『足あと』 byパワーズ
ある日 男は夢を見た
浜辺を神と歩いている夢を
海の向こうの大空に
男の今までの人生の光景が
はっきりと映し出され
どの光景の前にも浜辺を歩いている
神と男の二組の足あとがあった
最後の光景まで来たとき
振り返って見ると ところどころ
足あとが一つしかないことに男は気が付いた
そしてそれはいつも彼が境に落ちて
悲しみに打ちひしがれている時だった
男は敢えて神に尋ねた
「いつもそばにいると約束されたのに
どうして私を見放されたのですか」
神は答えて言った
『わたしの大切な愛しい子よ
わたしは決してお前のそばを
離れたことはない
あの一つの足あと
それは苦しみや悲しみに傷付いたお前を
そっと抱き上げ
歩いた わたしの足あとなのだ』と