匠価値創造会の樋口です。
昨日は連休最後の日だったそうですね。
こちとら休みなんかありゃしませんでしたよ。
明日こそ休もう、明日こそ休もう、とこのところ過ごしています。
時間の合間を縫って昔の映画をレンタルで借りて観ました。
松田優作さん主演の「人間の証明」です。
もう何度観たか記憶にないくらい好きな映画です。
敗戦直後の闇市でアメリカ兵数人に乱暴されかかっている女性(岡田茉莉子さん)を助けに入った父親が怒ったアメリカ兵にリンチされぐったりしているところに、最後は小便までかけられ、その時の怪我で死んでしまうのが松田優作さん演じる刑事という役どころでした。
小学生の頃、初めて観た時はそのシーンがショックで泣きそうになりました。
逃走犯人がニューヨークに潜伏しているのでアメリカに捜査に行った時、
捜査に協力するアメリカの刑事が、その闇市でリンチしていたアメリカ兵の1人だったのですが、結局潜伏していた日本人犯罪者(岩城滉一さん)も彼によって射殺されます。
「日本人何人殺しゃ気が済むんだよ」
松田優作さんの台詞が悲しく響きます。
私は極端な反戦思想も持っているわけではありません。
しかし、戦争に負けて悲惨な目に遭うのはまっぴらです。
日本の匠の技を持つ職人も空襲や戦地で尊い命を落としたことでしょう。
敗戦後占領下のどん底の中から、私達の先輩達は這い上がりました。
そもそも太平洋戦争が起きた原因は人種差別からくるアングロサクソンとアジアの争いからでした。
財閥は東北地方が大飢饉になって子供を売らなければならない状況になっても、満州国へ資本を投下し日本に住む人々を見捨て、そして満州国への介入を放棄させられそうになっても、政治家や官僚、軍人を裏から操って満州利権を手放そうとはしませんでした。
その結果があの敗戦です。
物資もない武器の生産力も低い初めから勝ち目の無いアメリカと全面戦争してまで守りたかった目先の利権は敗戦によって全て失いました。
馬鹿丸出しです。
ところが、今日本の大企業の経営者は同じ轍を踏もうとしています。
国内に失業者があふれても海外に生産拠点を移転し技術も垂れ流し、目先の利益を上げることに血眼になっている様は戦前の財閥と全く同じです。
たまたま武器を使わないだけでやっていることは変わりません。
外貨が沢山あるから大丈夫?
EUが崩壊しかかっているのに?
アメリカ経済が虫の息なのに?
中国共産党の一党独裁が揺らぎ始めてるのに?
心配性で済めば、おめでたいのですが、残念ながらあと10年以内に世界中の経済や秩序が大きく変わる可能性が高いと私は踏んでいます。
まずはこの国を救う。匠の職人を救う。
日本人の心、それが匠の精神だと私は確信しています。
そのために匠価値創造会の持つ使命は重いです。