ご無沙汰しております。
地域リハビリのスペシャリストを目指すたけじゅんです。
約2か月ぶりの更新となってしまいました。
更新のブランクで気づいたことは、
書きたいことがいっぱいあるのに書かない(書けない)状況は、
逆にストレスになってしまうということ。
今後はもっと気軽に更新していきたいと思います。
さて先日は、南国宮崎で日本作業療法学会が開催され、
私も参加してまいりました。
これまで3回、実践報告という形でポスター発表をしてきましたが、
今回ははじめての研究発表でした。
私が今回発表した研究のテーマは、
新しく開発した片麻痺上肢機能検査
Arm Function Test for Hemiplegia(AFTH)
の信頼性と妥当性の検証
抄録ナンバーP-0332です。
身体障害領域の主要な疾患である脳卒中。
作業療法では特に上肢に対してのアプローチに力を入れており、
その効果を客観的に評価できるアウトカムメジャーの必要性は高まっています。
脳卒中の上肢機能評価に関しては、
海外で開発され、翻訳されたものが散見されますが、
日本の文化的要素や、利き手を考慮した評価法は見当たりません。
そこで、既存の評価法にない新しい特徴を備えた評価法を作ろうということで作成したのが、
片麻痺上肢機能検査Arm Function Test for Hemiplegia(AFTH)です。
開発のコンセプトとして、
☑箸の使用など日本の文化を考慮する
☑麻痺側が利き手なのか非利き手なのかを考慮に入れる
☑評価結果から感覚的に上肢機能レベルを把握できる
☑特別な評価道具を必要とせず、誰でも簡便に評価できる
ことを挙げ、項目や尺度について検証を重ねて作成しました。
下図が評価表です。
基本的に片手を用いて行う動作3項目と、
利き手、非利き手に関係なく片手で行う動作10項目、
両手を用いて行う動作7項目の
計20項目で構成されています。
満点は100点。
箸操作やお茶碗を持って食べるなどの日本の文化的要素を含む項目になっています。
そもそも利き手の麻痺と非利き手の麻痺では、
本来の役割は異なることから、訓練到達目標も異なっているはずです。
AFTHでは、麻痺の上肢が本来の役割を遂行できるかどうかを評価しているため、
利き手交換や代償手段を用いた場合は、得点が低くなるように設定されています。
逆に非利き手が麻痺の場合は、たとえば
残存する利き手で字が書ければその項目は満点(遂行可能)になります。
AFTHは、簡便に上肢機能とその上肢が実施可能な作業を把握することができる評価法で、
退院時指導や、利き手交換訓練導入時、慢性期生活訓練等様々な場面で活用できる可能性があります。
評価表をつけていますので、ぜひ一度お試しください。
あたなの臨床の役に立てば幸いです。
地域リハビリのスペシャリストを目指すたけじゅんです。
約2か月ぶりの更新となってしまいました。
更新のブランクで気づいたことは、
書きたいことがいっぱいあるのに書かない(書けない)状況は、
逆にストレスになってしまうということ。
今後はもっと気軽に更新していきたいと思います。
さて先日は、南国宮崎で日本作業療法学会が開催され、
私も参加してまいりました。
これまで3回、実践報告という形でポスター発表をしてきましたが、
今回ははじめての研究発表でした。
私が今回発表した研究のテーマは、
新しく開発した片麻痺上肢機能検査
Arm Function Test for Hemiplegia(AFTH)
の信頼性と妥当性の検証
抄録ナンバーP-0332です。
身体障害領域の主要な疾患である脳卒中。
作業療法では特に上肢に対してのアプローチに力を入れており、
その効果を客観的に評価できるアウトカムメジャーの必要性は高まっています。
脳卒中の上肢機能評価に関しては、
海外で開発され、翻訳されたものが散見されますが、
日本の文化的要素や、利き手を考慮した評価法は見当たりません。
そこで、既存の評価法にない新しい特徴を備えた評価法を作ろうということで作成したのが、
片麻痺上肢機能検査Arm Function Test for Hemiplegia(AFTH)です。
開発のコンセプトとして、
☑箸の使用など日本の文化を考慮する
☑麻痺側が利き手なのか非利き手なのかを考慮に入れる
☑評価結果から感覚的に上肢機能レベルを把握できる
☑特別な評価道具を必要とせず、誰でも簡便に評価できる
ことを挙げ、項目や尺度について検証を重ねて作成しました。
下図が評価表です。
基本的に片手を用いて行う動作3項目と、
利き手、非利き手に関係なく片手で行う動作10項目、
両手を用いて行う動作7項目の
計20項目で構成されています。
満点は100点。
箸操作やお茶碗を持って食べるなどの日本の文化的要素を含む項目になっています。
そもそも利き手の麻痺と非利き手の麻痺では、
本来の役割は異なることから、訓練到達目標も異なっているはずです。
AFTHでは、麻痺の上肢が本来の役割を遂行できるかどうかを評価しているため、
利き手交換や代償手段を用いた場合は、得点が低くなるように設定されています。
逆に非利き手が麻痺の場合は、たとえば
残存する利き手で字が書ければその項目は満点(遂行可能)になります。
AFTHは、簡便に上肢機能とその上肢が実施可能な作業を把握することができる評価法で、
退院時指導や、利き手交換訓練導入時、慢性期生活訓練等様々な場面で活用できる可能性があります。
評価表をつけていますので、ぜひ一度お試しください。
あたなの臨床の役に立てば幸いです。