先日、ポップンマッシュルームチキン野郎の「僕と死神くん」を観てきました。

ポップンは昔僕が所属していた劇団です。

そしてこの「僕と死神くん」（初演時は「死神くん」）は僕にとっても特別に思い入れがある作品です。

役者としての代表作は何か、と聞かれたら真っ先に思い浮かぶのがこの「死神くん」のコロンバインになります。

僕が演ったのは何年も前ですが、それほどまでに熱くなれた作品です。

この作品、表面ではふざけにふざけまくって観客を笑いの渦にまきこんでいきますが、中心には暗然たるテーマがどっしりと据えられています。

妻を殺し、娘の目を潰し、それでも生きて、漫画を描き続ける小林コロンバイン。

最悪の罪を犯した人間は、救われることがあるのか。

観劇しながら、「ああ、ここのシーン、悩んだなあ」と、何度もフラッシュバックしました。

一幕終わりで殺人を告白するシーンや、温泉で息子と会話するシーン。ニ幕の終盤、「私がなんで『僕と死神くん』を描いてると思う？　せめて漫画の中だけでも、家族に幸せになってほしいからなんだよ」というセリフ。

あと、なんといっても三幕の、娘と息子に正体がバレてから、わざと恨ませるために吐き出す言葉……あげたらキリがない。

コロンバインは極限の人生を送ってきた人物なので、自分の人生経験だけでは演じることは出来ない、非常にやりがいのある役です。

その分、すごく楽しかったなあ。

今回、コロンバインを演じた加藤慎吾くん、とても素晴らしかったと思います。

バックボーンをきちんと踏まえて、コミカルな部分も残しつつ、見事に演じていました。

さすがです。

ほんとにね、全員が凄く魅力的でした！

今井さんの「早く行け」は腹よじれましたよ笑

笑わせるところは全力で笑わせて、締めるところはしっかり締める。これこそPMCですね。

思い入れがあるだけかもしれませんが、僕が観たPMC作品の中で一番面白かったです。

あ、そうだ、前説芝居にも触れなきゃ。

最高にとち狂ってましたね笑

僕の心の中のセリフです↓

「こいつらなんで、作品や劇団に縁もゆかりもない某有名女優の恋物語を、勝手な想像で演じてるんだ……？　なにが目的なんだよ……！」

僕と死神くんと死神くんと僕