前回、植物性であってもポリマーをシャンプーや化粧品に使うことの問題点をいくつか挙げました。

 

今回はそれをもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 

その前に皮膚のバリア機能についておさらいです。

①皮膚は表皮と真皮に分けられる。

②表皮は真皮を守るためのものである。

③表皮は外側から「皮脂膜」、「角質層」「顆粒層」「有棘細胞層」「基底細胞層」の5層に分かれる

④表皮の層のうち「皮脂膜」「角質層」「顆粒層」の3層が主にバリアとして機能している層である。

⑤表皮は赤ちゃん細胞である基底細胞層→成人細胞である有棘細胞層→老人細胞の顆粒層と年を取っていき

 死んだ細胞である角質層になるまでで約4週間かかる。(皮膚のターンオーバー

↑真皮と表皮の図です。これもおさらい。

 

↑表皮のバリア構造の図です。

https://ameblo.jp/takisaka/entry-12342240457.html(過去ブログ:真皮と表皮)

 

https://ameblo.jp/takisaka/entry-12342335227.html(過去ブログ:表皮の持つバリア)

 

https://ameblo.jp/takisaka/entry-12343389744.html(過去ブログ:表皮は死ぬことと見つけたり)

 

 

以上を踏まえて問題点についてみていきたいと思います。

 

問題点①ポリマーでは皮脂と比べて肌を守る機能が低い。

肌のバリアーを家の壁に例えるなら、ポリマーは壊れた壁を一時的に防ぐブルーシートのようなものです。

5層ある表皮の代わりは務まりませんし、長期間、肌を守り続けることもできません。

 

またものを入れないだけでなく、肌の中のものを外に流出させないことも肌のバリアにとっては非常に重要な役目です。ですから何層にもなっていて水分や栄養素が流出しないようになっているのです。

 

一般的な植物エキス入りの無添加化粧水(植物性合成界面活性剤+植物性合成ポリマー+植物エキス入り)では

植物エキスを基底細胞まで入れることによって効果があるとうたっています。

という事は、表皮の一番奥までは植物性合成界面活性剤でバリアを突き破ってエキスをねじ込むことになります。

その後、ポリマーで蓋をすることで取り合えず空いた穴をふさぐことはできますが、

突き破った5層分のバリアをポリマーですべて補うのには無理があります。

 

そのため、乾燥肌やインナードライといわれる水分が流出しやすい肌になってしまいます。

また、外部からの異物の侵入も許しやすくなってしまい皮膚のアレルギーも増えることになり、

それを防止するために延々とポリマー入り化粧水を使い続けることになります。

 

 

問題点②バリアである皮脂膜の役割は「ガード(保護)機能」だけじゃない。

皮脂膜の皮脂は毛穴にある「皮脂腺」というところで作られます。

その成分は

・油(油脂、脂肪酸エステル、ろう類、高級炭化水素など)

・脂肪酸

・水(汗)

・天然の界面活性剤

です。

 

界面活性剤と書いてありますが、働きはとても微弱で、それが皮膚上で汗と油を丁度いい感じに混ぜ合わせてくれて、天然の高級クリームを作ってくれるのです。

本来、老廃物のはずの汗や油を混ぜ合わせて肌を癒してくれるクリームに変えてしまう。

こういう人類の進化の過程で培った皮膚の働きを、ポリマーに置き換えることで失ってしまいます。

 

汗の話が出たので付け加えると、ポリマーは汗を出す汗腺(皮脂を出す皮脂腺も含めて)出口を覆ってしまいます。

すると汗をかきにくくなり、体温の調整もうまくいかなくなります。

現代の人に熱中症が増えたこと、冷え性や低体温が増えたこと、

また、全身からではなく脇周辺にだけ汗をかく「ワキ汗」に悩む人が増えたことも関係していると私は考えています。

 

 

問題点③常在菌が住みにくい

皮膚には200種類の皮膚常在菌が棲んでいます。皮膚1㎠あたり約2万個いると言われています。

常在菌には肌に必要な成分を作ってくれたり、炎症を抑えてくれたり、黄色ブドウ球菌(感染症を起こす)や白癬菌(水虫の菌)などを追い出してくれたりと、肌のために役に立ってくれる菌がたくさんいます。また、常在菌は皮脂をエサにしていますが、皮脂を食べて脂肪酸という物

質に変えてくれています。この脂肪酸が、肌を弱酸性に保つ働きをしてくれます。

弱酸性に保つということは、除菌効果があるということで、このことによって、外部からの刺激や、雑菌の繁殖を抑えているのです。

 

だからこそ、必要以上に皮脂を洗い流す顔用の合成界面活性剤(洗顔フォームやクレンジング)、や洗髪用の合成洗剤を使ったシャンプーは危ないのであり、また、常在菌がエサとして食べられないポリマーでできたジェルやクリームは良くないのです。

常在菌のエサが無い肌では、常在菌は餓死してしまいます。すると、ガードマンがいなくなった部分で、本来追い出されるはずのアクネ菌などが増え、ニキビや吹き出物の原因となってしまいます。

 

 

 

問題点④皮膚の代謝が行われにくくなる。

冒頭のバリア機能のおさらいの②で、表皮は真皮を守るために存在すると書きましたが、

ちがう言い方をすると表皮は死んで(角質になることによって)その本領を発揮するということです。

 

 

たしかジョジョにそんなスタンドがいたな・・・と調べてみたらノトーリアス.B.I.Gという名前でした。

5部の飛行機に乗ってきた厄介なやつですね。

 

あのスタンドが、死なないと発動しないように、皮膚のバリア機能も

表皮が死んで角質になって初めて完璧なバリアが完成するのです。

合成ポリマーなどの保湿剤で表皮がコーティングされてしまうと、表皮の細胞がちゃんと死んでくれなくなり

正しい角質が作られなくなる角質不全という状態になり、慢性的に肌のバリアを弱めてしまうことになってしまうのです。

 

(※どうでもいい事ですが、「ターンオーバー」ってなんとなくスタンド名っぽいですね。笑)

 

 

 

問題点⑤ポリマーと合成界面活性剤が合わさった時、肌に与える影響は強力になる。

肌のバリアを破る合成界面活性剤と、肌のバリアのふりをして置き換わる合成ポリマーが一緒に合わさった時、

界面活性剤の力が底上げされてしまうことが分かっています

また、合成界面活性剤は乳化力(混ぜ合わせる力)が強いため、

多くの商品が本来皮膚に入らないはずの様々な物質を混ぜ合わせて商品価値を高めようとしていますが、

そういったものが皮膚から界面活性剤やポリマーとともに入ることによってより危険性が高まってきてしまうのです。

 

長文になってしまいましたが、まだ書ききれないほど、ポリマー入り化粧品の問題点は他にもまだまだあります。

 

その中でも一番大きな問題点は「植物性のポリマーを入れれば腐らないため、

防腐剤を使わない『無添加化粧品』と表示できる」ことだと思います。

 

そのことについては次回以降に書かせてもらいます。

 

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