ!
いつも「狡猾機動隊」。押井守のアニメ観ました?押尾学じゃないっすよっ。
そして部長は「机上戦士ガンダム」が如き!よっ机の上じゃ負けないぞ!
部長は仕事に関しては「寡黙を極めましたが、有言実行の男」です。必ず実行する行動力の塊です。寡黙なだけ。寡黙な..........
でもでも、「ヘソの垢擦り名人」!東京ドーム2杯半!
今回の栄転!誠におめでとうございます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「相手あってこその婉曲表現だな。コメントは差し控える」(トジ)
「そうだよな。そこが俺からするとお前の格好いいとこなんだけど、たまに『そんなこと言って大丈夫か?』と思うときがある」(トジ)
「だろっ。だから全ての皮肉を婉曲的な表現に変換する事にした。ウィットとエスプリの利いたコトバにちょっとだけ皮肉を込める。あくまでも知的に優雅に!」(タマ)
「ジョン・レノンなんかが、その手の表現上手いと思う。ポールに対する数々の皮肉は知的で優雅だ」(トジ)
「例えば、『すぐ怒るからなぁ』は『沸点が低いっすからね~』と変換される訳だが、更に一歩進めて、『真空で湯を沸かすようなもんすよね~』という知的な婉曲表現を使いたいと思っている」(タマ)
「あー。なるほど。嫌な感じしないよ。確かに」(トジ)
「だろっ。先日嫌な部長が栄転して、仕方なく送別会やったんだ。そこで俺が言いたかった事①と、例の婉曲表現を駆使して、実際に知的に優雅に語った事②をよく比較して、その違いを堪能してもらいたい」(タマ)
「わかったよっ」(トジ)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
部長の送別会にて
①言いたかった事
いやぁ部長ホントお世話になりました。
ご栄転おめでとうございます。
お前ごときの送別会に俺様たちが集まって有り難く思えよコラ!
部長は顔は悪いし、バーコードハゲ。
まぁ着痩せするけど、ゴルフ場の風呂で見た裸体は、丸くて黒くて臭かったっすね。
しかも部会では瞬間湯沸し器みたいで、
部長が怒鳴るといつも浮いてましたね。
ホント部長は腹黒くて、金に汚くて、
いつも狡猾で抜け目がない。
そのくせ机上の空論ばかり並びたてて、
なぁ~んにも指示しないし、なぁ~んもやらなかったっすね。
でもでも、ごますり上手で今回の栄転!誠におめでとうございます。
②婉曲表現を駆使して、知的に優雅に
いやぁ部長ホントお世話になりました。
ご栄転おめでとうございます。
本日の送別会にこのようなメンバーが集い、正に部長の「人徳の賜物」ですな。
部長の「顔には夢がある」、「簾に満月」。風流であります。
部長の「脱ぎ太り」する、ゴルフ場の風呂で見たお体は、まさに「正露丸」。健康的であります!
しかも部会では「真空で湯を沸かすような」もの。
部長に叱咤激励されると、「部長以外は沈み」ます。
ホント部長は「背中は白く」て、「金(きん)以外はピカピカ!」銀やら銅やらアルミ何てピッカラピーのピーカピカっ!
いつも「狡猾機動隊」。押井守のアニメ観ました?押尾学じゃないっすよっ。
そして部長は「机上戦士ガンダム」が如き!よっ机の上じゃ負けないぞ!
部長は仕事に関しては「寡黙を極めましたが、有言実行の男」です。必ず実行する行動力の塊です。寡黙なだけ。寡黙な..........
でもでも、「ヘソの垢擦り名人」!東京ドーム2杯半!
今回の栄転!誠におめでとうございます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「相手あってこその婉曲表現だな。コメントは差し控える」(トジ)
「最近、年齢と酒のせいか、固有名詞がなかなか出て来ない。人名、映画の名前、特にカタカナが全く出て来なくなった。」(タマ)
「俺も。固有名詞が出て来ず会話につまるよな。えぇ~とっ。あれ?何だっけ?って」(トジ)
「老化現象とか、脳ミソが酒でスカスカになったって落ち込んでたけど、パソコンいじってて、気が楽になった」(タマ)
「何で?」(トジ)
「俺のPC、データ入れすぎててめちゃくちゃ重いのよ。だから動作に時間かかるわけ。要は俺の脳ミソも人生経験とともに情報が詰まり過ぎてるから、固有名詞を引き出すのに時間がかかるって寸法さ。引き出しをいっぱい開けなきゃ探している情報に辿り着けないっから時間がかかる。知識豊富が故の辛さなんだ」(タマ)
「なるほど。悲しむことじゃなかったんだねっ!心配して損したっ!」(トジ)
「そうなんだよっ!えぇ~とっ、ところで君名前何だっけ?」(タマ)
「ん?俺は、あのぉ.....俺さっ。俺に決まってるだろ!俺は、だ、誰だっけ?それより君は誰?」(トジ)
「俺.......?誰だ俺は?えぇ~とっ..........」(タマ)
「俺も。固有名詞が出て来ず会話につまるよな。えぇ~とっ。あれ?何だっけ?って」(トジ)
「老化現象とか、脳ミソが酒でスカスカになったって落ち込んでたけど、パソコンいじってて、気が楽になった」(タマ)
「何で?」(トジ)
「俺のPC、データ入れすぎててめちゃくちゃ重いのよ。だから動作に時間かかるわけ。要は俺の脳ミソも人生経験とともに情報が詰まり過ぎてるから、固有名詞を引き出すのに時間がかかるって寸法さ。引き出しをいっぱい開けなきゃ探している情報に辿り着けないっから時間がかかる。知識豊富が故の辛さなんだ」(タマ)
「なるほど。悲しむことじゃなかったんだねっ!心配して損したっ!」(トジ)
「そうなんだよっ!えぇ~とっ、ところで君名前何だっけ?」(タマ)
「ん?俺は、あのぉ.....俺さっ。俺に決まってるだろ!俺は、だ、誰だっけ?それより君は誰?」(トジ)
「俺.......?誰だ俺は?えぇ~とっ..........」(タマ)
「この前、会社のトイレで大をしていた。正確に言うと大便。またの名をうんこ。糞ともいう」(タマ)
「うっせーなっ!大で通じるよっ」(トジ)
「すまん。やがて隣の個室に人が入った気配がした。暫くすると、ん~っという呻き声とともに、蛙が古池に飛び込むような芭蕉的な音が聞こえた」(タマ)
「芭蕉的って何っ?しかも別にそこに比喩はいらないだろっ」(トジ)
「それから声が聞こえてきた。『おっおっきぃなぁ~』とか『気持ちいいよなぁ~』とか『きれいだなぁ~』とか隣の奴が独り言を言っている」(タマ)
「そいつ、キまるガまる!じゃねぇか!」(トジ)
「伏せ字は○にしとけよっ。わかんねぇだろぉっ!」(タマ)
「すまん」(トジ)
「俺は驚愕した。一体全体何のフェチなんだっ!隣人はっ!自分のス○トロ(→最後の文字は四角い記号です。念のため)マニア何て聞いたことない!」(タマ)
「自分のに興奮しているとは珍しい。が、よく考えると、自分のオナラを嗅いでみたくなったり、足の爪の匂いを嗅ぎたい欲求は誰しもある。その延長じゃねぇか」(トジ)
「そうかも知れない。また究極のナルシストだとも言える。もともと自分の体の一部だった愛する自己分離体に最後の別れを惜しんでいるのかも知れない。その儀式にたまたま居合わせてしまったとも思った」(タマ)
「なるほど。その説も一理ある。排泄物でも立派な自分だ」(トジ)
「しかし、俺の予測はことごとく外れた」(タマ)
「ち違うのかっ!」(トジ)
「もっと耳を澄ましてみると.....雑誌を捲る音が聞こえた」(タマ)
「グラビアかよっ。おっぱいかよっ!俺の時間返せっ!」(トジ)
「俺も扉を蹴飛ばし外に出た。会社にそんな奴は必要ない」(タマ)
「うっせーなっ!大で通じるよっ」(トジ)
「すまん。やがて隣の個室に人が入った気配がした。暫くすると、ん~っという呻き声とともに、蛙が古池に飛び込むような芭蕉的な音が聞こえた」(タマ)
「芭蕉的って何っ?しかも別にそこに比喩はいらないだろっ」(トジ)
「それから声が聞こえてきた。『おっおっきぃなぁ~』とか『気持ちいいよなぁ~』とか『きれいだなぁ~』とか隣の奴が独り言を言っている」(タマ)
「そいつ、キまるガまる!じゃねぇか!」(トジ)
「伏せ字は○にしとけよっ。わかんねぇだろぉっ!」(タマ)
「すまん」(トジ)
「俺は驚愕した。一体全体何のフェチなんだっ!隣人はっ!自分のス○トロ(→最後の文字は四角い記号です。念のため)マニア何て聞いたことない!」(タマ)
「自分のに興奮しているとは珍しい。が、よく考えると、自分のオナラを嗅いでみたくなったり、足の爪の匂いを嗅ぎたい欲求は誰しもある。その延長じゃねぇか」(トジ)
「そうかも知れない。また究極のナルシストだとも言える。もともと自分の体の一部だった愛する自己分離体に最後の別れを惜しんでいるのかも知れない。その儀式にたまたま居合わせてしまったとも思った」(タマ)
「なるほど。その説も一理ある。排泄物でも立派な自分だ」(トジ)
「しかし、俺の予測はことごとく外れた」(タマ)
「ち違うのかっ!」(トジ)
「もっと耳を澄ましてみると.....雑誌を捲る音が聞こえた」(タマ)
「グラビアかよっ。おっぱいかよっ!俺の時間返せっ!」(トジ)
「俺も扉を蹴飛ばし外に出た。会社にそんな奴は必要ない」(タマ)
「最近どうも頭と体を結ぶ線が接触不良を起こしている」(タマ)
「わかる様な気がする。手元が緩くなってるしな。この前なんかラーメン食ってて、器ごと倒した」(トジ)
「相当シナプスの繋がりが悪くなってるな。そう、自分の中で命令系統が混乱してきているんだよな。まさに人間幕末。脳から発っせられた命令が声帯や手足の末梢神経にうまく伝達されない」(タマ)
「年齢のせいもあるが、酒に侵されたんだろうな」(トジ)
「そうだな。深夜タクシーで帰宅した時、お金払って『ごちそうさまっ』って、言って降りちゃう」(タマ)
「飲み屋にいたと勘違いしてるんだな」(トジ)
「会社の入り口のセキュリティにSuicaを出し、駅の改札で会社のIDを出してピコピコ鳴って入れない。」(タマ)
「そりゃそうだ」(トジ)
「家の前でSuicaを出して、会社の前で家の鍵をもぞもぞ出している時がある。これも入れない」(タマ)
「それも当たり前」(トジ)
「年下に敬語、目上にタメぐちで喋ってしまう」(タマ)
「その混乱よくある」(トジ)
「最初はグー!でチョキを出す」(タマ)
「幼稚園生か?」(トジ)
「会社で携帯電話で話しながらトイレに向かっていると、気付いたら女子トイレに入ってて白い目で見られる時がある」(タマ)
「小さい便器の軍団が無くてギョッとするよな」(トジ)
「会社で部長宛ての電話とって、奴は遠くで打ち合わせしてたから大声で『部長ぉー!電話っすよぉー!』って叫んだら、他の部の部長が10人一度に顔上げてた」(タマ)
「確かにそれも接触不良」(トジ)
「この前ゴルフのプレー中、野糞して、拭いたら、拭き損じ、手についちまって、振り落とそうと手を振ったら、指が枝に当って、『痛っ!』と思わず舐めちゃった」(タマ)
「きたねーなっ!」(トジ)
「薬屋の前でナンパした女とホテル行って、朝起きたらケロヨンがベッドに寝ていた」(タマ)
「俺はオレンジの象だった」(トジ)
「ケンタッキーの前でナンパ.....」(タマ)
「もうやめようよ。この話題.....」(トジ)
「わかる様な気がする。手元が緩くなってるしな。この前なんかラーメン食ってて、器ごと倒した」(トジ)
「相当シナプスの繋がりが悪くなってるな。そう、自分の中で命令系統が混乱してきているんだよな。まさに人間幕末。脳から発っせられた命令が声帯や手足の末梢神経にうまく伝達されない」(タマ)
「年齢のせいもあるが、酒に侵されたんだろうな」(トジ)
「そうだな。深夜タクシーで帰宅した時、お金払って『ごちそうさまっ』って、言って降りちゃう」(タマ)
「飲み屋にいたと勘違いしてるんだな」(トジ)
「会社の入り口のセキュリティにSuicaを出し、駅の改札で会社のIDを出してピコピコ鳴って入れない。」(タマ)
「そりゃそうだ」(トジ)
「家の前でSuicaを出して、会社の前で家の鍵をもぞもぞ出している時がある。これも入れない」(タマ)
「それも当たり前」(トジ)
「年下に敬語、目上にタメぐちで喋ってしまう」(タマ)
「その混乱よくある」(トジ)
「最初はグー!でチョキを出す」(タマ)
「幼稚園生か?」(トジ)
「会社で携帯電話で話しながらトイレに向かっていると、気付いたら女子トイレに入ってて白い目で見られる時がある」(タマ)
「小さい便器の軍団が無くてギョッとするよな」(トジ)
「会社で部長宛ての電話とって、奴は遠くで打ち合わせしてたから大声で『部長ぉー!電話っすよぉー!』って叫んだら、他の部の部長が10人一度に顔上げてた」(タマ)
「確かにそれも接触不良」(トジ)
「この前ゴルフのプレー中、野糞して、拭いたら、拭き損じ、手についちまって、振り落とそうと手を振ったら、指が枝に当って、『痛っ!』と思わず舐めちゃった」(タマ)
「きたねーなっ!」(トジ)
「薬屋の前でナンパした女とホテル行って、朝起きたらケロヨンがベッドに寝ていた」(タマ)
「俺はオレンジの象だった」(トジ)
「ケンタッキーの前でナンパ.....」(タマ)
「もうやめようよ。この話題.....」(トジ)
「俺が中学生の頃の話なんだけど。うちは実にオープンな家だった」(タマ)
「オープンて、何が?いつも鍵開いてたの?」(トジ)
「つまらん!違う。性的な会話に関してオープンだったんだ」(タマ)
「よく親とそんな話する気になるなぁ!」(タマ)
「お袋が児童心理学やっていたからかな。エディプスコンプレックスとか性的リビドーとかのワードが家族の団欒で普通に飛びかってたよ。炬燵にあたりながら」(タマ)
「かなり変わってるな。お前の家は」(トジ)
「初体験の時の戸惑いや不安感に関してもお袋と話した思い出があるし、お袋の性生活に関して聞いたこともある」(タマ)
「変わってるというより、ガイキチ一家だっ」(トジ)
「そんな単語書くと、またアメブロコードにひっかかるぞ!」(タマ)
「確かに。すまん」(トジ)
「誤解があるから言うが、断じてエロではないんだ!人間が生きて行くのに必要な性にまつわる話をしごく真面目にしているんだ。タブーを自らぶち壊し、人間の本質を語ることによって、一歩一歩成長しようと試みているんだっ。家族の団欒で。炬燵にあたりながら」(タマ)
「そうなのか。俺が悪かった。理解の範疇を越えちゃいましたぴょーんピロピロピーのぽわんちーん!」(トジ)
「まぁいい。うちはそんな家庭だから、婆ちゃんが来ても、たまにそんな話になる」(タマ)
「ば婆ちゃん?明治生まれの?おったまびっくりほんぺんちゃーんのぐりぐるぴーっ」(トジ)
「壊れたか?まぁいい。俺は婆ちゃんに、どんな性的営みが行われていたか尋ねたことがある。時代時代における『営みのカタチ』の変遷を辿ってみたくなったんだ。歴史学的に」(タマ)
「人類学の分野だな」(トジ)
「婆ちゃんは、真顔でこう言っていた。『私はいつも、机に手を付いて、後ろからチュッ!チュッ!よ』って」(タマ)
「チュッ!?チュッ!?」(トジ)
「正確には、ュとェが交じった発音だった。『チュェッ!チュェッ!』」(タマ)
「チュェッ!?チュェッ!?」(トジ)
「そう。いい発音だ。婆ちゃんは恥ずかしげもなく、堂々とそんなことを話してくれた。やはり五人も子供を産んでいるから、さぞ忙しなかったんだろうなとその時思ったものだ」(タマ)
「布団に寝させてもらえなかったんだな爺さんに」(トジ)
「そのようだ。愛撫も皆無らしいニュアンスのことも言っていた。思わず俺は聞いた。『キスとかしないの?』って。そしたら婆ちゃん、今まで仏頂面でそんなこと話していたのに急に少女のような恥じらいの顔になって『そんな舶来のこと、したことないわっ!』だって。あんな可愛い婆ちゃん見たことない」(タマ)
「何だかいい話風味になったな。でももう疲れたから寝るよ」(トジ)
「あぁ。確かにヘトヘトだ。もう今日は寝よう。おやすみ」(タマ)
「おやすみ」(トジ)
「オープンて、何が?いつも鍵開いてたの?」(トジ)
「つまらん!違う。性的な会話に関してオープンだったんだ」(タマ)
「よく親とそんな話する気になるなぁ!」(タマ)
「お袋が児童心理学やっていたからかな。エディプスコンプレックスとか性的リビドーとかのワードが家族の団欒で普通に飛びかってたよ。炬燵にあたりながら」(タマ)
「かなり変わってるな。お前の家は」(トジ)
「初体験の時の戸惑いや不安感に関してもお袋と話した思い出があるし、お袋の性生活に関して聞いたこともある」(タマ)
「変わってるというより、ガイキチ一家だっ」(トジ)
「そんな単語書くと、またアメブロコードにひっかかるぞ!」(タマ)
「確かに。すまん」(トジ)
「誤解があるから言うが、断じてエロではないんだ!人間が生きて行くのに必要な性にまつわる話をしごく真面目にしているんだ。タブーを自らぶち壊し、人間の本質を語ることによって、一歩一歩成長しようと試みているんだっ。家族の団欒で。炬燵にあたりながら」(タマ)
「そうなのか。俺が悪かった。理解の範疇を越えちゃいましたぴょーんピロピロピーのぽわんちーん!」(トジ)
「まぁいい。うちはそんな家庭だから、婆ちゃんが来ても、たまにそんな話になる」(タマ)
「ば婆ちゃん?明治生まれの?おったまびっくりほんぺんちゃーんのぐりぐるぴーっ」(トジ)
「壊れたか?まぁいい。俺は婆ちゃんに、どんな性的営みが行われていたか尋ねたことがある。時代時代における『営みのカタチ』の変遷を辿ってみたくなったんだ。歴史学的に」(タマ)
「人類学の分野だな」(トジ)
「婆ちゃんは、真顔でこう言っていた。『私はいつも、机に手を付いて、後ろからチュッ!チュッ!よ』って」(タマ)
「チュッ!?チュッ!?」(トジ)
「正確には、ュとェが交じった発音だった。『チュェッ!チュェッ!』」(タマ)
「チュェッ!?チュェッ!?」(トジ)
「そう。いい発音だ。婆ちゃんは恥ずかしげもなく、堂々とそんなことを話してくれた。やはり五人も子供を産んでいるから、さぞ忙しなかったんだろうなとその時思ったものだ」(タマ)
「布団に寝させてもらえなかったんだな爺さんに」(トジ)
「そのようだ。愛撫も皆無らしいニュアンスのことも言っていた。思わず俺は聞いた。『キスとかしないの?』って。そしたら婆ちゃん、今まで仏頂面でそんなこと話していたのに急に少女のような恥じらいの顔になって『そんな舶来のこと、したことないわっ!』だって。あんな可愛い婆ちゃん見たことない」(タマ)
「何だかいい話風味になったな。でももう疲れたから寝るよ」(トジ)
「あぁ。確かにヘトヘトだ。もう今日は寝よう。おやすみ」(タマ)
「おやすみ」(トジ)
「ねぇねぇ!」(ニラ美)
「なんだよっ」(タマ)
「来週、福山雅治のライブ行くのよ!」(ニラ美)
「マジ!?よくチケット取れたなっ」(タマ)
「まぁ色々あるのよ。わたしに取れないチケットはないの」(ニラ美)
「相変わらず抜け目ないな!」(タマ)
「でもねぇ。悩んでることがあるの....」(ニラ美)
「珍しいな。お前が悩むなんて」(タマ)
「このライブのために双眼鏡買ったの。歌ってる表情とか見たいじゃん」(ニラ美)
「そりゃそーだな。でかい会場なんだろっ」(タマ)
「でね、双眼鏡買うときデザイン重視で選んだんだけど、二ついいのがあって、選び切れなくて両方買っちゃった」(ニラ美)
「あそう。で、悩んでいることって何なのよ?」(タマ)
~双眼鏡を二つ覗いて見せるニラ美~
「ねぇ?どっちの双眼鏡が似合う?んー悩むぅ!」(ニラ美)
「おめーのことなんて、福山からは見えねぇよ!アホか!」(タマ)
「なんだよっ」(タマ)
「来週、福山雅治のライブ行くのよ!」(ニラ美)
「マジ!?よくチケット取れたなっ」(タマ)
「まぁ色々あるのよ。わたしに取れないチケットはないの」(ニラ美)
「相変わらず抜け目ないな!」(タマ)
「でもねぇ。悩んでることがあるの....」(ニラ美)
「珍しいな。お前が悩むなんて」(タマ)
「このライブのために双眼鏡買ったの。歌ってる表情とか見たいじゃん」(ニラ美)
「そりゃそーだな。でかい会場なんだろっ」(タマ)
「でね、双眼鏡買うときデザイン重視で選んだんだけど、二ついいのがあって、選び切れなくて両方買っちゃった」(ニラ美)
「あそう。で、悩んでいることって何なのよ?」(タマ)
~双眼鏡を二つ覗いて見せるニラ美~
「ねぇ?どっちの双眼鏡が似合う?んー悩むぅ!」(ニラ美)
「おめーのことなんて、福山からは見えねぇよ!アホか!」(タマ)
「またまた名古屋での話しなんだけど。」(タマ)
「ほい」(トジ)
「名古屋市千種区に広小路通りっていう大きな道があって、その通り沿いにミニミニっていう不動産屋があったんだ。」(タマ)
「知ってるよ。ミニミ二。会長の孫が妙な『ミニミニマン』ていうキャラクターになってCM出ている不動産屋だろ」(トジ)
「そうなんだ。パーマンみたいな格好している孫な。俺はその不動産屋に用事があったんだが、駐車場が無くてしょうがなく店の前の広小路通りに路上駐車をした」(タマ)
「ほいな」(トジ)
「お前リアクション妙だな。俺が店内で契約書なんぞに書き物していたら、広小路通りをチョーク持った警官がうろつきはじめた。俺の車の前に立ち止まり、チョークをひこうとしやがった」(タマ)
「ほいで?」(トジ)
「やべえってんで、契約を中断し、俺は車を動かそうと店外に躍り出た、まさにそのとき!」(タマ)
「まさにそのとき!ほんで?」(トジ)
「広小路通りを東のほうから大量の暴走族が爆音ともにやってきた。正確ではないが300台はいたと思う。耳が張り裂けんばかりのノイズをひびき渡らせやってくる。勿論ノーヘル、黒いマスクに角棒片手、巨大なウイングつけた改造車も併走していた。目は血走り、奇声を上げ、蛇行運転しまくっている。なんとも表現しようの無いファッション。妙な漢字が背中で踊っている。広小路通りに行き交う人々はあっけに取られながらも、われ先に物陰に隠れていく。さすがの俺もマジでびびり、目立たぬように気配を消した」(タマ)
「怖いぜ!暴走族!おれも絡まれたことあるよ」(トジ)
「町中が騒然となる中、一人勇敢な男がいた」(タマ)
「誰だ?それは?まさか会長の孫のミニミニマンか!?」(トジ)
「違う!警察官だよトジ君。その警官はチョークを引く手をはたと止め、仁王立ちになり、腕を組みながら行き交う暴走族を鬼の形相で睨みつけていた」(タマ)
「流石!事件は現場で起こっている!頑張れ!」(トジ)
「とにかく、威風堂々としていた。腕組みしながら流れ行く暴走族たちを、左から右へ顔を動かしながら、ねめつけていた!暴走族の隊列は10分以上続いた。ようやく最後の一団が通り過ぎた後、」(タマ)
「通り過ぎた後!?」(トジ)
「彼はまたしゃがみこみ、何事も無かったように俺の車にチョークを引いていた。おい!こらっ!もっと大きな犯罪が今目の前を通り過ぎただろうが!あの威風堂々とした雄姿はどこに消えたんだ!体面保っただけか?おら!?」(タマ)
「何か現代社会を象徴する話だな」(トジ)
「ほい」(トジ)
「名古屋市千種区に広小路通りっていう大きな道があって、その通り沿いにミニミニっていう不動産屋があったんだ。」(タマ)
「知ってるよ。ミニミ二。会長の孫が妙な『ミニミニマン』ていうキャラクターになってCM出ている不動産屋だろ」(トジ)
「そうなんだ。パーマンみたいな格好している孫な。俺はその不動産屋に用事があったんだが、駐車場が無くてしょうがなく店の前の広小路通りに路上駐車をした」(タマ)
「ほいな」(トジ)
「お前リアクション妙だな。俺が店内で契約書なんぞに書き物していたら、広小路通りをチョーク持った警官がうろつきはじめた。俺の車の前に立ち止まり、チョークをひこうとしやがった」(タマ)
「ほいで?」(トジ)
「やべえってんで、契約を中断し、俺は車を動かそうと店外に躍り出た、まさにそのとき!」(タマ)
「まさにそのとき!ほんで?」(トジ)
「広小路通りを東のほうから大量の暴走族が爆音ともにやってきた。正確ではないが300台はいたと思う。耳が張り裂けんばかりのノイズをひびき渡らせやってくる。勿論ノーヘル、黒いマスクに角棒片手、巨大なウイングつけた改造車も併走していた。目は血走り、奇声を上げ、蛇行運転しまくっている。なんとも表現しようの無いファッション。妙な漢字が背中で踊っている。広小路通りに行き交う人々はあっけに取られながらも、われ先に物陰に隠れていく。さすがの俺もマジでびびり、目立たぬように気配を消した」(タマ)
「怖いぜ!暴走族!おれも絡まれたことあるよ」(トジ)
「町中が騒然となる中、一人勇敢な男がいた」(タマ)
「誰だ?それは?まさか会長の孫のミニミニマンか!?」(トジ)
「違う!警察官だよトジ君。その警官はチョークを引く手をはたと止め、仁王立ちになり、腕を組みながら行き交う暴走族を鬼の形相で睨みつけていた」(タマ)
「流石!事件は現場で起こっている!頑張れ!」(トジ)
「とにかく、威風堂々としていた。腕組みしながら流れ行く暴走族たちを、左から右へ顔を動かしながら、ねめつけていた!暴走族の隊列は10分以上続いた。ようやく最後の一団が通り過ぎた後、」(タマ)
「通り過ぎた後!?」(トジ)
「彼はまたしゃがみこみ、何事も無かったように俺の車にチョークを引いていた。おい!こらっ!もっと大きな犯罪が今目の前を通り過ぎただろうが!あの威風堂々とした雄姿はどこに消えたんだ!体面保っただけか?おら!?」(タマ)
「何か現代社会を象徴する話だな」(トジ)