11月末の試射会でパトリオットを使ってたらピストンロックしまして、とりあえずピストンを最前進した状態にして保管してたんです。

秒間30発オーバーの数値を見てテンション上がりまして、なんかサイクル向上ばかり考えてたなぁと。
バランス崩してるんですよね現状で。
ギア比もモーターのスペックもマルイ純正ハイサイクル仕様の上を行く物で、メインのスプリングも硬くなってるけどバッテリーは純正相当のニッスイ8.4Vですし、その他にも色々と・・・
◦ラックギアの歪みこそ修正したけど完璧ではない
◦ラックギアが全てメタルなので強度はあるけど、軽さがモノを言うハイサイクルに何処まで必要なのか
◦スプリングがハイサイクル用だと外径がやや細く遊びが有るのではないか
◦軽微でもギアの芯(軸)にブレが有り噛み合わせに異常が起きる場合が有ったのではないか等々・・・
まー、考え出したらキリが無いんですが、謙遜でも何でもなく本当に私は素人なので、部品を組み込んで動いたら楽しくなってしまい、細かい所が見えなくなってた所は多分に有ったと反省はしてますね

アレもコレも盛り込むのは楽しいけど、ノウハウの無い人間がやる事ではなかったです、マジで。
部品の性能に頼ってしまい、必要な事を見失ってました。
負荷軽減の為のディチューンも含め、モーターで無理矢理に回すのではなく効率良く動く事でハイサイクルを達成して、何も問題無く弾をバリバリ吐き出しつつ良く当たるハイサイクルを作り直そうと思って着手しますが、
気にしちゃダメだな細かい事は。
先ずギアですね、変速機付きのチャリンコを漕げば判る話なんですが高速(車輪の高速回転)を目指せば漕ぐペダルが重くなる訳で、それは変速機の付いた乗り物だけでなく電動ガンも一緒ですな。
恐らく12:1のギア比は軽微な差だけど現状では過剰

取り扱いの容易なニッケル水素8.4Vでの運用を念頭に置かないとね。
お蔵入りさせてたBIG DRAGONの13:1ギアセットならマルイ製ハイサイと同じギア比で良いんですが、組み込むとギアが引っ掛かる案件が発生してました。
これはシム調整の過程でクリアしたり左右の軸受で固定すれば振れが取れて接触しない可能性も有りますが、基本的に飛び出してはならない箇所だと個人的には思うので処理します。
が、3本の内の1本はセクターチップ代わりのベアリングが邪魔してボールポイントの六角レンチすら入らないので、リューターで切削。他のビスは一度外して先端を削り、ロックタイトを塗布しつつ再固定・・・レンチが入りませんが・・・
ぬあああああぁぁぁああああああ
このビスの内2本にね、ロックタイト塗って、両方ともネジが座面に触れる所まで軽く締めて行って、少しずつ力を入れようかなって所で片方のネジ山が簡単に舐めやがった

全然トルクかけてねぇのに



ここのネジが細い奴は信用ならんかもしれんですな。セクターチップ代わりのベアリングを抉って外す事も考えてましたが二度と使わん。
んー、ロックタイトの高強度を使ってれば外れないかもしれないけど、セクターって負荷の大きい所じゃないっすかピストンを引く力が掛かる訳なので。
と言うか、一度起きたトラブルは再発する可能性が高いので例えばダメになったのがネジ穴側ではなくネジ側であっても、私は疑うタイプの人間なので使わない事にしました。
使用中に抜けたら嫌なんで諦めて別のを注文しましたよ

後述するピストンから好印象を受けてたZC LEOPARDの13:1をチョイス。
しかし、なんか呪われてないっすかね💧
届いたギアの内セクターギアの歯を間引き、いわゆるセクターカットを施しつつ各部のエッジを落として下拵え、カット位置はマルイ純正のハイサイ準拠として使用。
ちょっと悩むのはね、BIG DRAGONのスパーギアはベアリング内蔵でベベルギアはラッチの歯が8枚と多めなんです。
たぶんこれでも普通に動きますw
ギアノイズの発生源の大半はベベルギアとピニオンの相性に起因すると思ってます。
同じメーカーの製品同士の方が歯の角度や高さ等の相性が良い筈なので。
ベベルとの相性が良ければ歯の形状不一致によるロスが減ったりギア鳴りが減る・・・かもしれん

そしてピストン。
恐らくですが、ラックギアの微少な歪み+ピストンの振れからセクターギアとの噛み合いが甘くなってたのがピストンロックの原因かな。
セクターギアはピストンを後方に押し下げる物では有りますが、ピストンより下に有るセクターから力が掛かれば上に逃げない筈は無いし、各ギアの歯が山なり形状なので自ずと対面するギアが反発する方向に逃げる力が発生しますからね。
ちなみにロック症状はノズル先端側から棒を突っ込んでピストンを押し下げるとロック状態が解消してました、噛み合いに異常が起きてラックとセクター両ギアが不正な噛み合いをした為にロックしていた証拠だと思います。
当初は負荷軽減の為にSHSの穴開きピストンを採用しようかと思ってたんです、軽いから高速で往復させるハイサイには良いかなぁと考えて。
ただし、ACE1のピストンでも同様なんですがラックギアに必ず歪みがあって、しかもメチャクチャ硬いんで修正も大変だし完璧な修正が困難なんです。
これ、粉体射出成型とか焼結合金って言われるマテリアルと言うか製法だと思ってるんですが、必ず焼き固める工程が有るみたいで薄い物だとか低コストな量産体制だと歪みが発生して然るべき物なんだろうと思ってます、仕方ないよねって事。
恐らく、完璧に修正するなら当て金やらプラハンマーやら完璧を目指すなら油圧プレスが欲しいとか道具を使わないと難しいと思います。
ハイサイクルほど高速な運動でなければ問題にならないんです、流速仕様は自力でラックギアの修正を行ったACE1ですが全く問題無いですし。
ちょっと調べてたらZC LEOPARDのピストンに削り出しのラックギアを使用してる物が有りまして、軽め穴こそ無いですが買ってみました。
写真上がSHS、これでも二つ持ってる内の歪みの少ない方ですが直尺との間に不均一な隙間が有ります、対して写真下のZCは流石の削り出しギア。ハイサイクルには大事なポイントな気がしてます。
ハイサイクルでは特に高速で動きつつ力を受ける部分なので、歪んだラックギアがセクターギアに近付く部分から離れる部分に移動する際にはギア同士が遠くなり噛み合いが浅くなったり、最悪は微少ながらジャンプして噛み合いのタイミングに異常が起きるのも当然じゃないょうか。
ついでに重量も測ってみました、どちらもピストンにラックギアを差し込んだだけの状態、接着剤は未使用なので単品での重量になります。
単品で使う部品ではないですが、ピストンだけで比較すると1割強の差が有りました。
ただし、断面形状やラックギアからの力が掛かる部分の形状や肉厚などはZCの方が強そうで良いです。
ラックギア自体の幅もSHSより狭いので、両端がシリンダーに接触する可能性も下がるし金属部分が減るから単純に軽くなるし、軽め穴が無いのに2gしか違わないのは上出来じゃないすかね?
同社の穴開きピストンだとラックギアが削り出し品ではなくなるんですが、私が金持ちなら両方買ってニコイチ出来るか試したいです。
何にしても、ピストンに多少のバリは有るものの、これでメカボのレールと相性が良ければピストンは今後ZC LEOPARDに統一しようかなと思うぐらいの好印象。
不慮のトラブルでしたがギアセットも期待度から同社の物にしたし、それで良かったら流速仕様の方が壊れたらZCを積極的に使ってみても良いのかな。
私の中でZCの人気が急上昇してます、昔のホンダのエンジンみたいな名前っすけどね。
※実はマルイ純正ピストンを定期的に交換した方が良いんじゃないかとか、ちょっと思ってますが内緒です

次にピストンヘッド、僅かな所ですが吸気穴が一つ増えた6穴タイプかつ軽い物を探しててDEEP FIREのアルミピストンヘッドに。これ、ピストン内のウエイトやベアリングが付いて来ないタイプなので安いし、そのまま使えば軽量化しつつ吸気穴が増えた事で後退時の抵抗も更に減るかと。OリングはFRUSに交換しますよ。
ピストンはレール部に多少のバリが有るので処理、ヘッドも軽くエッジを丸めておきます。
ピストンには重さも必要かとは思いますが、ちょっとこれで試してみます。必要なら恐らく手持ちのベアリングやスペーサーで重量化や嵩上げが出来るので調整し易いかな。
ピストン内にウエイトを使ってないのが要因ですが、ヘッドがアルミ製に変わったものの5gほど軽くなりましたね。
重量が軽くてもピストンのスピードが上がってエアを素早く押し出せるなら、それでも初速は上がるんじゃない?って思ってます。
ピストンが最前進するまでにエアの反発力に負けない速度を維持する為の慣性質量が必要なのか、前進開始からの瞬発力を得る為の軽さが必要なのか、ここ私には未知数なんで試すしか無いですね。
と、ここまで来てシリンダーに合わせて気密チェックしてみたら、Oリングの動きが悪くてピストンヘッドが使えませんでした

結局、ペンタホールヘッドを移植して継続使用ですわ、平ワッシャーとM3ナットを用いてマルイ純正ウエイトは使用せず、そのぶん樹脂製のスペーサーで少しだけ嵩上げ。
もう気力が尽きて重量は測らなかったけど抜群に軽い筈だバカヤローw
スプリングは・・・測ってみたら外径自体はハイサイクルもスタンダードも同じでした💧
マルイ純正ピストンにおいてはピストンの内径を絞ってスプリングのバタ付きを抑えてるとか強度を上げてるとか・・・理由が有るのかな?
スプリングの外径が同じなら現状のアングスのHC用・Lで行きます、初速とサイクルのバランスが取れた優秀なスプリングで気に入ってますからね。
ただ、以前からスプリングの鳴りが気になってたのでKM企画の0.98Jを仕入れてあったりします。レートは使ってみないと不明ですが、一般的な不等ピッチより圧縮が軽いのではないかと言う期待も有るし。
あ、写真にある嵩上げスペーサーは付属品ではないですよ。
重量が変わったピストンとスプリングのマッチングは未知数ですが、一先ず組んで試してみます。そんな訳でAOEも確認したら微妙だったのでBig-outのDHSを一枚貼り付けて対象。
だいたいの構成が決まったのでシム調整、今回も流速仕様の時と同じくベベルギア基準で行ってみました、各ギア同士の噛み合い幅とクリアランスに注視しつつ、それぞれ0.08〜0.1mmの遊び量に納めました。
調整が終わったら毎度のゾイルグリスを使った低負荷・低回転での慣らし運転です。ピニオンも新品ですが他のギアがミックス構成になるので、馴染ませる意味合いも有り慎重に行いました。
そして、せっかくなので手持ちのマルイ純正A2タイプの新品タペットプレートに交換、でんでんむしも一部に欠けが見られたので新品に交換してから仮組みしたところ、セクターギアの軸に付いてる真鍮製のカラーとタペットプレートが接触して前進し切らない事が発覚。
カラーの外径が4.5mmでした、これを避けるにはタペットプレートの干渉する部分を削るしか無いですな。
干渉部分を削ったら結果的に後退量が減ったので、後退量も増えるタイプのチップでカバーしつつ過剰に後退時間が長くならない様にタペットプレートを削って調整しました、結構削りましたよ。
メカボ閉じて組み立て試射した結果、写真を撮り忘れたんですがゼロホップ・0.2g弾にて最大初速88m/s・最大サイクル23.8r/s、ハッキリ言ってしまうと微妙っすわ

初速の低下は以前のピストン構成より嵩下げ状態になっているので仕方なし、給弾不良は無いのでタペットプレートの調整は成功したみたい。
セミオートで連射をしても初速のバラ付きが無いし、パッキンが暖まって来ると上の写真より更に少し初速が上がり最大で93.6m/s、以前より嵩下げ状態でこの数値なら言う事無いかも

他に以前買ったアングス・ハイサイ用0.9JスプリングSも持ってますが過去の計測では同スプリングLよりサイクルのみ低下し初速は変化無かったので今回は比較対象外としました。
スペーサーを追加して嵩上げ量を増して調整するつもりでしたが、必要有りませんでした。そして、この状態からサイクルを上げるのは基本的に8.4Vでは難しい物と判断。
たまたまバッテリーが絶好調でサイクルが上がっても、バッテリーが劣化して来たら落ちますしCNCのハイスピードモーターも8.4Vのニッケル水素バッテリーでは実力を発揮出来ていないんだと思います。
今使ってるAKうなぎバッテリーがダメになったら9.6V駆動に変更して、その時にまたピストンのバウンド対策とか色々やるのがベストかも。
その時にはQDメカボックス使いたいなぁ・・・
ま、暫くこの状態で行きまーす
