食通といわれる人がこぞって賛辞をおくる、
「うつお荘」の摘草料理。
さてさて、それはいかなるものか、
ちょいとご披露。
順番はちょっと違ってるかもしれないけど、
まずは日本酒は「菊姫」のフルラインナップ。
食前酒も菊姫のにごり酒。
くるみ豆腐やきのこの和え物など、
山の味わいが体にしみわたる!
ねっとりモチモチの食感に、
ちょっぴり酸味が加わってて、
色んな味わいのミックス具合が楽しい。
アケビとジンダの和え物。
ジンダってのは枝豆をつぶしたもので、
仙台ではズンダというけど、ここではジンダ。
というか、女将さんが山形県尾花沢の出身で、
あちらでジンダと呼ぶからここでもそう呼んでるんだって。
ほんのり甘いジンダと、苦味のあるアケビ、
この組み合わせもいい。
山のごちそう、イワナのお造り。
色んなところで川魚の刺身を食ったけど、
「山の治部煮」。
加賀料理で有名な治部煮を、
この地の食材でアレンジしたもの。
正直、鴨でつくる治部煮に勝るとも劣らない。
いや、こっちのほうがまとまりがあるように感じる。
鮎の甘露煮に、ゆべしをシソで巻いたものに、
青梅の甘露煮。
コッテリした味わいは、酒にぴったり。
名前をうかがったけど、失念。
きのこの種類が豊富なのも山間ならでは。
贅沢この上ない。
きのこは鍋物でも登場。
5~6種類のきのこが入ってるんだけど、
これまた見事に名前を失念。
感想はだだ一言、ウマかった。
イワナは塩焼きもいける。
こういうイワナを食うと、
レンコンのすり流し。
最後は青菜ご飯。
女将さんが近くで摘んできたばかりの
クレソンが混ぜ込まれてる土鍋で炊いたご飯は、
もう、ありがたいったらありゃしない。
朝食もまた、郷土の味のフルコース。
そのウマさたるや、頭が下がるほど。
山間の食材を使うだけじゃなく、
しっかりおいしく仕上げてるところが、
こちらの料理のいいところ。
それも、無理なく、頑張りすぎることなく、
ただただ普通に、自然に。
食事においてもこちらは、稀な宿。
春の営業再開が楽しみだ。