「宮戸川」と言えば、

おじさんの家の二階でのやり取りで終わるのが普通ですが、

<通し>でやる場合はその先があります。

後半は芝居調の噺になるのですが、

私が初めてそれを聴いたのが雲助師の高座です。

低音の声で芝居噺をキッチリとやるかと思えば、

小僧や与太郎を演じると、

その風貌・声質とのギャップがたまらないおかしみを生み出します。

山陽先生の独演会の前に国立演芸場に行っていたのですが、

今日のネタ「明烏」の若旦那の演じ方や、

時々差し込まれる小ネタの数々に一人ウケてしまいました。

本格派の一人としてもっと注目されてもいいと思いますが、

その低音の声での高座は決して派手なものではなく、

爆笑ネタをやるわけでもないので、

初心者には少々敷居が高い噺家さんなのかも知れません。



二ヶ月以上blogを放置した上に、

書いたと思ったら講談の会についてでスミマセン^^;


「にほんごであそぼ」でおなじみの山陽さん。

2005年9月から一年間イタリアに渡り、

帰国したと思ったら北海道に移住してしまい、

落語芸術協会所属でありながら、

現在、東京の寄席で拝見することはほぼ無く、

時々首都圏でも行われる独演会に行くしか、

先生(落語は師匠、講談は先生です)の高座を見ることはできません。

久々に行った山陽先生の独演会。

「名作シリーズ第一回 新釈・荒川の佐吉」というサブタイトルでしたが、

故島田正吾の一人芝居に感銘を受け、

その時の舞台を元にストーリーを展開することを縦軸に、

北海道での子供達との日々を横軸にして、

私小説風に纏め上げた講談の一席でした。

会場の撤収時間を気にしながらも、

話したいことが山程あるといった感じで、

休憩も休憩にならず舞台に残って話続ける山陽先生。

ご本人も言っていたように、

様々な迷いがダイレクトに反映されていました。

芸人にとって迷うことは決してマイナスではないと思います。

放り出すことなく迷って迷って迷い抜いた末に、

我々の度肝を抜くようなモノを作りあげて欲しいと心底思うほど、

私は山陽先生が大好きです。



三三師匠は若手ではトップランナーではないでしょうか。

落語特集などの若手紹介では必ず名前が挙がります。

マニアの間では「若いくせに収まり過ぎている。」という意見も時折見られ、

確かに一時期肩に力が入り過ぎる傾向もありましたが、

最近はそんなことも少なくなりました。

今、そのようなことをいう方は、

大物ばかりの出演者に混ざって、

若さゆえ気負ってしまう三三師しか見ていない方でしょうね。

寄席などの軽い出番での三三師は

時折大爆笑すら起こす噺家さんですよ。

先日、池袋で聴いた壷算には驚きすら伴って大爆笑してしまい、

三三師に惚れ直してしまいました。


今後何事もなければ名人へと突き進むであろう三三師は、

追いかけるに値する噺家さんだと思います。