今の若い方には信じられないかもしれませんが、生まれたときからテレビがある最初の
世代であった我々の親世代の共通の認識は、NHK以外の民放を1時間以上見せると馬鹿に
なるというものでした。
実際1時間というと30分枠を2本相当で結構自由に選べました。
その上親と一緒になって9時だったか10時だったかからの外国の連続ドラマをその民放
で観たりしてたので結構ゆるかったといえるでしょう。
もちろんNHKを観るのは自由だったのでひょっこりひょうたん島のような人形劇は観ら
れたし、日本初放送がNHKだったサンダーバードも(民放に移ってからも)自由に観ら
れました。
もう一つ例外があり、間違いなくうちの親戚だけの話だったですがうちの母のいとこが
俳優をしていて、彼女の出演作は無条件で観ることができました
。もちろん最初はレギュラーなど持っているわけもなく、ただなぜか、ウルトラQやウルトラセブンによくゲスト出演していて、彼女の出演回はフリーでした。
彼女の名は、矢野陽子。
容姿については、ウルトラQの大猿を見て驚くロープウェーのガイドが一番アップにな
っている状態です。これだけで30分間が保証されました。実際のところアップになった
ところでそれだけでした。なぜなら、実際彼女の出番はそこまでで終わりちょうどそこ
から始まるタイトルと出演者を確認するのみでした。
実際のところ、万城目淳(佐原健二)やモロボシ・ダン(森次晃嗣)ら主人公と絡む場
面はほとんどなかったと思いますが、宇宙細菌に冒された少女(松坂慶子)に襲われる
地球防衛軍の看護師役など結構キーマンとなる役が多く、重要な役が多かったです。今
でもたまに再放送があったりするので番組の人気のほどが伺えます。
実際困ったこともありました。小学校中学年まで象のように人間より大きな生き物が怖
くてしょうがありませんでした。それよりはるかに大きい怪獣が出てくるウルトラシリ
ーズを観ることは苦痛でした。実際、その後ホームドラマのレギュラーを勝ち取って母
と一緒に観ていましたが、タイトルさえ覚えてなく、DVD 化されているかどうかわから
ない作品より固定ファンのいる作品に出れたことは幸せだったと思います。そんなわけで、ついにウルトラセブンの途中でギブアップしてしまいました。せっかく子どもに人気のウルトラシリーズを観るチャンスだったのに今考えると随分もったいないことをしたものです。