友人の医師を通じて、未知の危険を発見
国分寺に長く住んでいる30代の華道家だ。去年7月、突然、体重の異常な増加に悩まされるようになった。普段からバランスの取れた食事を心掛け、定期的に運動をしていたため、なぜ体重が急激に増えてしまったのか理解できない。さらに、家族には遺伝性の病気がないことも確認した。この体重の増加は一体どうして起こっているだろう?
この間、多摩地域の地下水が広範囲にわたりPFASに汚染されていることが報道などで徐々に明らかになり、友人の医師に頼まて病院に検査を受け止めた。検査では人への影響が特に重大と考えられている4種類のPFASの濃度を測定し、プライベートで結果を聞かされた。PFOS(ピーフォス)が1ミリリットルあたり32.0ナノグラム(32.0 ng/ml)、PFOA(ピーフォア)が25.9ng/ml、PFHxS(ピーエフヘクスエス)が37.6ng/ml、PFNA(ピーエフエヌエー)が11.9 ng/mlだった。結果の数値がどういう意味なのか、友達のコメントを読んでわかった時ショックした。環境省が2021年に全国各地で調査した時の平均値と比べると、PFOSが8.2倍、PFOA が11.9倍、PFHxSが37.6倍、PFNAが7.35倍。
知れば知るほど怖くなる
家に帰ってから、いろいろ調べた。でも、知れば知るほど怖くなる。
もう1つショックだったのは、地下から汲み上げた水を飲むのをとっくに止めているのに、その後の2ヵ月間に2回続けて検査を受けたが、血中濃度がどんどん高くなっていった。Chat GPTに尋ねてみると、1度摂取すると、尿として排出されることがほとんどなく、体内に蓄積されることがわかる。吸収した量の半分が排出される生物学的半減期はかなり長くなる。米国の毒性物質疾病登録庁(ATSDR)によると、PFASの人の体内での半減期は、PFOSが3.3~27年、PFOAが2.1~10.1年、PFHxSが4.7~35年となっている。土壌や地下水にも、何十年も滞留し続ける。PFASが「永遠の化学物質」と呼ばれるゆえんだ。
日本では、摂取と健康被害の関係の研究があまり進んでいない。国際がん研究機関は、PFOAを発がん性の恐れがある物質に分類している。これまでの研究では、PFASへのばく露は女性の受精能力の低下、妊婦の高血圧症、子どもの発育障害などにつながる可能性があることが明らかになっている。このほか、前立腺がんや腎臓がん、精巣がんの発症リスクを上昇させたり、免疫機能を低下させたりする可能性もある。
実態解明の真実を待てない命がどれほどあるだろう
最近、近隣で起きた悲劇的な出来事により、足の不自由な89歳の隣人が突然脳梗塞で亡くなった。高齢でありながらも、いつも元気で明るい性格を持っていた彼女がなぜ突然このような結末を迎えたのか。一人息子は海外に滞在しており、最後に会う機会もなかった。PFASが脂質異常症を引き起こし、脳梗塞の引き金になるのだろうか。誰も真実を知ることはない。
国や自治体による実態解明の遅れの間に、真実を待てない命がどれほどあるだろう。特に、自身の体だけでなく、孫や地域の子どもたちにも影響を及ぼす心配がある。未来に生まれる子供たちですら、このようなリスクを背負わなければならないかと思うと、心が痛む。
PFASの存在による日常生活の恐怖
PFASが体内に入り込んでしまった今、日々の生活に恐怖がつきまとう。一口水を飲むたびに、「大丈夫だろうか?」という不安が頭をよぎる。地元で栽培される野菜や果物もPFASに汚染されているのではないだろうか。浄水器を設置したり、軽い食事を心掛けたり、運動する。しかし、血液検査の結果はなかなか改善されない。身体的な影響だけでなく、精神的にもすでに深刻な病気になっているような気がしてならない。
住民の命を無視せず、真の行動を起こしてください
多摩地域では、都水道局が深刻な汚染が発生している井戸の取水を停止したが、これは一時的な解決策に過ぎない。私たちは汚染された水や土壌の浄化だけでなく、さらなる被害を防ぐためにも、国や県に対して汚染源の特定と健康への影響を明確にするための詳細な調査の実施しようと訴えたい。
住民の命を無視することなく、私たちの地域の未来を守るために真の行動を起こしてください。汚染源の特定は緊急の課題であり、その後は汚染された水や土壌の浄化に取り組む必要がある。また、健康への影響を明らかにするための詳細な調査は不可欠だ。
私たちは一人ひとりが声を上げ、共に行動しない限り、真の解決策を実現できない。住民の安全と健康を守るために、早急な対策を求める。私たちの未来のために、真摯に取り組んでください。

