恋愛に歳の差は関係ない

身をもって感じる

でも、その先となると


アイとの関係に少しづつ変化が出てくる

会う場所はデイユースのホテルからアイの部屋に移る

わざわざ外で会うことも少なくなり、アイの部屋で会う

食事もアイの部屋

セックスはロフトにあるベッドの上


職場からアイの家に向かう

途中でお酒を買うためにコンビニへ

スーパードライの生ジョッキ缶が新発売になっていた時期

私はそれが飲みたくてコンビニに寄る

大人気でいつ行っても売り切れ

その日も買えずにアイの家へ


アイの部屋のインターホンを押す

部屋着姿のアイが玄関で出迎える

お疲れ様

アイの一言は、自分が新婚の夫かと錯覚させる

自分は人の夫なのか、アイの恋人で同棲相手なのか分からなくなってくる

自分が二重人格だとすら思えてくる

いや、二重人格なのかも知れない


部屋は料理の良い匂いに満ちていた

アイが料理を作ってくれていた

豚の角煮

前々から二人で食べたいと言っていた

でも、あまり美味しいお店がないからとアイが自分で作ると言ってくれた料理

前日から仕込んでくれていた


出来たよと満面の笑み

お盆の上には手作りの豚の角煮と缶ビール

ビールはスーパードライの生ジョッキ缶だった

私が飲みたいと言っていたのを覚えてくれていた

わざわざ買っておいてくれたらしい


乾杯をする

ホロホロの角煮を口を運ぶ

ビックリするくらいおいしい

めちゃくちゃうまい!と褒めるとアイも喜ぶ

ビールで角煮を流し込む

幸せな時間


食事を終えた二人はロフトに向かう

セックスが始まる

いつもの手順で、丁寧に愛撫する

ただ、ただ、刺激の混じった快楽を享受する

道徳感と背徳感の狭間で悶える


このまま、死んでもいい


こんな考えが頭をよぎる