前に3D映画観たのっていつだったかな、と思ったら、アバターの前作でした。

すっかり3D映画って無くなってしまいましたね。

個人的には3D映画は結構好きで、3Dで観られるものは出来るだけそちらで観た方です。

もちろんその効果は様々で、素晴らしいと感動出来たものもあれば、暗くて見辛いだけとか、まったく意味の無い、効果のほとんど感じられないものもたくさんありました。

 

3D映像が凄いと思ったのは、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」ですね。

決して大きなスクリーンの劇場ではありませんでしたが、非常に美しく効果的な3D体験でした。

映画自体も非常に奇妙で面白かったです。

 

「バイオハザードiv アフターライフ」も良かった。

アクションシーンではスロー映像を多用していたので、これが3Dだと迫力あったのです。

当時はまだ技術的に速い動きには向いていなかったので、よく考えられていると感心しました。

ただ、3Dじゃないとスロー映像ばかりなのは意味が分からず、今は評価を下げてしまっているかもしれません。

 

さて「アバター」ですが、1作目の記憶はあまりに昔でおぼろげなのですが、あまりパッとしないものだった気がします。

確かに瞬間的に凄いと思ったシーンはあったものの、全体としては「大した事無かったな」と感じました。

観に行った劇場も普通のスクリーンだったので、効果もイマイチだったのかもしれません。

話も面白いとは思いませんでした。

 

前作「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」は、3D映像を効果的に観るために劇場を選びました。

HFR(ハイフレームレート)に対応した劇場を探し、わざわざ片道2時間近くかけてまでそこで観ました。

ハイフレームレートとは、よりなめらかで鮮明な映像を体験できる技術・・・なのだそうです。

よく分かっていなかったと思います(今も)。

 

その効果があったのかどうかは分かりませんが、凄い映像体験でした。

とにかく没入感があって、水中の映像なんかはずっと見ていたいと思うほど。

もう一度別の劇場で観たいと思うほどでした(行きませんでしたが)。

レビューにも書きましたが、アクションシーンよりもゆったりと景色を楽しむ場面に感動したものです。

 

 

それで3作目が今回の「ファイヤー・アンド・アッシュ」です。

前作の感動も冷め、3時間以上の上映時間にも不安を感じ、正直どうしようか迷いましたが、劇場で観なければ意味の無い作品ですので、ともかく行ってきました。

今度はIMAXレーザーで観ようかと思ったのですが、また片道2時間近くを費やすほど時間も休みも無いので、仕方なく近場の劇場(普通のスクリーン)で3D上映を観ました。

 

率直な感想ですが、面白かったです!

3D映像に関しては、通常スクリーンだったためなのか分かりませんが、前作ほどの感動は無かったです。

ただ、暗くもないし見辛くもないし、何より疲れない。

非常にスムースな3D体験ではありました。

 

特に、アクションシーン等の動きの速い場面でも画面がブレたりせずに普通に楽しめたのは良かったです。

通常のスクリーンでも問題無く楽しめるよう、技術は進化しているのでしょう。

3D映像をここまでストレスなく(メガネ自体は、まあストレスかもですが)自然に観られるようになったのは凄いと思いますが・・・。

もう活かせるのはアバターだけになってしまいましたね。

 

事前にこの映画の評価を見た時は、結構イマイチなものが多かったです。

映像に関してはほぼ絶賛なのですが、内容が前作と同じでマンネリ、ちっとも面白く無い、といった感じです。

正直、前作は僕も同じ感想でした。

そのため、お話の内容はほとんど覚えておらず、今作の序盤は「そうだったっけ?どうだったっけ」と戸惑いましたが、しばらくすれば大体飲み込めました。

 

実際観てみれば、映画の内容そのものは前作より明らかに面白かったと思います。

単純にアクションシーンがグッと増えていますし。

終盤の戦争シーンは、言われてみれば前作と同じシチュエーションだったかもしれませんが、もう忘れていましたし、なにしろイカ軍団が頑張っていましたので、良かったのではないでしょうか。

 

個人的に一番気に入ったのは、前半の空中戦の部分ですね。

3D効果で奥行きがあるので、落ちる!というシーンの迫力が違います。

ジブリっぽい荒唐無稽さもあって、楽しいシーンでした。

 

前述の海の戦争シーンもイカとクジラの活躍は良かったですが、どうせならもっとたくさんの海の生き物を出して欲しかったです。

海の生き物って、気持ち悪くて最高ですからね。

敵のお姉さん(「禁じられた遊び」のファーストサマーウイカみたいな人)が、触手やヒトデやアメフラシやミル貝に覆われて倒されるシーンが見たかったです。

 

迷っている人には、是非観ておいて欲しいと思います。

世間の評判よりはずっと面白いと感じました。

帰る際、さすがにスタッフロールの途中で劇場から出ましたが、前に居たのは杖をついたご老人。

ご夫婦で観に来たようで、帰りのバスの時間を気にしておられました。

 

ご苦労なさっただろうに、劇場でわざわざ観たいと思った気持ちが嬉しいじゃないですか。

もしかしたら、帰った後に「長過ぎて寿命が尽きるかと思った。キャメロンも枯れたな」なんてレビューを書き込んでいるかもしれませんが。

そんな事も含めての映画体験ですからね。

どうぞ、重い腰を持ち上げていただきたいと思います。