ロラン島 | DownToEarth

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ロラン島(デンマーク)の名前は去年の五月
ISEPのインターンの方でデンマークに留学している学生のお話を伺った時に知りました。
(そのときのレポート)http://ameblo.jp/talk-to-u5/entry-10264883316.html


エネルギーの話に関心を持ち出して とにかく北欧の国々の名前を聞くようになりました。
寒冷地でエネルギーの話はシリアスだからかな?と思っていました。


ところがデンマークでも始まりは世界的なオイルショックの時 1973年頃から
エネルギーをどうするのかという話が国をあげて議論されたそうです。


国内の森林資源を使い果たしたという話も読んだような記憶もあります。


先日、そのロラン島在住の方のお話を聞く機会がありました。
エコロジーオンライン というサイトに記事を書いている北村さんという女性です。

(エコロジーオンライン 地に足のついた感じのポジティブでとっても好きなサイトです)


そうそう
その1973年以降
国内のエネルギーをどうするのか?
という議論が始まり、原子力についての話し合いが2年間続けられました。


その時にできたのが DBT(デンマーク・テクノロジー委員会) という組織です。
(この組織に年間2億円の予算がついています)


そしてデンマークは原子力はやめよう という結論に至り
その数年後にチェルノブイリ原発事故が起こりました。
国民は自分達の選択に確信を持ちました。


それからデンマークは自然エネルギーの実績を積み上げます。
なかでもロラン島はエネルギー自給率が150%程度もあり、
大きなエネルギー消費地である 首都コペンハーゲンへ送電も行っています。
都市からの恩恵を受けるだけでなく 自分達も都市へ還元していることに
土地の人は誇りを持っています。


あ、島といってもデンマークはいくつかの土地が海で繋がっているみたいなところみたいで
大島とかそういうイメージではないので世界地図をご覧になってみてください。
大きさは淡路島くらい?北村さんのブログによると平べったいハート型の島!


全体がパーマカルチャー的志向(循環型)で、とにかく今あるものを何かに流用できないかを
創意工夫します。海岸部に藻が溜まりそれを処分するのではなく、発電に使えないかを
研究したり。これも北村さんの記事にレポートがあります。


堤防をつくるのにコンクリートは使いません。土と木とで とてもプリミティブな創り方をします。


その一方で エネルギーへのトライには積極的で水素コミュニティが存在します。
現在は5世帯がそこで生活していて近々には18世帯に増やすことが計画されています。


土地が平坦なロラン島のエネルギー自給は風力がメインで、

老朽化している建替え時期の風車の並ぶ とある地域で
現在40m高さのものを200mにしようとするプランがあるとか。
住民の中には景観等の問題で反対する人もいます。
でも「誰かがやってみないと いいかどうかが判らない」という考え方の人が多いのだそうです。


意見が分かれたら 何回も何回も市民集会を設け、期限を設けることなく話し合いが
繰り返されます。押し切るような事は一切ありません。
そうやって何回も対話を重ねて 今のロラン島があるようです。


もう ここを聞いただけでなんともHAPPYな気持ちになりました!


「幸せの国」とデンマークが言われる理由を北村さんが考えてきてくださいました。
ひとつには国への愛情がとっても深いということ。
あと何点かありましたが それはビデオを見てみてください。忘れてしまいました。


デンマークは税金が50%徴収されます。まずこれって愛情と信頼がないと受け入れられない。
徴兵は抽選ですが、選ばれたら積極的に受け入れます。


国への愛情、、地域への愛情でもいいのだと思いますが
それなら日本でもできるじゃないか!と思いました。
そういうコミュニティがいまそこここで出来ているように思います。


その「土地への愛情」自体は何から生まれてくるのかな~とそれぞれが考えるといいんだろうなと
思います。


その他にも「森の幼稚園」のお話とか
veryveryhappy vibrationの北村さんのお話はエコロジーオンラインのユーストリーム録画で
ご覧になれます。
http://www.ustream.tv/recorded/11391602


このお話会の企画をされた エコロジーオンライン主宰の上岡さんのツイートから。
「デンマークの北村さんのお話を聞いていて、表面的に再生可能エネルギーモデルを輸入するだけでは何も変わらないということを再認識しました。裏を返すと違うやり方もあるということですね。さらに日本のウミとも言える壁を乗り越えるおもしろさもあると。」


ほんとうにそう。
ハードやシステムを数で押し切ったり 真似っこで変えていっても本質が変わらなければ
いたちごっこに思います。本質っていうのは「人のありよう」、だと私は思いました。