心に大きな痛手を受けた長崎2日目。

晩飯はあらかじめ予約しておいた「御飯」

インターネットで予約できて、
1人前¥5000という値段。

サイトの写真を見ると、
店内の雰囲気も上々。

場所は昼間うろついた
思案橋の先の正覚寺下あたり。


なんかそそる外観でしょ。


奥に座敷が2間とカウンター。

口切の客だったので、
お好きなところへどうぞといわれ、
カウンターの隅に腰かける。


まずは枝豆、エビ、白和え、衣かつぎ。

直球勝負という感覚が潔い。


続いて鱧。

京都に通いでオレの舌は驕ったのかも。


今や高級魚のイワシ。

今や昔のうまさだ。


水ナスの手前の黄色いのは「生からすみ」。

生の水ナスに生からすみをのっけて食うと、
見事な酒肴に早変わり!

感心した。


お造りはイカにイサキにヨコワにヒラス。

黒い皿にはゴマ塩。
これでいただくと目先がかわってまたうまい。


カマスの塩焼き。

なんちゅうデカさのカマスだよ!!


アジとオクラ。

これには九州の甘い醤油がぴったり。


サービスで出していただいたタコきゅうり。

タコも長崎のは格別だ。


鯛のマース煮。

写真じゃわかりにくいけど、煮汁が透明で、
沖縄のマース(塩)煮みたいだと思ってたら、
こちらでもそう呼んでいるそう。

新鮮で淡白な魚を煮るときは、
マース煮が一番うまいと改めて思った。

さてこの店のスタッフは、
料理を取り仕切るご主人と、
配膳係で気働きのする息子さんと、
あまり若くないネパール人バイトの3人。

ご主人は香川県直島の出身で、
東京方面で働いたこともあり、
地元意識はあまり強くないけれども、その分、
長崎のうまいもの、いいものを冷静に見つめている感じ。

その息子さんは長崎で生まれ育ってるので、
地元意識も強く、風土や行事などにも詳しく、
何よりも人当たりのいいところが長崎の人らしい。

そのふたりの間で微笑んでるネパール人バイトは、
いまいち日本語が覚束ない。

このバイトさん、
よく見るとノーブルで知的な雰囲気なんだけど、
日本の食材や料理の用語は苦手らしく、
伝言ゲームを見ているような面白さがある。


さて、しめのご飯。

「御飯」という名を付けているだけあって、
一家言ありな感じ。

実はこちら、鯛めしで有名な店らしく、
NHK「ためしてガッテン」でも紹介されたそう。


人数分ずつ土鍋炊きをしていて、
食べきれなかったらおにぎりにしてくれるとのこと。

だし味を聞かせた優しい炊き込みご飯じゃなく、
鯛と塩だけできりっとした味わいに頬が落ちる。

海の男の炊き込みご飯といった風格だ。


最後にシャーベット。

これでしめて¥5000ってんだから、恐れ入る。

店を出ると、さっきまで大雨だったようで、
道は水浸し。

息子さんが駅まで案内してくれて、
最後まで気持ちよく過ごすことができた。


長崎市の奥深さをまた知らされた。