ベルリンの壁を見に来ました。
壁は壊れたわけですが、壁に絵が描かれ、アート展示にされている部分が残されています。
イーストエンド・ギャラリーと呼ばれています。
 

 
人がジャンプしても届かない、ちょうど、少年鑑別所の壁くらいの高さです。
断面は、これくらいで、思ったよりも厚くないという印象だったが、もちろん、手で触ると固く、人の手では簡単に壊せるものではない。
これが、東西分断の象徴だったわけです。
 
 
普通の街の中にいきなり壁がある。
なかなかのものだと思う。
ベルリン封鎖が行われたのは、1948年、壁が作られたのは1961年、ベルリンの壁崩壊は1989年
 
 
ベルリンの壁崩壊の時、まだ、私は大学生だったと思う。
テレビで、市民が、壁をつるはしで壊しているシーンを何度も見た覚えがある。
 
 
レナード・バーンスタインが、壁の崩壊を記念して、ベートーベンの第9のコンサートを行った。
合唱の菓子を、「Freude」から「Freiheit」に変えて、演奏されたことがニュースになっていた覚えがある。
 
 
当時、大学でドイツ語を教えていた先生が、壁崩壊前に作られたNHKの番組を授業で見せたことがあった。
内容は、東ドイツを取材したスペシャルもので、東ドイツは、もう、西ドイツとは異なる、独自の道を歩んでいる、という内容だった。番組の最後の方で、東ドイツ市民にインタビューをして、西と一緒になる?それは、あり得ないし、望まれていないよ、などと話している内容が放送されていた。
 
 
これだけ多くのドイツ人が、壁の崩壊を喜び、数年のうちに、東西ドイツは統合されるわけだから件のNHKのスペシャル番組は、一体どうなっているんだと、おかしさ極まれる内容であるわけだが。
報道というものは、構成次第で、いくらでも、どんなないようでも、真実を捻じ曲げることができるものなのだ、といういい例なわけだが。
 
 
あの番組、もう一度見てみたい。
もちろん、NHKではお蔵入りだろうが。
 
 
壁のアートは、いろいろあるので、見ていて、飽きないかもしれません。
壁の向こう側には、のどかな光景が。
 
 
下の写真が有名な壁アートです。
ホーネッカーとブレジネフだそうです。
 
 
私が子供の頃は、まだ、ソ連、という名前で、書記長はブレジネフだった(その後、アンドロポフ、チェルネンコ、ゴルバチョフ?)。ホーネッカーは、東ドイツの首相である。当時は、新聞にはよく載っていた名前だったと思う。
 
 
壁は、途中でなくなっており(以前は、ずっと続いていたわけだが)、突き当りが橋になっていました。
 
 
オーバーバウム橋が壁の片方の終点に