よるしかずおのヨルシカ考察。

よるしかずおのヨルシカ考察。

四十代ヨルシカン(このブログで使われる、ヨルシカを愛する人、の意)が綴る、ヨルシカの歌詞を考察するブログです。僕の子どももヨルシカンです。

来たねついにデジタルアルバム『二人称』が発表されましたね皆さん!ここまで多数のシングル曲でジラされてきましたが、ついに新しい物語が幕を開けるんだね!


これに先だって、『だから僕は音楽を辞めた』『エルマ』の初回盤に付属された『箱』と『日記』が公式ホームページで公開されました。『二人称』では『ヒッチコック』が収録される(再録?)し、過去作との関連も考察勢としては興味マシマシですが、、、


 小説『二人称』

絶対買うわ!と鼻息が荒かった僕だけれど、ここにきて『買わない方がいいかもしれない』と二の足を踏んでいます。



その原因は、先に上げた初回盤の『箱と日記』です。

僕は初回盤を持っていないので、公開されたら読む気満々でした。しかしながら、いざ読もうとページを開いたら、『エルマに』の文字を見た瞬間画面を閉じてしまいました。


こちらの動画でも語っていますが、『読んでしまったら知ってしまう』んですよ。




僕の考察って、公式の資料と照らし合わせると間違っていると思います。、僕自身も公式の資料になぞらえて考察するつもりは微塵もなくて、資料を読んで文字に起こすだけなら、言葉は悪いけど誰でも同じものになってしまいます。それは『考察』じゃなくて『まとめ』ですよね。


同時に、世間の人々が求めてるのは『それ』なんだってこともわかりました。『だから僕はYouTubeを辞めた』わけだから。




僕が超大物の執筆家であるなら、僕の考えるヨルシカを書き散らかしても読者はついてくる。でも僕は一介の素人モノカキ(物書き=文章を紡ぐ人、の意)でしかないわけですから、読まれる機会がそもそも少ない。それでもここまで読んでいただいたあなたは僕の文章になにかを感じてくれているわけです。ありがたいよね本当に。


だから、一般のかた、言い方は悪いけど『ライトなヨルシカファン』には、公式の資料をまとめた文章が読まれるわけだし、『ディープなヨルシカファン』には、ヨルシカを汚すなと嫌われる。だから、『安全な着地点』を探すんだよ。

でも僕がやりたいのそれじゃないんだって、初回盤を読まないと決めたときに改めて思い知ったんです。


 ヨルシカを愛するがゆえに


僕ねー、ヨルシカ大好き。今回の一連の発表も、もう狂喜乱舞してますよ。曲もいいし歌詞もいいけど、最大の理由は『考察がおもしろいから』なんですよ。


いまは『盗作』の考察がメインですが、もしかしてこの曲って『盗作』にも当てはまる歌詞じゃね?となれば、『盗作』そっちのけでそればっかり聴いちゃう。





RADWIMPS野田洋次郎さんは、僕にとっては『音楽を盗む男』なんですよ。



自分で考察して、自分の好きなように物語を書き換えて、自分が納得の行く結末を紡ぐ。それが『考察』だと思うし、エライ学者さんが『歴史考察』をテレビなどで楽しそうに語っているのを見ると、もしかしたら僕と同じようなことを考えているのかもしれません。楽しいよね自分の仮説を形にする作業というのは。


だから『幻燈』と『月と猫のダンス』はおもしろかったし、大好きなんですよ。音楽画集だけじゃさっぱりわからないし、『月猫』も難解だったからね。

あの終わり方じゃ納得できねー!から始まった僕の考察も、もはやライフワークですからね。あれからもうすぐ三年かと震えも止まりません(笑)。


 『二人称』買うの?買わないの?


わからない、とだけ言っておきます(汗)。

いや、読んだ方がいいのよ絶対に。小説が2月28日でしたっけ?で、アルバムが3月4日ですよね?これって、


『アルバムが出る前に、小説全部読んどいてね』


っていうメッセージに他ならないんですよ。だから読んだ方がいいんだよ絶対に。


でも読んでしまったら全部わかっちゃう。だったら読まないでライブだけ行って、今回も聴けるであろう朗読を頼りにアルバムを読み解く、という体験も捨てがたくて、、、迷ってるよ本当に。




ということで、どうでも言い僕の悩みを書き散らすというのが今回の内容でした。でもね、本当に楽しみですよ『二人称』。今やってる『盗作』の考察も、三月までには完成させなさいというn-bunaさんからの啓示だねこれは。


 ここから追記になります。

発表直後に一筆書きで書いたこの記事でしたが、一夜明け重要なことに気づきました。  


『新しいアルバムが発表されるまで、新曲を『月と猫のダンス』の考察に加え続ける』


という縛りプレイをしていたんですが、『二人称』が発表されたことでこの縛りから解放されました!










これ全部『月猫』として考察してるからね(照)。『太陽』は曲単体での考察ですが、『月猫ver.』も僕のなかにはあるんですよ。

この縛りの最後は『修羅』ということになりますが、ほっとした反面、ぽっかりと穴が空いたような、、、複雑な気持ちだ(汗)。



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『音楽を盗む男』として生きた記憶が、生まれ変わった『エルマ』のなかに残る。そんな考察をしました。


この記事は、『エルマ(アルバム)』の全曲が、『音楽を盗む男』の作品としても歌詞が成立する!という内容になります。

つまり、『エルマ』の前世である『音楽を盗む男』(あくまで僕の考察)としての記憶が『エルマ』の頭のなかに前世の記憶として残り、同じような人生を歩んだ、という考察です。


この記事では全曲までは考察しておらず、『夕凪、某、花惑い』も考察していなかった楽曲です。


 夕凪、某、花惑い

なんとなく古風というか、そんな響きがあるこのタイトル。まずは現代風に訳しますか。


夕凪=夕方の海、海から陸に吹く風がやみ、陸から海に吹く風が起きる前の、無風の時間。

某(今回は『それがし』と訳します)=わたくし、つまり自分のこと。

花惑い=花に惑わされる。


『夕方の穏やかな時間、僕は、花に惑わされる』


そんなふうに訳しました。




前回の記事『花人局』。



こちらを考察することで、『夕凪~』がより『音楽を盗む男(以下、彼)』の生き方にリンクしてしまいました。


彼は音楽を盗む、つまり『亡くなった妻を題材に音楽を創る』日々を過ごしています。彼の音楽活動は昼間で、夜は妻がいない悲しみに包まれる。『海から陸へ風が吹く時間=昼』と『陸から海へ風が吹く時間=夜』のあいだ、つまり夕方が『凪=風が吹かない』無気力な状態です。

加えて、僕は『妻(以下、彼女)』のことを『花』に例えてきました。


『無気力な夕方の時間、僕は、妻のことを考えている』


それが『夕凪、某、花惑い』です。


 妻を『唄う』音楽を盗む男

歌詞の後半、歌詞のなかに『唄う』という言葉が出てきます。



    

唄歌うだけじゃ足りない

君に茜差す日々の歌を

美しい夜が知りたいのだ

花惑う 夏を待つ僕に差す月明かり


ヨルシカ

『夕凪、某、花惑い』より引用


単純に『歌歌う』じゃあ字面が悪いというのもありますが、『唄』というのは特に民謡とか伝統的な邦楽に対して用いられることがあるようです。

彼が歌うのは、亡くなった妻のこと。二人は六歳差の幼馴染みですから、空白の期間はあれど付き合いは二十年を越えています。この辺りからも『唄』という字を選んだのではないかなと思います。


この楽曲の時系列ですが、前回の『花人局』と、次曲の間になります。『花人局』にはラベンダーが登場します。ラベンダーは初夏、六月~七月が見頃とのこと。『八月~』の歌詞はしっかり読むと過去の夏のことを歌っていて、これから夏の盛りを向かえる時期。まさに六月~七月の歌だと思いました。

全然違う作品の二曲なのに、ちょっと出来すぎじゃない?(ドャァ)


ということで今回はここまでになります。ちなみに前回書くのを忘れていたのですが、

『花人局』→『八月、某、花惑い』→次の曲は、インスト曲『青年期、空き巣』にくくられた時代の歌になります。じゃあ次の曲は、、、アレだよね。



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今回の記事から新展開。いよいよ『音楽を盗む男』の話になります。前回『太陽と向日葵』を『盗作』の関連作品として考察した記事を書いており、そちらに大量にリンクを貼っていますので、ここまでの展開が気になるという方は是非そちらをご覧ください涙なしでは語れない話なんでね。


『音楽を盗む男』、正確には『創作をする男』が『妻』を亡くしたときは21歳、六歳年上の『妻』は27歳で亡くなったと考えており、翌年22 歳で『向日葵』を書き、『音楽を盗む男(亡くなった妻の人生を題材に音楽を創る男性)』になりました。


 『花人局』の大きな誤解

僕、考察始める前はこの曲嫌いでした(汗)。と言いますのも、『妻以外の女性とイチャコラすることを歌った曲』だと思ってたのね。なんてチャラいオトコなんだ!と。

ここで歌詞の引用をします。


    

さよならを置いて僕に花もたせ

覚束ぬままに夜が明けて

誰もいない部屋で起きた

その温もり一つ残して


ヨルシカ

『花人局』より引用


『盗作』リリース当初、ネットで読んだn-bunaさんのインタビュー記事にこんなものがありました。




『今回のアルバムって、エロいですよね。』




これは記者のかたの感想で、エロい、とは書かれていなかったと思いますが、そういったニュアンスのことを質問されていました。

対してn-bunaさんは、




『わかります?エロいっすよね!』




またまたこんなことは言っていないのだけれど、こういったニュアンスのやり取りがあったとおぼろげに記憶しています。


これって『春ひさぎ』のことだと思うんですけど、僕は


『盗作』=エロい!


というイメージがついてしまったのは否めません。




引用した『花人局』の歌詞ですが、『妻』は亡くなっていて昨晩のことを覚えてなくてでも温もりが残ってて、、、

てことは行きずりの女性と一夜限りの、、、


僕は、うわわぁ!ってなっちゃったんですよね(恥)。

 『花人局』の本当の意味


冒頭の四行。これお葬式の次の日の朝のことを歌ってる歌詞だと思うんですよ。お葬式って、最後に花をもらうことがあると思います。故人の祭壇に飾ってあった花です。

『強盗と花束』の考察をしたとき、このときの『音楽を盗む男』は『創作をする男(以下、彼)』です。彼は『妻(以下、彼女)』に花を送りたい、と歌っています。


ところが彼女は、花を残して逝ってしまった。呆然とした彼はいつの間にか眠りに落ち、目が覚めると自分一人。でも、彼女の気配が残っている。


そんな歌詞だと思うんです。


 一番の歌詞は『現在』

冒頭の歌詞は過去のこと。一番のサビと比較すると、

『起きた』と『起きる』

だけが違い、あとは同じ歌詞です。『起きた』は過去のことを表す『過去形』、『起きる』は今のことを表す『現在形』です。つまり冒頭は過去のことを、一番のサビは現在のことを歌っています。


そういった観点で歌詞を読むと、彼は今もなお彼女を失った日のような感情にとらわれていて、彼女の帰りを今も待っている、と読み取れます。

彼は今でも、彼女のことを深く愛しているということなんでしょう。


 『花人局』はいつ頃の歌なのか?

この件に関しては具体的な描写がないので、読み手に委ねられる部分ですが、僕は『音楽活動でそれなりに名が売れ始めた』頃。二十代中ごろと捉えています。

彼は自分のやりたいことをやるために創作を始めましたが、売れないことに悩み、作風をヒット曲に寄せていきます。売れるためにね。


売れるため、というのは結局は彼女のため。金なんて、というのはきれい事で、愛する人を幸せにするためにはお金が必要です。愛じゃご飯は買えません。

実際の彼は、亡くなりゆく彼女に花も送れなかった。それほどにお金がなかった。しかしながら、亡くなった彼女のことを歌にすることで売れてしまった、というジレンマを抱えて生きているのでした。


『昼鳶』の話を先取りすると、彼が音楽活動をしているのは昼で、夜は彼女のことを想っている。そんな日々。ここで歌詞を引用します。


    


明日にはきっと戻ってくる

何気ない顔で帰ってくる

今にドアが開いて聞こえる

ごめんね遅くなったって

言葉だけをじっと待っている

夕焼けをじっと待っている


ヨルシカ

『花人局』より引用

彼は今も、帰ってくるはずのない彼女を待ってる。そんな歌詞です。昼間は彼女のことを書いている。でも、夜になると彼女がいないことを実感する。でも、帰ってくると信じている。

切ない歌詞ですよね。


 はなもたせ

歌詞をよく読むと、

『花もたせ』と『花人局』を使い分けています。それぞれ『花を持たせる』と、『花の人にだまされる』ということかと思います。『花の人』と言うのは言わずもがな『妻』のこと。

『盗作』は随所に花の香りがする作品で、歌詞のなかにも『ラベンダー』が出てきます。前回の考察でも、彼女のことを『向日葵』としました。『春泥棒』では『桜』をイメージしますよね。『強盗と花束』のタイトルも、強盗=彼、花束=彼女と考察をしました(『僕と君』というタイトルになっている)。『嘘月』では、花が散った=妻が亡くなったとしています。


妻は花のように綺麗で、強く、繊細。花の人が、僕をだましている。だから『花人局』なんだろうなと思います。


冒頭でこの曲キライだよ、と暴言を吐きましたが、今はヨルシカ全体を見回してもかなりの上位、トップ5に入るくらい大好きです。曲もさることながら、この歌詞ね。歌詞が切なすぎる。是非あなたも『花人局』、もう一度しっかり読んで、六歳年上で幼馴染みの、憧れのお姉さんを妻に迎えた少年、『音楽を盗む男』の心の痛みに共感していただけたらと思います。



ちなみにですが、YouTubeで、オンラインライブ『前世』の予告動画で『花人局』と『春泥棒』が聴けます。ギターがCD版とちょっと違ってて、100万倍よくなってるんですよね。



引用した、明日には~の部分で左から鳴ってるギターです。下鶴さんが弾いてるのかな?ここも聴いていただきたいし、『花人局』の次が『春泥棒』だったのにもなにか意味があったんじゃないかと考えています。いつか考察しよう。




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