いやー、パトリオット改M4も流速M4もとりあえず完成したんですが試射に行けないですねぇ、仕方ないんだけど。
このスペーサーが鉄製なので流速には良いかも。
まずまずですな!
んじゃあ、やや初速が物足りなかった流速M4を少しだけ弄ってみようかと。そう思ったのが2月の初旬だった様な・・・
ホップ山の出方がやや足りない気がしてたんで、宮川ゴム・スリックパッキン+ライラクス・ブリッジタイプの組み合わせからメイプルリーフ・マカロン硬度70+宮川ゴム・長掛け付属押しゴムにチャンバー構成を変更してみました。
実際にレンジで試射しなければ判らないんですが、ホップ山の形状や出方を安定させつつ掛け過ぎによる弾詰まりを起こしにくくする狙いですな。
で、ついでに興味本位ながらもパトリオットから外して眠らせてたマルイ純正215mmバレルを組み合わせ、少しずつホップを強めながら数十発ほど撃ったところで
グギギギギギギッッッ!
まー、こりゃダメだなと判ってて更に少し回しちゃったんですけど、セクターギアが逝きました

フルオートも使ってないし弾詰まりも起きてなかったんで、ギアのタイミング的な要因ではなく強度不足から舐めて破損したんだと思ってます。
そもそも、きっと壊れるだろうからと踏み台的な感覚で使ってみた中古のマルイ純正ギアだったし仕方ないんだけど早かったなぁ・・・
作動音もやや重そうな感が有ったし負荷は大きかったんだと思います、やっぱりスチールギアに交換しますかね。
そんな訳で今回の改修での部品構成はZC LEOPARD32:1ギア・ハーフティースピストン、MODIFYワイドボアバレル206mm、この辺を用意してみました。
用意してみたんです。
ベベルはマルイのハイサイクル用でした。
大径化するギアに合わせてケースを削ってみたり、ピストンの樹脂部とギア側面が微妙に接するからピストンに合わせてギアの寄りを変えてみたり。
roid師匠のおっしゃる通りZCのベベルは厚くて歯の高さ(深さ)も有って使いにくかったからマルイ純正のHC用ベベルにしてみたり。
この仕様ではノズル長が20.8mmとなってたので同寸のP90用ノズルに換装して、アジャスタブルノズルで少し気になってた引っ掛かりを解消して作動性を少し良くしたり。
やったんですけどね。
どうにもノズルの位置がねー、良くないんですわ。
もちろんマガジンを挿したら多少はチャンバーがズレると思いますが、マガジン無しで給弾口を覗きながら回してスロー撮影すると、パッキンには浅くしかノズルが挿さらないと言うか触れてるだけに近いレベル。
メカボにチャンバーが挿さる部分辺りが怪しいと言えば怪しいのかな。
ノズルには関係無いけど、他にもスプリングをSPARKのM120にして試したり色々やったんですけどね。
結局はノズルの前進量が足りなくて気密が漏れてしまう、かと言ってM4用のノズルに交換すると後退量が足りない『事がある』。
タペットプレートの前面を削ったりセクターギア側に真鍮パイプをかましたり、前進量も後退量も可能な限り増やしたつもりだけどイマイチ。
メカボとレシーバーの相性や位置関係なんかも有りそうですけど。
もうね、嫌になっちゃいましたよ

結局の所、新品で購入したCYMAメカボも分解前のテスト中に偶にだけど給弾不良が出てたし、メカボ側の製造誤差やらチャンバーとの相性やら、色んな所の誤差が全部悪い方に寄った結果なんじゃないかと。
はい、そんな推測の元に次行ってみましょ。
内・外とも少しザラザラした仕上げでした。
写真は箱出し状態を撮り忘れてたんで各部研磨と軸受固定後に撮った物ですが、製品はケースと専用タペットプレートのみでネジ等は入ってないっすよ。
この辺の形状がだいぶ違います。
組み込む前にレシーバーに組み合わせてみたら問題なく各ピンの位置も合いました、このメカボはシリンダー及びシリンダーヘッド下部辺りが補強の為にマルイ純正形状とは違いますが、マガジンの給弾口付近は抉れて逃がしてあるので問題無し。
形状だけでなく首付近に厚みを持たせてあるので、付属の専用タペットプレートは前方が細く削られた形状でケースの肉厚部分を逃げてました。
ギア・シリンダー&ヘッドと併せて付属のタペットプレートを載せて動かした所、シリンダー前端に触れる所までタペットプレートを後退させられたので、プレートは前面を少し削って前進量を僅かに増やすのみで普通に使えそう。
シリンダー前端に触れる所までプレートを後退させても羽とギアには僅かにクリアランスが有りました、過度の負荷を掛ける事も無さそうで安心。
後から調べたらG&GのGR16ってモデルの純正メカボケースみたいですね、全体的に物は良さそう

毎度の様にピストンレールの角を丸めつつ各摺動部は面を均す程度の研磨に止め、今回の軸受はZCのオイルレスメタルをセクターとスパーに、ベベルはCNCのボールベアリングタイプを使用してみました。
嫌気性接着剤にて固定。
軸受固定用の治具はライラクスによると今までのメタル軸受用3.0mmシャフトと異なり、ベアリング用の場合2.98mmシャフトを使うらしいので3mmの真鍮パイプを研磨し僅かに細くして代用。
※ベアリング軸受の圧入時、力を掛けて良いのはアウターレースのみです。インナーレースに力を掛けてしまうとレースとベアリング球が圧接される事によりレースに凹みが出来てしまい、スムースな回転が出来ないベアリングになってしまいます。
回転抵抗や異音の原因になるので注意が必要です。今回の組み合わせでは指で押し込むと『パチン』と音がして嵌まる適度な具合だったので問題は無く、治具による固定はインナーレースに圧が掛かりますが飽くまでも抑え程度の加減だろうと想定して使用してます。
気になる方はワッシャー等でアウターに圧が掛かる様に細工したりスプリングを弱めて治具を使用すると良い、かもしれません。
ネジの長さは気にしちゃダメ💧
ガタや遊びは無いですがケースをネジ留めすると逆に動きが渋くなり、手を離してもそこで止まる程度のキツさでした。
キツい部分を確認しながらピストン側を少しずつ落として摺り合わせを行ったら良い感じに。
ちなみに、パトリオットにも使ったZCのピストンですが商品としては細かなバリが多く、カッターで大まかに切り取り→カッターの刃を立てて更に面取り→ペーパーで均す→バーナーで炙って表面の極細かいささくれを均すと言う作業も基本として行ってます。
他にもヘッドとの合わせ面にヒケが有り座りがあまり良くなかったので、平面に置いたペーパー上で回転させながら面研してヘッドを取り付けてます。
ラックギアは今回も削り出し品の方を使ってるしメカボに対して少しキツい位なので、細かな修正や調整を行えば遊びも最低限でスムースに動く良いピストンになってくれました。
抜き挿しし易かったです。
MODIFYのギアって使ってる人が少ないのかネットで調べても情報があまり無いんすね

人柱かなーと思う部分も有るけど買ってみました💧
このギアでシム調整しつつ手で回してみた所、各ギア同士が擦れてなくてもゴリゴリ系のノイズが出そうな感触が有りました。
恐らく、スパーギアと噛む部位のベベルギアの歯数が一般的な物より2枚少ない8枚歯となり、その為に歯の角度やクリアランスが粗くなる事で噛み合い角度なんかが好ましくなくなる為に出る物だと思うので仕方ないかも。

左がマルイHC用、右はMODIFY 22:1の各ベベルギア。
ゾイルグリスで何処までノイズを抑えられるか気になりますが、経験上ゾイルで抑えられるのはやや高周波寄りな感じの高い音なので期待は出来ないかも。
バイク用のチェーンルブみたいな、より高粘度の物の方が相性は良さそうな気がしてます。
32:1ギアでは確かに軽く回ったんですがモーターの性能と同様にトルクと回転数はトレードオフでして、動作は重くないしモーターもレスポンス良く始動してるんだけど発射までに一瞬の時間を必要とする感じでした。
そもそも、『トルク凄いなこのモーター
』なんてスペックから判断して採用したLONEX・A5モーターでしたが、トルクの強い良いモーターではなく回転速度を犠牲にして得た強めのトルクって特性のモーターだったんで、決して良い選択ではなかった事に後から気付きました、そりゃあ32:1ギアに組み合わせたら遅いっすよ。

で、ピストンはハーフティースのままでも問題は無い筈なので少しばかりトルク寄りになる22:1を試してみようって流れで以前から気になってたMODIFY製ギアを使ってみた流れです。
ピストン重量を稼ぎたい流速チューンにはフルティースピストンの方が重くなるので本来なら換装すべきかもしれんですが。
破損したマルイ純正ギアと同様の標準ギア比となる18:1より少しばかりローギア化されるので、後はモーターに頑張って回って貰う感じですかね。
では次にスプリング。
以前のCNC・110スプリングから1ランク強くして同社の120スプリングに。毎度のごとく全ネジで圧縮して予め初期のヘタリを出しておいたんだけど・・・
コレ驚く程に硬いですね

なんとか組めたとしても動くんかオマエ💧
そのぐらい硬い。
やり過ぎっぽいよなぁ・・・
うん、やめようw
確かスプリングは300円ぐらいだったと思うんで金銭的ダメージも軽いし無かった事にしました

これは何巻かカットして使う前提ぐらいのスプリングかも。その内に出番が来るかもしれない。
今回は元のCNC・110スプリングを敢えて1巻カットしつつ嵩上げスペーサーを入れてみました。
・スプリングの反力にあまり影響が出ない程度にカット→フルストローク時の底突き防止。
・底突き防止でストロークに余裕が出来たぶん、スペーサーで嵩上げしてスプリングの反力をカット前と同等に戻すかそれ以上にする。
要はピストンの重量増加を行いたかったので、ストロークやスプリングレート等の兼ね合いから出した苦肉の策だったりしますけどね。
ちなみに、手で縮めた感触ですがCNCの110スプリングの方がSPARKの120スプリングより硬いです。スプリングの番手表記なんてのはメーカーが違えば同じ番数でも違う物の様なので入手して縮めてみないと判らないですな。
モーターを前出のG&P・M140に換装(単体での慣らし運転済)した事で一部配線の接続方法が変わったのでチョイと引き直し。
スイッチ周りの構成、既に使ってたスティンガーのショートストロークスイッチは、ストッパーとなるメカボ側の突起との位置関係からかカットオフレバーが引っかかってしまい動きが悪く、その調整が物凄く面倒になったのでマルイ純正スイッチに置き換えてしまいましたw
トリガー自体はスプリングを柔らかい物に替えて有るので引きも軽く、余剰ストロークも有るので少し詰めてやれば引く際のブレも防げそうだし問題は無いですしね。
そんなにセミで連射する銃でもないし。
配線が完了したらギアのみ組み込んでゾイルグリスを塗布して慣らし運転し、その後にノズルが動く状態にしてチャンバーを合わせて給弾ルートの確認、後はピストンとスプリングを組んで完成です。
実は32:1仕様の内に余ってるEG-30000モーターを試してみるべく、摩耗してた純正ピニオンをイーグルのリムーバーで外そうとしたら抜けないままピニオンが欠けまして、なんかリムーバーは歪んでるしもう要らねぇよクソモーター💢って思ってM140モーターを注文したのは良い思い出。
メイプルリーフ・マカロン+ライラクス・ブリッジタイプではホップ山が出過ぎて弾詰まりを起こしそうだったので、押しゴムを宮川・長掛けミドル付属ゴムに変更してMODIFY・6.10ミリバレル に組み合わせて上記が最大初速。
紆余曲折ありましたが、とりあえず試射会に持って行く事は出来そうな状態にまで回復させられました。
チャンバーパッキンや押しゴムのセッティングは現地で再度煮詰めます。
今回の作業に使ったパーツに関して気付いた事は、G&Gのメカボケースは現状で耐久性こそ判りませんが軸受穴の大きさも問題無く形状的にも前周りの剛性が高そう、左右の合わせも良くレールの高さも修正無しで完璧に近いものでした。
カットオフレバーの軸になるボス部分がやや細く多少の遊びが有るのと、カットオフレバーとスイッチのストッパーを兼ねる突起が少し大きいのかスイッチのハウジングが少しキツかったりスイッチの後退量が僅かに規制される感じが有りましたが、問題にはならないレベルでした。
これでQD仕様だったら完璧なのになぁ・・・と思えるぐらいには良い製品でしたね、M4用の21.4mmノズルを使って以前と同じチャンバー構成でも給弾不良は全く起きませんでしたし色々と精度は良いと思います。
そしてMODIFYの22:1ギアですが、恐らく思ってた程に18:1ギアとの差は出ないかもって印象を受けたのと、比較検証こそ行わなかったけどベベルギアの幅が小さい様でベベル基準でのシム調整が出来ませんでした。
もちろん、これはメカボケースの厚み等に起因する内側の巾、それに軸受のフランジ厚も関係して来るので一概にギアだけが原因とは言えないものの、ベベル基準で調整を行うと下(左側)にシムを大量に入れて浮かせる必要が有り、そのベベルにスパー・セクター各ギアの噛み具合を合わせるべく浮かせて来るとセクターギアのカムにカットオフレバーが触れなくなりセレクターが効かず、フルオートしか撃てなくなる状態に。もちろん逆転防止ラッチの掛かりも非常に少なくなります。
妥協案みたいにシムを調整し直し、更に掛かりの浅かった逆転防止ラッチ下にも保険的に0.15mmのシムを入れて何とか終わらせました。
前述の要因の他に、ベベルに合わせるべく採用したMODIFYのピニオンギアの形状にも関係している筈ですが、今回のパーツ構成ではとにかく相性悪かったです。
スパーとセクターを可能な限り低く(左に寄せる)設定してシム調整して行くとベベルも低くなる訳で、もしスパー基準でシム調整してたらベベルとピニオンの噛み合わせなんて最悪だったと思います。
ギアノイズが結構うるさいんで32:1に戻すか、行く行くは18:1のスチール製ギアに換装するかもしれません。
ちなみに、これまた検証してないんですが22:1と言うギア比はスパーギアと噛み合う側のベベルギアの歯数を変えて生み出している物だと推測しているので、もしかするとベベルギアだけマルイ製HC用に替えてしまうと色々解決してしまう・・・かもしれないです。
もちろんそれは組み合わせてみて問題無ければですが、今回の仕様なら例え18:1のギア比で駆動しても作動速度には殆ど差が出ない可能性が高いし、ベベル基準でシム調整を行えたらギアノイズは軽減出来る筈なので次回のメンテ時には検証してみようかな。
総じて、今回の組み合わせに於いては微妙なギアセットでした、って言う印象ですね。
さて、一応は緊急事態宣言も解除されましたが何をしても大丈夫な環境に戻った訳ではないし自他共に気の緩みからコロナの感染リスクは逆に上がる筈なので、ちょっと様子を見て4月には試射会したいなぁ
