連休初日の観光地の宿を、
一週間前に予約することになって、
楽天トラベルを探したら、
一軒、良さげなところが見つかった。
ひとり１部屋、１泊２食付きで￥9000。
ビジネスホテル並みの値段で、
ちゃんと食事がついて、しかも温泉。
ほかに候補もないので予約。
実はあまり期待しないでうかがった
日奈久温泉街の入り口近く、
なまこ壁の屋敷のそばに現れたホテルは、
案の定、観光ブームのころに多発した、
温泉ホテルの風情だ。
朝早く、荷物を置きに行ってみたら、
掃除中の女将さんは、快く迎えてくれて、
部屋の用意もできてるからと案内してくれた。
確かに古びてるし、前時代的なんだけど、
構えたところがなくて、まず居心地がいい。
ロビーの雑然とした中に、
こんな見事な絵付けの器が、
本当にごくさり気なく置かれていたり、
囲炉裏を切った座敷には、
かなりの手の屏風が置かれていたり、
飾りっけがないというか、なんというか。
男女別の大浴場は、桧と岩の２タイプ。
桧風呂にはばんぺいゆが浮いてる！
日奈久温泉の湯は若干硫黄臭を含んでいて、
肌に優しくて、気持ちいいったらありゃしない。
日が暮れて戻った客室。
バス・トイレは別で洗面所付きの一間は、
必要なものがちゃんとそろってる。
広い立派な部屋や離れもいいけど、
オレが本当にくつろげるのは、
こういう部屋だと再認識。
夕食はひとそろい全部食卓に。
ま、値段を考えたら文句は言えない。
でも、お造りやら太刀魚のしゃぶしゃぶやら、
どれもちゃんとひと仕事がなされていて、
まさに日奈久のうまいものづくし。
一品ずつ出したら、もっと値段取れるよ。
朝食もシンプルながら、素材がいいからうまい。
こういう宿は最近少なくなってきているが、
ちゃんと良さがあるんだってことを、
泊ってみて改めて知った。
幸せなひとときだった。
ひらやホテル http://www.489.gr.jp/hiraya/