先日、zhenchengの家のワンコTちゃんが亡くなって、

なんとも寂しいことだと思っていたら、

今度は、女朋友yaziの家のウサギのモナカが死んだ。

こういうことってなぜかつどうのね・・・・



そんなこんなで、実家にいたペット達に思いをはせてみた。


実家は、雪が降ると陸の孤島になりそうな山間の町にある。

そんな山の中にありながら、父は船乗りだった。

しかも外国航路の・・・?・・・運輸船ですね。



積荷によって行く国も違う。

材木だったり車だったり・・・・・

アメリカだったり東南アジアだったりヨーロッパだったり・・・・


なので、お土産屋のレベルではあるが、

家にはいろんな国の雑貨や家具がごたついているし、

チーズやバターやチョコレート・・・・

子供の時に刷り込まれている食べ物は、今でも大好物!

元気がないときの私の悪食・・・サラミ1本食いもその名残です。



一時、ブラジルやら東南アジアやらが続いたんだと思う。

家には多いときにはオウムやインコが10数羽いた。

大きいのから小さいのから色とりどりで、

名前をつけるのもめんどくさいぐらい・・・

けど、父よ君は忘れていたか?

ココの冬は厳しい・・・・

ましてや熱帯の鳥達には過酷な環境だ。


冬は枕もとの水が凍るぐらいの寒さ・・・


そんなところへ来た鳥達は、

特に大きいのは一冬も越せずに、

ストーブをを焚いてあげても、鳥篭を毛布でくるんであげても、

1羽・・また1羽と朝になると冷たく固まっていた。


そんな中で忘れられない鳥がいた。


名前は「ボル」2代目だ。

ボルネオから来たツガイがまず居て、

「ボル」と「ネオ」だった・・・・なんて単純な!


その夜、父はいつものようにボストンバッグ一つ下げて帰ってきた。

私と弟は玄関まで迎えに走り出て、

いつものように、「お父さん、お土産は?」と叫んだ。

父はニヤリと笑って、カバンを差し出す。


何なーーーに?


奪い合うようにジッパーを開けるとなんと!

ピンクのくちばしの白いオウムの雛が出てきた!


キャッ!!


父さん、なかなかにくい演出。


「2代目ボル」は、その幼さと、デビューの仕方で、

たちまち我が家の人気者になった。

白くてトサカが黄色のキバタンという種類じゃなかったかと思う。

雛から育てたので良くなついた。

しゃべりもした。

かゆいところを掻いてやるとうっとりした。


そんな風に暮らして数年・・・・

父がお休みでしばらく家に居た時、

ご近所にお呼ばれしていい気分で酔っ払って帰った父は、

よせばいいのにボルを鳥篭から出して遊んでいた。

酔っ払いが何か気に食わぬことをしたんだろう・・・・

ボルに指を咬まれたらしい・・・痛いっ!

っと、振った手はボルを弾き飛ばし壁に激突!


あーーーーーー!!!!・・ボルがボルが・・・・


私と弟の見ている前で、ボルは硬直したまま動かなくなってしまった。


ほろ酔い気分も吹っ飛んだ父は、

硬くなっていくボルを手のひらに乗せたまま、

「ボル・・ボル・・」と名を呼びながら、

事の重大さにわが身を責めて泣いていた。


ボル・・・ボル・・・・・

今は父もそちらに行っているが会えたのだろうか?

父を許し仲良くしておくれ・・・

それからジルも猫ではあるが決して鳥は狙わないから、

どうぞよしなに・・お願いね。