ああ、やっちまった。二度寝なんかしたら今起きた。
変な夢をみていた。

山梨の家で現実と同じく朝寝を決め込んでいると、庭が騒がしい。
おばさん、おばあさん、こどものはしゃぐ声。
！！これは道を間違えてうちの庭を通り過ぎて道の無い裏山に間違って入って行こうとするハイキングの集団にちがいない。
ガラッと縁側を開けて　「この先、なにもないですよ！ここは道じゃなくて一般の家のお庭です」と叫ぶ。

しかし引率の係の軽い山歩きの恰好をした田舎臭いオバサンは、「ここの家を見学させてもらうべぇ！」と言い、こちらの制止も聞かずにギャーギャー騒ぎながらオバサン軍団も子供たちもわらわら家の中に上がってくる。
「ちょっと、うちは文化財でもなんでもありませんよ！」と怒っていたら、隣のおじさん・母の従弟がやってきて「ごめんごめん、町内会が引率を間違えた」という。

図々しい見学者集団を引き連れてお隣のおじさんが去る。
私は腹に据えかねて外へ出て行く、とちょっと歩くとアメリカの公園のような芝生の広場にたくさん人がいて、拡声器から町内会長らしい人が私に向かって「間違えちゃって悪い悪い」というような軽い謝罪を送ってきた。
まだ腹に据えかねているので拡声器に向かって「ホント驚いちゃったじゃないですか!」と大きな声で文句を言う。
怒りながらずんずん公園の脇の道を歩いて、公園から出ていく。

公演脇の道はどんどん狭くて急な坂道になって、最後はほとんど崖のようになる。
なぜだか引き返さないで白っぽい岩をロッククライミングの様につかんで登って行く。
坂は行き止まりで赤っぽい石の塀に塞がれていて、その塀の終わるところからチラッと塀の中が見える。
注意深く塀までたどり着いて隙間に体を入れると、茶髪のセミロングで少々お肌の荒れた、ヤンキーが更正したばっかりみたいな外見の若い女の人が黒いスーツにパンプス姿でいるところに出る。

塀の中は特別に格の高い碑か史跡か、いつもは入れない「拝み所」で、その女の人はそこを管理しているようで、今日は「田村正和が新しいドラマに出るから参拝に来たので開ける」んだそうだ。

なぜだか一緒に参拝している。
四畳半くらいの塀に囲まれた場所で、黒っぽい石（富士山の溶岩みたいな）に囲まれた中に碑が立っている、仏様関係のお花が沢山飾ってあるところ(水も流れてた？）・
その斜め前に私の東京の家のお墓があるお寺の墓所の入り口の石像の阿弥陀様の像みたいなイメージの物がある。
仏教っぽい。

何故だか非常に「格の高いところ」だとわかる。
茶髪の女性と一緒に束になったお線香に火をつけている。
「田村正和」らしい人は少し離れている様子で視界に入ってこない。
「ここはずいぶんいい気持ちがします、良い場所ですね」と茶髪女性に言っている。
お線香に火がついたので渡そうとして一歩足を踏み出したら、空気が足の下でウレタンのようなしっかりした踏み心地に感じる。

あれあれ、と足を動かしていると、しこしこしたような踏み心地の空気の階段を上って空中に浮いてしまう。
高く浮いてしまうわけではなく、地上50ｃｍ位浮いている。
「格の高い場所だとこんなこともあるんですね」などと茶髪の女性に言っていたら

目が覚めた。

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最初は思いっきり不快なかんじだけど後半面白くなった。
庭をハイキングコースと間違って入ってくる団体は、本当に年に1，2組いる。
なんで間違うんだか意味全然わかんない。
うちの先に吊り橋があって、そこを通って山歩きの人達が勝手に他人の山を踏み荒らしているらしいけど、その橋とうちの敷地に入る橋を間違えるんだろうか。

いきなりタクシーでオジサン4人が山梨の家に乗り付けてきて(当然全く知らない人達）「ここに陶芸家がいるって聞いたっけ、作品を見せてくれろ」と言って押しかけてきたこともあった。
私が13年前に働いていたゴルフ場で聞きつけたようで、4人ともいいご機嫌に酔っぱらっていてものすごく困ったことも実際に、あったっけ。

空気の踏み心地は良かった。
こういう風に踏んでいる空気がだんだん抵抗感を持って、空気中を歩くというのは夢の中で何度も経験している。