茨城県・大洗海岸に面して立つ、
小さくて素敵な宿がある。

「里海邸」(さとうみてい)。

山里と海に恵まれた地であることを表した宿名は、
それだけでなんだかそそられるものがある。

場所は大洗磯前神社のそば。

いや、敷地内といっても過言ではない。


磯の鳥居とお社の間に宿があるんだから。

こちらは「金波楼」という名で、
古くから旅館業を営んでいたところ。


ラウンジに置かれた当時の版画を見ると、
創業は明治21年。

波打ち際のビーチハウスのような、
めちゃめちゃしゃれた施設だったことがわかる。

それが時を経て、時流に合わせて、
個人客をメインにした、
隠れ宿タイプに生まれ変わった。


デザインはシンプルながら、
木のぬくもりに満ちたつくりになっているのは、
ロビーラウンジを見てのとおり。

インテリアのセンスもかなりのもの。


うかがったのが4月だったからか、
暖炉に火が入っていたけど、
意外に冷えるそうで、
火を入れる時季は短くないらしい。


おつき菓子は、水戸の梅から派生した、
シソの葉で包んだ生菓子。

正直言って、これまでの経験で、
この類はあまり好みじゃなかったんだけど、
これ、超うまい!!

なんでも、小さな老舗和菓子店に頼んで
つくってもらっているものだそうで、
そんじょそこらのお土産物とはわけが違う。

これはいい気配。

続く。

里海邸
http://www.satoumitei.jp/index.html