CastdiceTVの悪口が続いたのですが、高頻度更新の動画のいずれも、「コンテンツ」はなかなか興味深いのはたしかです。
たとえば、こちら↓ ナカハシさんによるダニーデン・コーホート調査の結果紹介。
ニュージーランドにて、何万人規模を対象とした本格的学術研究の結果から。
その対象の何万人をすべて「小さい頃~大人になるまで」ずーーーっと追いかけての調査研究になります。
そうすると、
「どういう親から生まれて」
「どういう環境で」
「どういう教育を受けると」
「どういう大人になって」
「どういう職業に就き」
「どのくらいの収入を得て」
「どんな人と結婚して」
「どんな子どもを育てることになるのか」
みたいなことが、定量的に把握できるという、かなり価値のある本格調査です。
もちろん、定量把握ということは「例外」もあるし、「確率論」になりますが、「おおざっぱな傾向」としてハズレは少ないことでしょう。
さて、こんな本格調査だと、いろんなことがわかりますが、特にナカハシさんが注目した「教育関連」の結果についてが、大変示唆に富んでいます。その結果を抜粋。
(1)子供の頃「自制心」があるほど、「高学歴」になるの法則
当たり前ですけれども、「子供の頃から自制心」があり、「自分をコントロールできる」人は、その後、「高学歴」になる。高偏差値大学や大学院への進学割合が高くなるということでしょう。
「受験勉強」って、「頭の良し悪し」自体関係ないというか、「勉強」することによって「頭は良くなるもの」ですから、まず「勉強するかどうか」が大問題なわけで。
で、「勉強する」というのは、「自制心」そのものですね、そういえば。
「勉強」なんて、辛いってほどのこともない、「痛く」も「苦しく」もない。
ちょっと「面倒」で「なかなかやる気の起きない」もので、だから「手遅れ」になりがちなものです。
だから、「受験勉強」の成果なんて、「自分で」そのめんどくささを乗り越えて、「勉強する」という自己コントロールができるかどうかだけなんだと言える。
「自制心」があるかないか、だけってのは、超よくわかる。
生まれた時から頭の良し悪しは決まってるわけではない。
ただ、子供の頃に「自制心」が持てるかどうかは、「環境」にもよれば、「ある程度の遺伝性」もあるかもしれません。
(2)「読書量」が多いほど「年収」が高くなるの法則
これにも注目されてました。
「国語力」「読解力」というのは、他の「あらゆる教科」の力の基礎になります。
そして何度も言うとおり、「あらゆる仕事」の基礎にもなるのです。
たとえば、「理科や社会の授業」があって、それが「理解」できるか「応用的な推測」ができるか、「他の要素へのあてはめ」ができるかどうか等、全部「国語力」だし「読解力」です。
「漢字」が読めない、「言葉の意味がわからない」、「読むのが遅い」「書いてる内容を誤読してしまう」という状態だったら、教科書を正確に理解することだってできないのです。
「仕事」もそう。「国語力」がなければ、指示もよくわかんないし、表現もできないし、最悪はまちがって情報が伝わってしまうわけ。ものすごく低レベルな行動様式の反復しか仕事がなくなるのです(AIやロボットにすぐ仕事がうつってしまうやつ)。
たとえば、「高年収」の代表格、「コンサル」の方々は、そりゃもう「膨大な量の書類を読みまくり」「膨大な量の書類を作成する」のが仕事です。
「国語力」を上げるのに、「良質で大量の読書」以上のものはぜっっったいにあり得ません。
「本」読まないのに、頭だけいいって、それぜっっっったいに嘘だから。
ちなみに、「読書量」から「年収」の相関はすごく高いことがわかったのですが、これが「算数の力」とか「外国語能力の力」ではないことにも注目なのです。
「年収」は「国語力(読書)」との相関はあるが、「数学」や「英語」など他教科は、そうでもない(国語ほどではない)ということがわかっています。
「数学」や「英語」や「理科」「社会」よりも、「国語(読書)」が一番大事って話でした。
その他、このニュージーランドの大規模調査からわかったことでした。
全部納得だし、背景のメカニズムも容易に想像できる。
そして調査手法や調査規模から考えて、圧倒的なデータの正さを感じるのでした。
「遺伝による教育成果への相関」の場合、数値の算出自体の厳密性があやふやだなーと私前から思っていたのですが(たとえば、親からの遺伝というけれども、それを表現する数値的指標(医学的指標とも言うべきもの)はたぶん正確にはあり得ない)、この調査は、すべてを「社会学的指標」に還元している分だけ、客観性が高く、妥当性・納得感が強い。

要するに、
●子どもを「高学歴」にして「高年収」にしたいと思ったら、
●小さい頃から「我慢」させ「たくさん本を読む」習慣を身につけさせる
ということですね。
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