課目2 空調および照明による省エネルギー

合格ラインギリギリだった課目。エネルギー管理士試験の時は「空調」は選択せず。「照明」は選択したもののあまり得意ではない。電験3種のときも機械課目の照明は苦手だった。ただし現在の業務で空調および照明の省エネは中心となる業務なのでこれを機に得意分野としていきたい。

 

問題を振り返ります。

 

問題1  3点/5点
空気調和の基本 「保険空調」と「産業空調」の違いがあいまいで減点。5大制御因子の清浄度が選べず減点。
・空気調和とは、部屋の用途に適した室内空気の温度、湿度、気流等を維持・調整することであり、空調あるいはエア・コンディショニングともいう。
・主としてビル等において人の快適性確保のために行われる空調を保険空調といい、工場などの製造過程における生産性や品質の向上、作業者の環境性・安全性等を目的に行われる空調を産業空調という。
・空気調和において調整すべき制御因子は、(1)温度(2)湿度(3)気流(4)清浄度(5)気圧の5つであり、これらを空気調和の5大因子という。これらの調整は、実際にはいわゆる冷房、暖房、換気の制御技術を統合して行われる。

 

問題2  5点/5点
空調負荷について
・室内負荷は窓ガラスや壁等を介して流入・流出する熱(日射熱、貫流熱等)と室内で発生する熱(照明・機器の熱等)を処理して、室内を所定の温湿度に保つための負荷である。
・外気負荷は換気扇等で室内に導入する空気を処理して、室内の環境を維持するための負荷である。

 

問題3  3点/5点 セントラル方式と個別分散方式の理解が足りず減点。
空調方式について
・ビルの空調設備は、大きくセントラル方式と個別分散方式に分けることができる。
・個別分散方式は、小型の機器を分散配置する方式であり、家庭用のルームエアコンの仕組みを、大型化あるいは複数化させたパッケージエアコンやビルマルチエアコンが用いられる。
・セントラル方式は、「冷凍機」や「ボイラ」等の大型熱源機器を、建物地下の機械室等に集約化する等により、集中的に冷温水・蒸気などの熱媒体をつくり、空調機設備を介して冷温風を各部屋・区画に送り空調するシステムであり、大規模なビルで広く採用されている。

 

問題4  4点/5点 空冷方式と水冷方式を間違い減点
熱源設備システム
・冷熱源設備では、冷凍機等で冷水をつくり、冷水ポンプを用いて、室内空気を調整し送風する空調機との間で循環させる。
・冷凍機で冷水等を作る際に発生する排熱を冷却水で回収し、この冷却水を冷却水ポンプにより冷凍機と冷却塔の間で循環させ、冷却塔から大気中に排熱する方式を水冷方式という。
・オン熱源設備では、ボイラで発生させた蒸気や温水を空調機に送り、そこで室内空気を調整し送風する。

 

問題5  5点/5点
空調の機器
・空調機設備にはエアハンドリングユニットやフィンコイルユニット等がある。
・エアハンドリングユニットは、各部屋からの換気と室外から取り入れた外気を混合した空気を、熱源から冷温水蒸気で送られる冷温熱と熱交換した上で各室内へ送るものである。
・エアハンドリングユニットは、冷却・加熱に加えて除湿・加熱や、場合に応じて脱臭・浄化も行い、各部屋・エリアに送る空気を必要とされる状態に調整する。熱交換器、加湿器、エアーフィルター、送風機、ケーシング等から構成され、機械室等に置かれる。

 

問題6  5点/5点
VAV制御
・VAVは変風量(Variable Air Volume)を意味する。これは、室内に送風する風量の調節を行うものである。室内の負荷が小さい場合には風量を少なくすることで、送風機モータの電力消費量が軽減し、運転費用の低減などが可能となる。
・この装置の主な構成要素は、風量を絞るダンパ、その開度を決めるための制御装置、搬送装置としての送風機、その風量ファンお回転数制御により調節するためのインバータ等である。

 

問題7  5点/5点
・照明の仕方は、ヒトの生理的作用(視機能)や心理的作用(快適性)に影響を与え、これを適切に行えば、作業効率の向上、疲労の軽減、快適性の向上などをもたらす。
・環境にあるものがすばやくよく見えるようにする視認性や、目的に応じた雰囲気を作り出す演出性の付加などっも照明の重要な機能です。

 

問題8  3点/5点
照明の省エネ対策 配光特性が理解不十分で減点。ブラインド制御がよくわからず減点。
・光源からどの方向(角度)に光がどれくらいの強さで発しているのかを示す指標を配光特性といい、直接照明形や間接照明形などに分類される。
・机の上面の明るさが作業に十分であるか否かというように、ある平面がどれだけの光で照らされているのかを評価する場合に照度が用いられる。
・照明の制御による省エネでは、人感センサによる在室有無の検知による点滅、共用部等における自動点滅システムの採用、昼光センサによる点滅制御、昼光利用とブラインド制御等が挙げられる。
・ラビットスタート型蛍光灯器具が使われている場合は、Hf蛍光灯器具への更新やLED照明器具への更新により消費エネルギー量を削減することができる。

 

問題9からは、4つの文章の正誤を見分ける問題。

問題9  0点/3点
エアコンの仕組み ビルマルチエアコンの内容の理解が足りず減点。
・パッケージエアコンは、原則として1台の室外機に対する1台の室内機の組み合わせで構成され、基本的には家庭用エアコンと同じ構造・ビルマルチエアコンは、原則として1台の室外機に多数の室内機で構成され、室内機の個別運転が可能。

 

問題10  3点/3点
・電動冷凍機は、モータを動力源とする圧縮機により冷媒を圧縮し、凝縮・膨張・蒸発・圧縮する過程を繰り返して冷凍作用を行う装置。
・吸収冷凍のサイクルの熱源は、都市ガス・油・蒸気・温排水などである。モーター駆動の圧縮機を持たないので、でん六の消費が抑えられるというメリットがある

問題11  0点/3点 まったくわかっていなくて減点。
・「蓄熱空調方式」は製造した熱を蓄熱装置に一時的に貯え、負荷側の必要に応じて供給する仕組みである。蓄熱により、熱の製造時と消費時の時間差を解消することができる。また蓄熱を行わない空調方式と比較して、熱源設備の小容量化が可能となる。
・現在は蓄熱媒体として最も扱いやすい水の顕熱を利用する「水蓄熱方式」が主流であるが、蓄熱量の割に大容積が必要となる。
・小容量化の対策として、容積あたりの潜熱量が大きい氷に蓄熱する氷蓄熱方式もあるが、冷凍機COPが水蓄熱と比較して小さくなる欠点がある。

 

問題12  3点/3点
ビルの室内環境基準 (略)

 

問題13  3点/3点
温熱環境と快適性 (略)

 

問題14  3点/3点
空調機システム (略)

 

問題15  0点/3点
快適環境指標 理解不足で減点
・不快指数は、気温が高い時に感じる「むし暑さ」を表す指数である。指数86を超えると我慢が出来なくなるとされる。
・不快指数は気温と湿度だけで算出するので必ずしも体感とは一致しない。

 

問題16  3点/3点
熱源機及び補助設備 (略)

 

問題17  3点/3点
・「ナイトパージ」は、夏期、中間期の夜間や早朝に室温より低温の外気を取り入れる等により、建物内部・躯体に昼間蓄積された熱を冷却し、冷房の立ち上がり時の負荷を軽減する方法である。

 

問題18  0点/3点 理解不足で減点
・冷暖房時には室内二酸化炭素濃度を建築物衛生管理法に基づく下限と上限の間に保ちつつ、ダンパ開度や換気扇等のON/OFFで排気風量も制御しながら、建物全体で「外気量=排気量」となるように調整する。

 

問題19  3点/3点
・冷凍機はその特性として冷媒の蒸発圧力を高く、凝縮圧力を低くすることにより効率が良くなる。蒸発圧力を高くするには冷水温度の出口を高めに設定し、凝縮圧力を低くするには冷却水の入口温度を低めに設定する。
・大型の冷凍機がベース運転機で、小型機が追随機となっている場合で、大型機に余裕があるときは、省エネを図る観点から、小型機をベース運転機に切り替えることを検討する。
・複数の熱源機器が設けられている場合には、中間期の計負荷時に追随機は停止させてベース機の負荷を上げることで省エネになる。
・冷却水の温度を低めにするためには、冷却塔のファン動力をあげる必要が生じる。これは増エネとなることもあるが、多くの場合冷凍機の冷却水温度低下を優先する方が熱源システム全体の効率が良くなる。

 

問題20  3点/3点
建物外皮負荷の軽減 (略)

 

問題21  0点/3点 理解不足で減点
熱搬送動力等に係る省エネ
・ポンプ1台で負荷率90%以上の場合、インバータによる回転制御を行おうとすると、インバータ効率の分総合効率が低下するので必ずしも省エネにならない。
・またポンプ1台で負荷率70%以上の運転が長い場合、台数制御の効果は少ない。
・ポンプ2台による台数制御が有利となるのは、負荷率が50%以下の運転が長い場合である。したがってポンプ台数の分割は必ずしも省エネにならない。

 

問題22  3点/3点
空調運転の効率化 (略)

 

問題23  3点/3点
JISの照明基準総則による事務室の照明要件
・照明照度は750lxを下回らない。屋内統一グレアの上限値十平均演出評価数の最小値が定められている。

 

問題24  0点/3点 うろ覚えのところをつつかれ減点
・白熱電球は、一般に暖かみのある光を発し、演出性が高く、価格が安い。
・蛍光ランプは、白熱電球と比較して効率は良いものの、一般に演出性が低い。
・蛍光ランプの点灯装置として、インバータ式はスターター式と比較して、発光効率は高くなり、ちらつきも少なくなることから、近年ではインバーター式安定器が主流である。
・高輝度放電ランプの総称であるHIDは、高圧の金蔵蒸気中における電極間の放電による発光を利用した光源で、水銀ランプ、メタルハイライドランプ、高圧ナトリウムランプなどがある。
・エレクトロルミネンス(EL)は、LEDが点光源であるのに対し、面全体を均一に発光させることができる。

 

問題25  3点/3点
LEDランプ特徴 (略)

 

問題26  0点/3点 照明率と保守率の間違いで減点
ランプ・器具、室内表面の清掃を行うことにより、保守率を高めることができる。

 

問題27  0点/3点
照明の間引き
たとえば蛍光灯2灯用照明器具については、ランプを1本抜くと、もう一方も消える等の問題が発生する場合がある。具体的には、

1.電流値が高くなり、安定器の加熱や配線容量、ブレーカー容量などをオーバーすることがあるのでこの場合は実施しない方が良い。
2.蛍光灯を1本外すともう一方が消灯または微放電になることがあるので、間引き転倒の際は必ず2本とも外すこと。

 

問題28  0点/3点
時事問題 (略)

 

66点/100点

 

あと一つでも落としていたら不合格でしたね。