年度末――。
世間が「来年度こそは!」と未来に希望を抱いているその時、私は医師から現実に突き落とされていた
「手術、適用ですね」
いや、それドラマで聞くやつ!
→聞きたくなかったやつ!
というわけで、
家族総出で日本に一時帰国🇯🇵
無事(?)手術を終えたものの、
👨⚕️「えーっと、治りませんねぇ」
🧑⚕️「新たな病気、見つかっちゃいました」
なんなん?
私の体、福袋か?しかもハズレ多めのやつ。
ということで通院生活スタート。
おかげさまで6月、ようやく南米に帰還──
あれ?これ、戦地からの帰還報告?
さて、我が家の大黒柱、夫。
現在、日本とある他国で訓練中。
何の訓練かって? パイロットです。
それも“機長”と“教官”とのダブルライセンスを目指すという、なんかRPGでいえば「勇者」と「賢者」両方になるやつ。
みたいな
その努力は尊敬してる。してるよ。マジで。
でもね──
「FaceTime、つなげたままでいいから〜」
え。なぜ。
毎晩のFaceTime。始まった頃は嬉しかった。久々に顔見れてほっこりして。
でもさ、会話が終わってもずーっと繋げたまま。
無言。
こっちは子どもと夕飯食べたり、洗濯物たたんだり、歯磨きしたり。
カメラ越しに家事ライブ配信中。だれ得?
私「もう切っていい?」
夫「えー、せっかくつないでるのに」
私「いやいや、YouTubeちゃうねん」
夫「君たちの生活を感じてたいんだよ」
って、こっちは“感じ取られる”側の気持ち忘れてません?
それにiPhoneがアツアツに。
「あ、そろそろたこ焼き焼けるんちゃう?」ってレベル🐙
監視されてるようでイヤだなーって思ってたけど、ふと画面を見ると──
あっちも勉強してる。ひたすら。ずーっと。
画面に映るのはテキストと、真剣な顔。
音声オフでも“努力の音”が聞こえてくる
気がする。
私「ちょ、ちょっとかっこよすぎん?」
私が夕飯後にスナック食べながらYouTubeでバラエティ見てる横で、
彼はフライト理論の復習。
なんだこの意識の差。
こっちは顔パックしながらストレッチしてのに。
「尊敬してるわー、ほんま」ってつぶやいた瞬間、夫の顔がチラッとこちらを見た。
「え、今なんか言った?」
「いや、何もー!」
…FaceTime、つながってるんだったわ。
音、ミュート📵
じゃなかった
こうして我が家の夜は今日も、
「FaceTimeという名の愛」と
「監視という名の忍耐」と
「アツアツiPhone」に包まれていくのでした──。
(おわり)
このサブショット…
私に似て、なんか変なのw
世界で一番ママが守ってあげる